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異世界召喚者は、超膨大な魔力をひた隠す。  作者: 鬼瓦
第1章 異世界召喚

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番外編③ 駆け出し冒険者の初討伐

 今日も駆け出し冒険者3人の若者は、薬草採取の依頼を真面目にこなしていた。


「なあ~ナターシャ、お金も貯まってきたし武器と防具を買ってゴブリンの討伐にいかないか?」

 ロトが薬草採取に飽きたようで、ナターシャに呟く。

「ゴブリンの討伐なんて、私達にはまだ早いわよ!」

「やっと冒険者になれたのに、薬草採取ばかりじゃ面白くないよ!」

「薬草採取も立派な冒険者の仕事だよ~それに魔物と戦って怪我でもしたら大変じゃないの!」

 ナターシャはロトのはやる気持を抑えようとしたが、2人のやり取りを聞いてたポエムが2人に提案を出した。

「冒険者になった以上魔物の討伐は避けても通れないから、武器と防具を買って僕らでも討伐できる依頼を受け付けのエリスさんに聞くのはどうかな?」

「ポエム!その提案に賛成!!」

「ナターシャは?」

「ポエムの言う事も一理あるわね!私達は冒険者だから討伐もこなして、レベルもランクも上げないといけないわね。」

「そうと決まれば、ギルドに戻って武器と防具を買い揃えよう!」

 ロトは2人を急かす様に薬草採取を終わらせて、ギルドに向かった。


 ギルドに戻ると、3人は受付カウンターの一番端にあるガラクタが置いてある場所に向かった。

 すぐにギルド職員の男が声をかけてきた。

「初心者かな!ここにある剣や防具は、すべて中古だよ!ただ中古でも程度の良い物ばかりだよ!」

 3人は自分に合った物を探した。

「俺は戦士だから、武器は剣が欲しい!」

「私は、魔法がメインになるから杖だわ!」

「僕は狩人だから、最初は弓かな!」

 ギルド職員の男は、3人の体格に合った武器を揃えてくれた。

「凄い!丁度いい。」

「サイズもピッタシだね!銅の剣・魔法の杖・弓矢で合計10銀貨になるけど購入するかい?」

 ナターシャがポケットからお金を取り出し数える。

「銀貨を10枚支払うと、残りは銀貨6枚と銅貨が3枚になるわ。」

「戦闘で戦う人には防具がないと危ないな!」

 ギルド職員の男はロトのサイズに合う防具を探して出してきた。

「革の胸当てと矢を20本で5銀貨でどうかな!」

「戦うのはロトだから防具は必要だわ!でも残りのお金が銀貨1枚と銅貨3枚だけになるわよ!」

「心配するな!俺がドンドン魔物を倒してやるから、すぐにお金も入る!」

「それが一番心配なの!」

 ロトとナターシャの言い合いにポエムが間に入る。

「ロトが怪我する方がお金が掛かるから、ロトの防具は買っておこう!」

「ポエムの言うとおりね、その分ロトには働いてもらうからね!」

 意見がまとまり、追加分も含めて購入し準備が出来た。

 討伐にはポーションも購入した方がいいと忠告されたが、あいにくお金が足らない為諦めた。

「すぐに魔物の討伐に行こう!」

 ロトは武器と防具を着けて上機嫌だ。

 ナターシャとポエムは、クエストの依頼が張られているボードを真剣な表情で眺めていた。

「Fランクの討伐!これはどうかな?」

「そうね~ホーンラビット3匹以上なら依頼達成と書いてあるけど、大丈夫かな?」

「俺に任せろ!ホーンラビット1匹に付き1金貨の報酬だとさ~すぐに元は取れるぜ!」

「失敗しても、2・3日なら残りのお金で大丈夫だよ。」

「そうね、失敗してもいいように薬草採取の依頼も受けておこうね!」

「まてまて!なんで失敗するのが前提で話をする!」

 ロトの声が聞こえないフリをして、ナターシャとポエムは張り紙を受け付けのエリスの元に提出した。

「ホーンラビットの討伐と薬草採取のクエストね。」

 エリスは事務処理を手際よくこなす。

「君達はお姉さんの言うことを真面目に聞いて、1ヶ月間採取と簡単なクエストだけを一所懸命こなしたわ!」

 エリスはそう言いながら、初級ポーションを3本カウンタに置いた。

「今後は討伐依頼もこなさないといけないけど、失敗しても構わないから命は大切にしてね!これはお姉さんの忠告を聞いてくれたお礼のプレゼントよ!」

「エッ~そんあ高価な物を~」

「もしもの時に使いなさい。」

「エリスさん~有難うございます。」

 3人はエリスからプレゼントされた初級ポーションを1人づつ小さなバックに入れて初の討伐に出発した。

 エリスから教えてもらった討伐依頼の場所は、イザベェルの森とは反対方向のグラッサの街へと続く街道通りで比較的安全な場所であり、途中には宿営できる場所もある。

「今日はエリス姉さんから言われた場所での討伐依頼だけど、少し遠いんでどこかで休憩しようよ!」

「僕、携帯食料を沢山持ってきたよ。」

「さすがポエム!気が利く~あの茂みで休んで食べようぜ!」

「私は飲み物をバックに入れて持って来たわ~・・・ロトはバックに何入れてきたの?」

 ロトはバツが悪そうに頭を掻きながら笑って胡麻化した。

「ナターシャ~意地悪言わないで、ロトのカバンはカラッポだよ!」

 ポエムが呆れたようにナターシャに話す。

「それより早く食べて、魔物討伐をしようぜ!!」

 ロトの現金さに笑っている2人、3人はいつもこの感じだ。


 討伐と薬草採取の依頼も含めて3泊位の冒険だが、いつも野宿をしているので気にはならない。 

 食事と休憩が終わると、街道を道なりにだいぶん進んだところで討伐依頼の場所にたどり着いた。

「この街道の通行人を襲う魔物の討伐が、今回のクエストだね。」

「この茂み辺りが怪しいね!」

 3人は回りを警戒しながら、茂みの奥へ足を運ぶ。

「ロト!あそこの草むらに何かいるわ!」

 ナターシャが一番に気付くと、ポエムは弓に矢を掛け、ロトは剣を構えて皆の前に出る。

「今、奥の方から悲鳴が聞こえなかった?」

 ナターシャが、目の前にいる魔物とは違う別の魔物の存在に気付いた。

 遠くの悲鳴が他の2人にも聞こえた瞬間に、目の前の草むらからホーンラビットが飛び出した。

 ロトに襲い掛かる様子もなく、何かから逃げるように走り抜ける。

 一瞬あっけに取られたが、次々と来るのでロトは剣を振り下ろした。

 ポエムも矢を放つ。

 ナターシャも、ロトの剣が当たって倒れたホーンラビットを杖で動かなくなるまで叩く。

 3人は襲われる事もなく、偶然にも3匹のホーンラビットを倒した。

 無我夢中で3匹倒すと、ホーンラビットの集団は通り過ぎて居なくなった。

「なんだったんだろう?」

「私達には目もくれず、何かから逃げて来たみたいだわ!」

「なんにせよ依頼達成だし、血抜きをして3匹持って帰ろう!」

 ロトは慣れた手つきでホーンラビットを解体して自分のカバンに押し込む。

「さすが魔物の解体はロトが一番上手いし早いね!」

 ポエムに褒められて上機嫌のロトと、その奥の気配が気になるナターシャ!

「声が聞こえなくなったわ!」

 ナターシャが声がしていた方向に進んでいく。

「ナターシャ~危険だよ!」

 ポエムが矢を回収してから、ナターシャの後を付いていく。

「2人共待ってくれ!俺をおいていくな~」


 随分奥に進むと、辺り一面の木々が倒れており、魔物同士が争った形跡があった。

「ゴブリンの死骸があるわ!」

 ナターシャがビックリした表情でいると、ポエムも別の死骸を見つけた。

「大きな魔物が居たみたいだわ!でも戦いは終わっているみたいね。」

「このゴブリン~赤い帽子をかぶっているね!」

 ポエムが死骸から帽子を取り、カバンに入れる。

「オーイ~大きな魔物が死んでいるぜ~」

 ロトが見つけた魔物の死骸を見て、ナターシャとポエムは表情が固まった。

「この魔物!オーガーだよ!・・・首だけが落ちている!!」

「オーガー?強い魔物なのか?」

「よくは知らないけど魔物図鑑のAランクに指定されていた魔物じゃなかったかな?」

「それじゃこの魔物を倒した相手は、もっと強い魔物という事?」

「そうだね~オーガの首を落とせる魔物だよ!ここは危険だ、早く戻ってエリスさんに知らせないと!」

「まてまて!せっかく見つけたんだ~オーガの牙と、落ちている武器や道具を持って帰ろうぜ!」

 3人はカバンに詰め込み、持てるだけ持ってその場を逃げるように立ち去った。

 急いでギルドに戻った3人は、エリスに説明するだけで疲れ切ってその場に座り込んでいた。




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