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異世界召喚者は、超膨大な魔力をひた隠す。  作者: 鬼瓦
第1章 異世界召喚

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47. 凱旋

 ダンセット遺跡の地下探索からギルド出張所まで無事戻って来られた。

 戻る途中に遭遇した魔物は、難なく対処でき、確実にレベルが上がった事を実感できていた。


「お疲れ様です。地下迷宮の探索は如何でしたか?」

 ギルド出張所に顔を出した我々に、受付嬢のサランがすぐに声を掛けてきた。

「地下1階の探索が無事終了しました。」

 サランにマッピング機能が付与されたギルドカードを渡した。

「確かにお預かりいたします。皆様のカードもお預かりいたします。」

 全員がサランにギルドカードを渡しカードの更新をしてから、奥にある丸テーブルの椅子に掛ける。

「まだ設備が整っていませんのでギルドカードはレベルの更新のみで、報奨金はセシール支部で支払います。コウさんのカードはマッピングのデーターを取り出したら、付与魔法は消去しておきますね。」

 しばらくしてマッピングのデーター抽出が終了したみたいで、サランからカードを返却してもらった。

 まだ殺風景の室内だが、チラホラと新人冒険者の姿も見受けられる。

 テーブルで果実水を皆で飲んでいると、責任者のロイドがテーブルに来た。

「此度の地下探索は如何でしたかな?」

「ロイドさん!お陰様で全員無事戻って来れました。」

「コウ殿は大したお方だ!」

「そんな事はありませんよ!メンバーが優秀なだけですよ。」

「ホッホッホッ~そうですか!」

 意味ありげな声でほほ笑むロイド。

「そういえば、トーマス殿からの伝言を預かっているのじゃ~」

「副ギルド長のトーマスさんからの伝言ですか?」

「そうじゃ!出張所に顔を出したら話があるので、一旦ギルドまで戻ってほしいとな。」

「わかりました。地下1階の探索は終わりましたが、地下2階への階段は見つける事は出来ませんでしたので、今日はセシール村に戻ります。」

「うむ、了解したぞ!」

 ロイドとの話が済むと皆で挨拶をすませギルド出張所を後にて、セシール村への帰途についた。


 セシール村の手前にある橋まで来ると何故かホットする。

 いつもの門番にあいさつをして村の中に入ると、通りの人が多く以前より活気があるように思えたのは気のせいだろか?

「やけに冒険者が多いね~」

 ココが村に入った感想を言葉にする。

 俺も同じ事を感じたが、言葉には出来なかった。

 ギルドの入り口まで来ると隣の診療所の方が騒がしく気にはなったが、今回の報奨金を受け取る為とりあえずギルドへの報告を優先した。


「エリスさん!ダンセット遺跡から戻って来ました。」

 受付で他の職員に忙しそうに指示を出しているエリスを見つけて声を掛けた。

「コウさん!それに皆さんもお疲れ様でした。」

 エリスの厳しい表情が一瞬で消え、いつもの雰囲気に戻っていた。

「エリスさん!とても忙しそうですね~何かあったんですか?」

「冒険者を目指す新人が多くなって大変なのよ~」

「それでこんなに人が多いのですね~」

 ギルド室内は色んな人種の人達で賑わっている。

 初めて目にするドワーフ族に竜人族、ひときわ目立っているのはエルフ族だ。

 宿屋で働いているメイド服姿のエルフは、人族とエルフ族のハーフエルフでこの国ではエルフ族との交流が盛んだそうだ。

 エルフの種族は多くて見分けが付きにくいが、プライドが高い種族なので話題にしないのが無難と聞いている。

 エルフ族と比べるとドワーフ族や竜人族の割合は非常に少ないが、武器等の職人はドワーフ族が群を抜いており、聖職者には竜人族が多いと聞いている。

 異世界ならではないが、種族の違いでの争いごとは皆無で、もっぱら国同士の争いが悩みの種らしい。


 エリスが報奨金の計算をしている間、皆でテーブルを囲み果実水を飲みながら遺跡探索の話しが盛り上がっていた。

「そういえばコウが魔法を放った時、大爆発が起こったよね!あの時何が起こったのかな?」

 ココが話を持ち出した。

「そうですわ~不覚にも私は気お失ってしまい・・・コウ様の介抱は一生忘れませんわ!」

 俺も爆風で吹き飛ばされシノに助けられたので、レイナを介抱した記憶はない。

「たしか天井に粉がまだ充満していましたよね。」

 テレサも思いだしていた。

 あの時は薄暗く状況が把握出来ていなかったが、落ち着いて考えてみれば粉塵爆発の現象ではないだろうか?

「粉塵爆発の可能性がありますね。」

 俺は図書室で読んだ知識として説明した。

「要はあの場所で爆発が起こる条件が偶然揃ったところに、ファイヤーボールの魔法で引火したという事ですわね。」

 レイナが俺の説明を理解した上で、計算された攻撃だと言う。

 さすがのこじ付けに、皆一堂に笑い出した。

「でもコウ様の行動がなければ、今頃どうなっていたかと・・・」

 レイナがあの状況をどこまで理解していたかはわからないが、自分の行動は間違ってはなかったと思える。

「階層主のジァイアントマンティスを倒せたのは、シノさんのお陰ですね。」

 レイナの沈んだ気持ちを忘れさせようと、テレサが話題を変えた。

「うんうん!最後の一撃は強力だったよ!」

 ココも感じ取ったのか、テレサの話題に合わせる。

「シノさんはジャイアントバットも難なく倒すし、Aランク並みの冒険者の感じがするね!」

 シノが返答に困っている表情をしていたので、助け船を出した。

「そんな事はないですよ!確かにシノ個人の実力は我々よりは上ですが、パーティー内での戦いは皆の戦力の合計です。それぞれの適材適所があり、シノの攻撃が発揮出来たのも皆の連携と攻撃力があったからこそですよ。」

「それにコウ様の的確な指示があってこそですわ!」

 レイナの優しい口調が心地良く聞こえた。

 シノの実力を必死にごまかす為に熱弁を振るっているのを皆で楽しく会話していると、隣の席でエールを飲んで酔っ払っている3人組の冒険者が絡んできた。

「よう兄ちゃん~女性4人に囲まれていい身分だな~そんな男より俺らと楽しくしようぜ!」

 ここでは見たことがない連中だ。

「貧弱そうな男といても、冒険も夜の方も大した事はないぜ!なんらな今からでも試してみるか!」

「何を試すのでしょか?」

 酔った男は、テレサを嫌らしい目つきで眺めながら話しかけてくる。

 他の2人も酔っていて、レイナとシノに近づいてくる。

「あなた方ではここにいるコウさんの足元にも及びません。」

 テレサが男達を睨む。

 レイナも何か言うつもりで振り向くと、酔っぱらいの男達と我々の間に大きな背中があった。

「冒険者同士の争いは禁止のはずだが!それにこのパーティーのリーダーはお前達と比べものにならない程凄い男だぜ!」

 目の前に現れたのはグレンだった。

「俺が相手をしても構わないぜ!」

 グレンのドスが効いた声に、酔っぱらいの男達はギルドから出て行った。

「グレンさん!助けて頂いてありがとうございます。」

「礼には及びません、エリス殿から頼まれただけですから。」

 エリスの方を見ると、俺にウインクをしてほほ笑む。

「あんな奴らボコボコにすればいいのに!」

 ココが皆の言葉を代弁して怒ってくれている。

「あれでも新人冒険者の中では実力があり、魔物討伐には必要な人材だ。」

 グレンはあの連中をしっているようだった。

「いくら必要な人材でも女性に絡むのは最低です。」

「そうですわ!冒険の実力も夜の実力もコウ様は凄いと思いますわ!」

 いまレイナは何気に凄い言葉を口にしていてが、誰も突っ込まない。

「そうだよ!見た目で判断してはダメだからね!」

 ココの言葉にグレンが頷き、何かを思い出したように話しかけて来た。

「そういえばエリス殿からの伝言で、2階の副ギルド長まで来てくれとの事だ。」

 グレンの言葉で何かあったのではと推測したが、このままここにいるととんでもない話題になるような気がしたので、グレンと一緒に席を離れるためその場を後にした。




 







 


 





 


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