ギルドの酒場にて
冒険者ギルドとはモンスターや薬草を刈る職業である。戦うことが主な職なので街にモンスターが攻めてきた時に魔物取締課と一緒に戦闘を行うことも少なくない。
冒険者ギルドの酒場にて
アインズ(冒険者)「今日は俺のパーティーがドラゴンを狩ったんだ!今日は俺の奢りだ!」
ギルドメンバー「うおおおおおおおお」
チェスリー「相変わらずアインズさんのパーティーは凄いなー」
アントルト「あいつらこのギルドで一度もクエスト失敗したことがない上に受けるクエスト全部が最難関のドラゴン退治とかだよな。」
エマ「私ああいう人に憧れちゃいます!」
ルナ「ドラゴンってそんなに憧れるぐらい強いの?」
チェスリー「ああ、圧倒的な強さだ。特にアインズ達が倒した成龍なら俺ら雑魚じゃ何百人集まろうと傷一つつけられねぇ。」
ルナ「へぇー」
アントルト「でもルナちゃんなら倒せるかもよ?」
エマ「いや、流石に無理でしょ。」
ルナ「なんかそう言われると私が弱いみたいじゃん!」怒
チェスリー「あはは!そう怒んなって。」
アントルト「実際俺らはルナちゃんの本気で戦ってるところ見たことないだろ?もしかしたら勝てるかもな。」
エマ「まあ確かにね。私達はギルドメンバー。つまり街の中で強い人の寄せ集めに過ぎないけどルナさんは国から選ばれた精鋭だからね。」
ルナ「えっへん!」
チェスリー「でも精鋭のくせして蜘蛛見た瞬間に逃げ出すけどなー」
ルナ「しょ、しょうがないじゃない!?あれはだけは苦手なんだから!あんな気持ちの悪いもの想像しただけで寒気がする!」
アントルト「ルナちゃん足下に蜘蛛いるよ。」
ルナ「キャャャャ!」
エマ「からかわないでよ可哀想でしょ。」
そんな他愛もない会話をしていたその時
「おい!ルナ・シャイネンという者はいるか!?」
酒場の入り口で私を呼ぶ男の兵士がいた。
その兵士は重装備な上に体が大きく、威圧感だけでも潰されてしまいそうだ。
ルナ「は、はい私がルナ・シャイネンですが、何か御用ですか?」
「率直に言う。俺のパーティに加われ。」
ルナ「・・・・え?」
「とりあえずついて来い」
ルナ「ちょ、ちょっと待ってください!」
私を連れ出そうとした次の瞬間
チェスリーが彼の腕をはたいた。
チェスリー「ルナの体に触るな。」
エマ「ル、ルナさんが困ってます!やめてあげなさい!」
「・・・・君達には関係のない話だ。」
男は3人を睨んだ。
アントルト「服装からいって君は剣士のようだが名乗ることすら知らないのか?同じ剣士としての恥だ。」
パンツァー「・・・・俺の名はシュヴェーレ・パンツァーだ」
チェスリー「で、ルナにどうして急にパーティに入れといったんだ?」
パンツァー「それは」
???「あ!ここにいたんだパンツァー!」
???「ルナさん見つかった?」
その男は体に軽装備で青いマフラーをした男性だった。
チェスリー「お前、こいつの仲間か?」
???「はい。そうですけど?」
アントルト「こいつがルナを強引に連れて行こうとしたんだ。ちゃんと教育しとけ。」
???「そ、そうなんですか!?この人がルナさんか・・・・ってそんなことより、本当にごめんなさい!ほら、パンツァーも謝って!」
パンツァー「・・・・」
???「はぁ、すいません。こういう人ですが許してあげてください。」
ルナ「わ、私は別に怒ってないですよ。ただ急に現れてパーティに加われって言われて驚いちゃっただけなんです。」
チェスリー「ところでなんでお前らルナをパーティに入れようとしたんだ?」
???「それはルナさんが世界最強の魔法使いだからです。」
チェスリー・エマ・アントルト「・・・・え?」
ルナ「ちょ、何を言ってるんですか!?」
???「僕王様から聞きましたよ!全部の属性を使える唯一の魔法使いって!」
エマ「全部の!?」
チェスリー「ていうか王様から聞いたってお前どう言う身分だよ!?」
???「僕は貴族ですよ。ただ他の貴族とは違いますがね。」
アントルト「他の貴族とは違う?」
???「はい!だって僕は・・・・・」
勇者「勇者ですから!」