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機動女神エターナル・レッド ケモ耳ニャン子は俺の女神様?  作者: さば・ノーブ
邂逅の章 堕ちて来たのはニャン子?!
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俺は早計だったのか?その1

今回。

さば・ノーブ作品伝統の・・・


お風呂回になってます・・・W

作中の挿絵はとあるお方のご協力で貼れました。

ここに明記し、感謝を申し上げる次第です。

ニャン子娘が俺のアパートに居る。

夢幻なんかじゃなく、コスプレイヤーでもなくて。


本当のケモミミ娘だったんだ。



これが幻なんかじゃないと分かったのは、強烈な一発を喰らったからだ。


夢が覚めるくらいの・・・





「保安官が見つけられるまで宜しくニャ」


紅髪の少女が頭を下げた。

そこには本物かどうか分からないが、猫耳がちょこんとついている。


改めてアリシアと名乗る少女を観て想うんだが。

猫耳とモフモフの尻尾が、人間離れしているとしか思えない。


躰自体は人と同じ。

靴の中はどうだか分からないけど、手指は細くて人の少女と何ら変わらない。

唯違うのは尻尾がついてるだけ・・・だけど?


「ああ、早く見つかると良いんだけどな」


答えてから、あまりまじまじと見るもんじゃないのに気が付いたよ。

人外だろうと少女の躰を観るのはデリカシーに欠けるってね。


「それはそうと。

 その金色に光ってる、腰のベルトのようなのは?」


でも、気になってるのを聞いちゃうんだよな俺は。


「これニャ?これは保安官事務所に配給されている何でもポットニャ」


「ポット?何でもって・・・どんな?」


もしや・・・あの著名な猫型ロボットがお腹に着けてるポケットのような物なのか?

ちょっと期待してしまう変な俺が居る。


「んん~っと。

 例えば悪漢に襲われた時に身を護ってくれるとか、敵をぶっ飛ばす道具とかが収められてるニャ」


「がっくし」


聞いた処では、保安官助手としての装備品らしいな。

変な期待をしていた俺がずっこけたよ。


金属なのかどうかもわからない円環は、アリシアにとっては必要なんだろうけど。


「今は敵なんて居ないから、外せば?」


俺は大層な物をぶら下げているアリシアに勧めてやったんだ。


「そうだニャァ・・・アルジのユージが敵じゃないって分かったからニャ」


ちょっと迷ってから頷いたら。


「外すニャら全部外すニャ」


腰に着いている金色の円環わっかのボタンを押しやがったんだ。




 どばんッ!




いきなり床が悲鳴をあげた。

いいや、床が抜け落ちるかと思うくらいの重低音が耳を打ったんだ。


「うわっ?!なんだよこの恐ろしい位の音は?」


外した円環を持ち上げようと手を伸ばすと。


「うニャ?持てるかにゃ」


腰から落とした円環を見下ろして、アリシアが笑いやがった。


「アリシアが付けられていたんだ、俺が持ち上げられない訳がないだろ!」


手を出す前に言ってやったんだが。

金色の円環わっかは・・・俺の手を拒むくらいの。


「お?!重い・・・嘘だろ?」


びくともしやがらねぇ・・・なんだよこれは?


「ニュふふ。原住民のアルジには持ち上げられニャいか。

 これはニャァ、魔法力を備えた者にしか手出しできない代物ニャンだよ」


ふふ~んと胸を反らして威張りやがる。


「アルジのユージには魔法力がないことが確定したニャ」


魔法だって?そんな異能があるのかよ、アリシアには?


驚き半分、俺には信じられない一言だった。


「アタシはこう見えてもニャン子属から選抜された1級魔法士の端くれニャン!

 近い将来保安官になる筈ニャんだから・・・その予定ニャんだから・・・たぶん」


予定かよ・・・って、突っ込むのは辞めて。


「1級魔法士って?レベルがあるのか魔法使いにも」


俺の頭にあったのはアリシアがとんでもない魔法使いなのではっていう期待感。


「そうだニャ。レベルには特級を含めて6段階あるニャが。

 アタシはレベル1・・・女神様の特級には遠く及ばないニャぁ」


待て。待て待て!それじゃあアリシアは?


「準公務員試験をやっとパスしたアタシなんて、まだまだ駆け出しも駆け出し。

 保安官様になんてなれっこないニャぁ・・・迷子になるくらいニャから」


だんだん落ち込んでいかれますが・・・アリシアが。

まぁ、大体想像はできたんだけどね、アリシアが上司様には遠く及ばないなんての。

ともかく、アリシアのレベルってのが最下層であるのが理解出来たよ。


「魔法士ってのが6段階あってアリシアの1級が最低。

 保安官様ってのが特級で最上位だってのが理解出来たんだが、間違っていないよな?」


「そうニャ・・・なんだかアルジのユージに馬鹿にされた気がするニャ」


ぷぅっと頬を膨らませたアリシアが拗ねてるが。


「事実なんだろ?

 レベル1から始まってレベル5まであって、アリシアは一番下じゃぁないのか?」


「そうニャ!ニャンだか小馬鹿にしてるニャろアルジのユージは!」


してないって。

反対に魔法士ってのがすげぇ存在だと思うんだがな。

こんな重い物をぶら下げられてるんだし。


ぷんすか拗ねてるアリシアに、俺は心から畏敬の念を持ったよ。


「いやいや、レベル1だろーが新米だろうが関係ないって。

 魔法使いなんだろアリシアは、すげぇ~よ!」


「言葉に棘があるニャ」


ちょっとだけ。ほんのちょっとだけ。

アリシアの顔が微笑んだ様に思えたんだ。


「原住民でアルジのユージ。御厄介になりますニャ」


落とした円環わっかをひょいっと持ち上げて。


「これを片付けるニャが、どこに仕舞っておけば良いニャ?」


軽々と超絶重い円環を持ち上げるアリシアが訊ねて来た。


「そうだな、邪魔にならない場所へ置いておかないと。

 俺には持てそうもないからな・・・取り敢えず納戸の中にでも」


押入れを指差す俺に頷くアリシア。


で。


俺はしまったと気付いた。

その中には・・・やばいモノが隠してあったんだ。


義理の妹には見せたくない奴が隠してあったんだ。


「待った!やっぱ、場所を・・・」


慌ててアリシアを停めたよ。


「なぜ停めるニャ?なにか都合が悪いニョか?」


変に勘が鋭い子かも知れない。


「いや、都合と言うか。とにかく場所を変えてくれ」


「もしや?アルジのユージは犯罪に加担しているニョか?」


違うって。


勘ぐるにも程があるんだが。犯罪じゃないけど、見られたら困るんだよ。

俺だって一応男なんだし、ソレに興味がないほど草食系じゃないんだから。


隠してあるモノに興味を持たれても困るから。


「いいや、あの中にあるのは俺達男の本能が隠してあるんだ」


こう言っておきゃぁ分かるだろ、いくら地球外生命体のケモ耳娘にだって。


「ニャンと?!そうニャったのか・・・」


どうやら理解してくれたらしい。

押入れを見詰めて納得したのか、俺の差し替えた場所に円環を納めたんだ。

まだ、なんだか興味がありそうな顔をしていたんだけど。


「アルジのユージ。

 御厄介になるついでにお願いがあるニャ」


改まってアリシアが頼み事?


「なんだよ?なにか欲しいモノでもあるのか」


異世界から現れた様な猫娘が、何を頼むんだろう?

少しばかり興味がある。


「あ、あのニャ。身体を洗いたいニャが・・・」


/////え?


「だから・・・その。沐浴・・・水浴び・・・シャワー・・・ニャ///」


知ってる限りの言葉で俺に訊いて来る。


「ニャン子族は綺麗好きなのニャ。

 空中を落下してくるときに分かったんニャが。

 この星の空気は汚れてるニャ・・・だから・・・ニャァ」


そう言えば、星空から落っこちてきたよなぁ。


「魔法衣にも付着してるニャ。出来たら洗濯もしたいくらいニャ」


確かに一度着た服をそのままにしておくのは良くないのかも。


「保安官様クラスになったら、魔法衣なんて瞬時に清浄されるんニャが。

 アタシにはまだ出来ないニャ、そこ迄の技量なんて持ち合わせてニャいの」


恥ずかしいのか俯いてアリシアが身を捩っている。


肩に着いている(ガード)らしいのは洗えないけど、他の部分だったら・・・


「洗濯はそこの洗濯乾燥機せんたっきに放り込んどけば?」


俺は真面目に答えてしまった。

猫娘があまりにイジラシク感じて。


「そうニャ!助かるニャ!」


ぱあっと顔を綻ばせたアリシアに。


「シャワーなら温度に気を付けて。

 湯温の設定はお好みで調節してくれたらいいよ」


部屋の片隅にある風呂場を指して勧めてやったんだ。


「ありがとうニャ!」


お願いを素直に聞いてくれたからと、アリシアは初めて俺に礼を言った。

こうしてお礼なんかを言われるのって、一体何日ぶりだろう?

義理妹からはほぼ皆無だし、笑顔で言われる事なんて無いから。


「いいってお礼なんて。じゃぁ俺は冷蔵庫から出しておくよ飲み物でも」


気安く答えてアリシアに背を向けたんだ。


そうさ、俺はアリシアが女の子だって事を忘れてたんだ。

女の子に風呂を勧めるなんて・・・今日会ったばかりの子に・・・





気が付けば良かった。

せめてアリシアが出て来る前に・・・




「ニャニャニャ~~~(^^♪」



風呂場からアリシアの歌声なきこえが聞こえていた。


現実とも思えない。

だって猫が風呂場に居るとしか思えないんだから。


猫の声が、猫が風呂場で歌ってる?!

有り得ねぇ・・・信じられない。


ここが俺のアパートだとは思えない。

自分の方が異世界へ転生しちまったんじゃねぇのかと思ったよ。


つい2時間前には、ここに萌が居たんだぜ?

このダイニングでおでんをつついていたんだぜ?

数学の宿題を萌の前でこなしていたんだぜ?


「あはは・・・どうなっちまったんだろ?」


頬を抓る・・・なんてのは狐に化かされた時に言うセリフだ。

猫に騙される・・・アリシアは化け猫か?


俺のアパートで今シャワーを浴びてるが、化け猫なんて。


「ある訳がないし、アリシアは人間なんだ」


そう。ちょっとばかり毛色の替わった子だってだけで。


キッチンの冷蔵庫から缶ジュースを取り出して思うのは。


「きっと余程の訳ありな子で、家に帰れないだけなんだろう」


頭の中ではこの状況が納得なんて出来なかったし、夢を見続けているとしか思えなかった。


「どうやら俺も相当な妄想家みたいだな」


良くあるじゃないか、現実と妄想がごっちゃになった夢なんて。


現実逃避が夢だと判断していたんだ。

シャワーの音とアリシアの歌声なきごえが、理解不能へと落とし込んでいたんだ。




シャワーの音と歌声が止んだ。



「きっと、もう直ぐ夢も覚めるんだろ~な」


変な予感めいたものが俺を動かした。

手に缶ジュースを持ち、風呂場のドアが開くのを待つ。


そこから現れて来る<少女アリシア>を待って。



 カララ・・・



ドアが、引き戸が開く。


「ニャニャニャ~ニャ(何か着るモノ~あれ)?」


タオル一枚を持った・・・赤毛のケモ耳少女が現れた!


「ニャ、ニャンニャニャーニャ(あれアルジのユージ)。

 ニャンニャニャ(どうしてかたま)・・・にゃッ(ひぃッ)!!!」


呆然と裸同然の少女の前で固まる俺。

赤毛で猫耳を生やし、紅いモフモフの尻尾を揺らしているアリシアの前で俺は。


「マジで・・・耳付尻尾付き」


アリシアの躰をガン見していたんだ。


「ニャぁ~~~~(きゃぁ~~~~)!」


アリシアの絶叫でも混乱した頭は回らず。


「ニャン子が・・・裸・・・」


言ってはならない一言を。


「ニャニャッニャァ(ニャンコって)ニャニャニャァっ(そうよ翻訳機っ)!」


首に下げていた翻訳装置も外していたアリシアの言葉が通じる筈もなく。


「たゆんたゆんなんだなニャン子って」


「ニャニャニャァ~~~~~ッ(観るなぁ~~~~っ)!!」


アリシアが猫語で吠えたんだが、固まった俺にはどうする事も出来ず。




挿絵(By みてみん)

作者注)この画像はさば・ノーブの原画に「ちはやれいめい」様が加工処理していただいたものです。

    アダルト扱いの原画はこちらにございます。

       https://20145.mitemin.net/i457494/


   「ちはやれいめい」様のページはこちら。

    http://mypage.syosetu.com/487329/




 ドガッ!!!!




ニャンコキックをもろに喰らってしまう俺。

空中飛び膝蹴り・・・でしょうか?


顎下に強烈な一撃を受けた俺は。


「きゅぅ」


一発で夢から覚めさせられた・・・いいや、夢の中へと送り込まれちまったよ。


気絶させられたって事さ・・・残念だが。


「ちはや れいめい」様。

ご協力誠にありがとうございました。

どうやらどこからも文句が来ずに済んだようですW


善かったW


気絶したユージ。

夢の中で思うのは?

目覚めはやはり夢うつつ?


いいえ。

起き様に強烈な一撃が?


次回 俺は早計だったのか?その2

目の前にいるのは?もはや・・・悪魔か?

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― 新着の感想 ―
[一言] ほう、お風呂回…… イイネ(*´▽`*) 原画アダルト扱いなんですね(笑)
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