表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界召喚者は、超膨大な魔力をひた隠す。  作者: 鬼瓦
第1章 異世界召喚

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/101

42. 地下迷宮1階編①

 ここにいる全員が、初めての迷宮探索である。

 地下1階への階段を降りてから、石垣で囲まれた回廊を始めて経験する冒険者パーティー。

回廊の奥から微かに流れて来る冷たい風を感じながら、神経を尖らせながら慎重に進む。

 手前に設置したランタンの明かりが遠くなると、また新たにランタンを設置して明かりが途切れない様に配慮する。


 先頭を進む従魔が止まった。

「コウ!大きな木が生えているように見えるけど・・・」

 ココが立ち止まったクロとシロの傍に寄り添い、暗闇の前方を見つめる。

「ココさん・・・動いているように見えますが、クネクネしている枝は不気味ですね。」

 ココのすぐ後ろからテレサも確認している。

 魔物を鑑定するのは問題ないよね?(自分に問いかける。)

 木の魔物を鑑定すると、【エント】の表示が見える。

 鑑定レベルが低いのか、名前しか表示されないのは仕方ない。

「図鑑で見たことがある木の魔物で【エント】だと思います。」

「エントという魔物ですか?完全に通路を塞いでいますね。」

 レイナが俺の傍で状況を確認してくる。

「外敵を防ぐためにいるので、この先に進むのが正しい従路だと考えます。」

「コウ!動きは遅いので、攻撃してみるよ!」

 ココが従魔と一緒に様子を見るように攻撃をしてみる。

 クロとシロが飛び掛かかろうとすると、クネクネしていた枝が急に伸びてきて威嚇してきた。

 枝が無数に伸びて本体に近づかさせない。

 何回か仕掛けて見たが手こずっている。

 ココがしびれを切らしたのか、伸びてきた枝を避けて本体に飛び掛かった瞬間に別の枝がココの足に絡みついて地面にたたき落された。

 クロとシロが直ぐにココに絡んだ枝に噛みついたが、枝は切れず別の枝が攻撃してくる。

 従魔の動きを見たテレサが、攻撃してくる枝を避けながらココの足に絡みついた枝を小刀で切り落とした。

「ココさん大丈夫!」

 テレサが声を掛けたが、ココは苦しそうな表情で顔をしかめている。

「どうしたのココさん、どこか痛いの?」

 テレサはココに絡みついていた枝の跡が赤く張れて痺れている様子をみて、エントから距離をとり後方にいる我々に知らせてくれた。

「ココさんは足が痺れて状態異常を起こしています。」

 俺とレイナはすぐにココの傍に駆け寄り、意識がもうろうとしているココに声を掛けて赤く張れている箇所を確認する。

「回復魔法を掛けましたが赤色から紫色に変わってきています!・・・これは毒が混じっているのでは?」

 レイナが回復魔法を掛けたが、毒は消えなくて焦っているい様子だ。

「回復魔法では毒は治りません。」

 俺はアイテムバックから毒消しの薬を取り出し、ココに飲ませた。

「木の魔物であれば火には弱いと思いますので、火球で攻撃します。」

「シノ、ココを見ていてくれ!レイナ様、行きましょう!」

 俺とレイナはココをシノに任せて、前方のエントに手こずっているクロとシロの近くで対峙する。

「コウ様、私が盾で枝による攻撃を防ぎますのでその隙に魔法を放って下さい。」

 レイナが身を挺して俺を守ってくれてる間に、エントに標準を合わせる。

 従魔の攻撃が止んだ瞬間にレイナが今ですと盾をずらす。

「ファイヤーボール!」

 無詠唱でも魔法は放てるが、周りにわかるように声を出して放つ。

 前回より魔法の威力が上がっているのか、予想より火力が強くなっていた。

 動きが鈍いエントのど真ん中に火球が当たり、全体が燃え出してそのまま灰となった。

「コウ様・・・凄い威力です。」

 レイナがポツリと呟く。

「コウさんの魔法は規格外ですね!」

 テレサが灰になったエントを確認して魔石を拾う。

「緑色した魔石がありました。」

 魔石を拾った後、暗闇の中から部屋の扉を見つけた。

「コウさん!部屋の扉があります。」

 テレサの言葉を聞いてレイナにテレサの護衛を頼み、ココの様子を見にいく。

「ココ、気分はどうだ!」

「コウ!有難う・・・一時はどうなるかと思ったけど、お陰で楽になったよ。」

 ココの表情を見て安心した。

「よかった!レイナ様の回復魔法と毒消しの薬が効いてよかった。」

「コウ!もう大丈夫だよ!奥に進もう!」

 ココが元気に立ち上がり、従魔が待っている場所まで俺と一緒に進む。


 奥に進みレイナの姿を見つけて、ランタンを設置する。

「テレサさんが隠し部屋を見つけて鍵の解除をしています。」

 レイナが辺りを警戒しながら状況を説明する。

 ココと従魔達、それにシノが待機する。

 暫くすると鍵の解除が成功したみたいだ。

「鍵が開きました。扉を開けてもよろしいですか?」

 テレサは前回の失敗を繰り返さない様に、慎重に準備している。

「レイナ様・ココ、お願いします。」

「私が最初に行きます。」

 扉をゆっくり開けてレイナが慎重に進む。

 部屋の中は、薄暗く湿度が高い様でジメジメしている。

 ランタンを設置すると、部屋中に明かりが奥までとどき肉眼ですべてが見渡せた。

「魔物がいます。」

 先頭のレイナが小さな声で知らせる。

「キノコ?・・・動いているよネ!」

 ココが目をこすりながら魔物の姿を追う。

「レイナ様にココ!うかつに近づかないように、胞子による攻撃に注意が必要です。」

 キコノといえば霧状に胞子をばらまき、魅了や幻等の幻覚を起こさせるのが定番の攻撃のはずだ。

 クロとシロが威嚇をすると、キノコの傘から霧状の胞子が出て来た。

 ココが従魔達に待機するように指示を出す。

「コウ、この胞子に当たるとマズいんだね!」

 ココがうかつに近づかないように距離をとる。

「コウ様、これでは攻撃が出来ません!弓矢の遠距離攻撃か攻撃魔法しかありません。」

 レイナの言うとおりだ。ここは攻撃魔法でいこう。

 ちなみに魔物を鑑定すると、【マタンゴ】表示がでる。

「コウさん、私に攻撃させて下さい。」

 テレサが手に持っているのは、ゴムのパチンコ?

「テレサさん、その武器は何ですか?」

「武器屋で見つけましたスリングショットで、石をゴム銃で飛ばします。」

 テレサは手に持っている石をゴムと一緒に手前に引き、キノコに狙いを定めて放つ。

 殺傷威力は低いが、一発でもダメージは与えているようで、4発・5発当たるとキノコは後ろに倒れて胞子も出さなくなった。

 倒れたキノコをレイナが剣で止めを刺す。

「テレサさん凄いわ!」

 レイナがテレサを誉める。

「テレサさん、こちらにも1匹いるよ!」

 ココの言葉で再度スリリグショトで石を放つ。

 倒れたキノコに今度はテレサ自身で、小刀で止めを刺す。

 最後の1匹も、テレサが1人で片づけた。

 テレサの活躍で俺の出番は全く無かったが、何故か皆は俺のお陰だという。

 (後ほど知ることになるが、ファイヤーボールを放っていたら俺のせいで皆が迷惑する所だった。)


「テレサさん、宝箱があるよ!」

 ココが部屋の隅にある宝箱を見つけ、テレサに開錠を依頼する。

 テレサも慣れて来たのか、慎重かつ短時間で解除する。

「宝箱の中身はポーションが5本入っていました。」

 テレサからポーションを受け取り、アイテムバックにしまう。

 鑑定はギルドに戻ってからで、集められる物は全て回収しておく。

 討伐したマタンゴは解体して、魔石を取り出しアイテムバックにしまう。

 キノコは食べれるかな?利用方法はギルドに持って帰って教えてもらおう。

 先ほどの胞子の粉が大量にあるのを見つけたので袋に集めておき、薬の材料に出来るのではと考えていた。


 回収忘れがないか、再確認して部屋から出る。

 部屋の外では、退路の安全を確保しているシノが待っている。

 シノに声を掛けようとすると、辺りに大きな鳥が落ちていた。

「この鳥の死骸は何だろう?」

 皆で死骸を見つめる。

「巨大コウモリ?・・・」

「シノさんが退治してくれたんですか?」

 テレサが照れているシノに訊ねる。

「飛んで来たので落としました。」

 小さな声で答えるシノに、皆の視線が注がれる。

 翼がズタズタに切り裂かれ原形がわからないが、青色と赤色の角がある2種類の巨大コウモリだったと推測される。

 巨大コウモリをハエの感覚で叩き落したんだろうが、Eランクの冒険者では無理があるから他の冒険者には見られない様にと願いたい。

「魔物がいないのであれば、奥に進むよ!」

 ココが従魔達を連れて進み出した。

 レイナは地面に落ちている死骸をしばらく眺めていたが、直ぐに俺の側に来て一緒に歩き出した。


 




 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ