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機動女神エターナル・レッド ケモ耳ニャン子は俺の女神様?  作者: さば・ノーブ
第2章 ブルーブラッド
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灼炎王アリシア その1

挿絵(By みてみん)


画像はイメージです・・・

凍り付いた結界の中でニャン子だったアリシアに光が燈った。


だけども俺には見えたんだ、戦闘妖精の烈華レッカが現れて金色の礫を撒き散らしているのが。



ニャン子なアリシアを輝が覆う。

すると瞬く間に制服が掻き消えて行き、光のベールがアリシアの躰を覆い尽したんだ。




 ボオオォゥ




光に覆われたアリシアの足元から炎が舞い上がる。


渦を巻く炎に包まれていくアリシア。

紅い髪迄も隠されて、姿が全く見えなくなった。



俺の眼に映るのは、炎の塊。


その炎がやがて人の形となった・・・アリシアの形に。


紅い炎に巻かれたアリシアがそこに居たんだ。


目を瞑り、両手を拡げ、揺蕩う少女・・・


炎が巻き付きながら魔法の衣と化していくのを、息を呑んで見詰めていたんだ。


炎が白き着物のような魔法衣に代えられ、アリシアに纏わり付いて行く。


首元に輝くのは黄金の珠。

黒いタイトネックから延びる肌着が胸を隠し、はだけた着物のような衣装を紫色の帯で締め。

しなやかな素足を着物の裾から溢し、脚絆を穿いている・・・



赤毛を靡かせ、瞼を閉じた少女。


先程までのアリシアとは違う。

でも、機動少女なアリシアでもない。


大人びた機動少女(アリシアとは別人の少女が現れたんだ。



「これが・・・アリシアだって?」


思わず呼びかけてしまったよ。


変身したアリシアを観て思ったんだ。

このアリシアは今迄観て来たニャン子ではない・・・当然だが。

そして俺の知ってる機動少女(アリシア)でもない。


戦闘妖精によって変えられたのは分かるのだが、こんな姿は観たことが無かったんだ。


「アリシア?!アリシアだよな?」


目を開けないアリシアに、俺の声が届いたのか。


薄く眼を開けた時、俺は知ったんだ。


深緑の瞳を観た瞬間、このアリシアは機動少女では無いんだってね。


「アルジのユージ・・・アタシ・・・熱いニャ」


やっぱりだ。

ニャ語を話す処からしてニャン子がそのまま変身したんだ。


この異能者は、ニャン子なんだ。大人びた機動少女(アリシア)じゃぁ無いんだ!


「まるで炎に焼かれるみたいに・・・暑いニャ」


変身を終えた時には炎は掻き消えていた。

炎は魔法衣に替えられた・・・筈だ。


「戦闘妖精の魔力で変身させられたニャ。

 変身を解くにはアルジのユージの命令を果さニャければいけないニャ

 アルジの望みを叶えるには、どうすれば良いニャ?」


確かにニャン子だと思うんだけど、何か違うんだよな。

すっとぼけているなんて思えないし、そんな余裕も感じられない。


「俺の望みだって?

 俺はこの結界から出たいだけだ。

 でも、セッカを傷付けたりしないでくれよ?」


セッカとは話し合いたいんだ。

もしかしたらドアクターに操られているだけなのかも知れないんだから。


さっき不本意ながらと言っていたんだからな。


「結界から出たいのであれば、敵を倒すのが手っ取り早いニャぞ?」


「駄目だ!セッカを倒すのは最終手段だからな」


拒絶した俺に、アリシアが頷いて了承の合図とした。


「ならば・・・結界を解くニャ」


俺の命令を聴き遂げた炎のアリシアが結界の天井目掛けて手を伸ばす。


「ここは少々寒過ぎるニャ。

 アルジのユージを凍えさせる訳にはいかないニャ!」


「え?!何をする気なんだよアリシア?」


少し・・・じゃぁなくて。かなり嫌な気がするんですが?


「冷気には熱気で応じるニャ!」


待て・・・何をする気なのかを説明しろ!


「第2の使徒である灼炎王しゃくえんおうに因って。

 この結界を温めるニャ~~~~ッ!」


待て待て待て!だから何をするんだよ?


「アタシの熱いパトスを・・・放つニャ~~~~ッ!」


パトスですか・・・なにそれ?


俺は半ば諦めたんだよ。

このアリシアはやっぱり機動少女じゃぁ無いんだと確信したんだ。


「待てぇッ!加減して放てよなぁ~ッ!」


そう言うのが関の山だった・・・俺にはね。

目の前でアホニャンが手の先から炎を放つのを、どうする事も出来ずに見守ったんだ。



爆焔波エンドオブファイア!」


・・・え?!エンド・・・ですかい?


あのね阿保猫(アリシア?それって・・・お終いじゃないのか?


「結界をぶっ壊すニャぁッ!」


おい・・・



アリシアの突き出した右手の先から、猛烈な炎が吹き上がる。

それは確かに強力なる魔法だったのだろう。

氷結のセッカが造った結界を破壊出来る程の威力があるかもしれない。


でもな・・・



「馬鹿!俺達ごと炎に巻くつもりかよ!」


伸び行く爆焔を見上げて、俺は灼炎王となったアリシアへ叫んだ。


「はいぃニャっ?!そうだったニャ~~~~~ッ?!」


阿保かいッ?!


呆れている暇なんて無いよ。

このままだとアリシアの炎で俺達は丸焦げにされちまう!


「おいッ!セッカさん。

 このままだとこいつの炎で3人共焼け焦げちまうぜ。

 今直ぐ結界を解いてくれ!」


事態が切迫しているから、見境無しに頼んだんだ。

結界の中を炎で焼き尽くされたら、俺達は丸焦げになっちまうってね。


事態の急変に、氷結のセッカも為す術がないのか。


「こんな馬鹿な話がある訳・・・あったなんて?!」


「話は後だ!早く結界を解いてくれ」


凍り付いた結界が、炎で溶けていく様を観たセッカが狼狽えながらも。


「し、しょうがない!今日の処はお預けにしておく」


結界の頂点に炎がぶつかり、忽ち爆焔が襲いかかって来る。


「早くしろ―!」


口上を述べている暇なんて無いんだ。

直ぐに結界を解いて貰わないと・・・焼け死ぬッ!


「解くニャぁ~~~~ッ!」


お前が犯人だろーが!

突っ込みたいのは山々だが、余裕なんてどこにもないよ。


「覚えておけ~っ!」


セッカがぎりぎりの瞬間で結界を解いた・・・筈なんだ。



襲いかかって来た炎は、寸での処で消えた筈だ。


・・・だったんだ。






「げほ・・・焦げちまったかと思ったぜ」


炎を被った気がしたよ・・・俺は。


「悲ニャぁ・・・尻尾が焦げたニャぁ~」


お前が言うな!見境無し子め。



俺とアリシアは、結界から出られた・・・なんとか。


でも・・・ね。


「ゆー兄ぃ?!ど、どうしたのよ、その顔は?!」


「萌のお兄ちゃん?急に焦げちゃってますけど?」


あ。

そっか~、萌達は結界の外に居たんだったな。

事情を説明するなんて骨が折れることは辞めておくぞ。



「アホ猫の所為で、丸焦げにされるところだったんだ」


「でもニャ!アルジのユージが命じた通りになったニャから・・・」


ジト目で阿保猫(アリシアを睨みつけてやったよ。


結界から出たら、灼炎王アリシアから制服姿の糞猫(アリシアへ戻っていやがったんだ。

だから、説明するのが尚更に難しい状況になっていたんだ。


「命じた?ゆー兄ぃがアリシアに何を命じたって言うの?」


「それはニャ。氷結のセッ・・・・」


口を滑らせようとするアリシアを、俺は咄嗟に。



 むんず



ニャンコ掴みにしてやった。


「かぁ・・・にゃ~~~~~~」


摘まみ上げて黙らせたんだ。


「?」


俺とアリシアを観る萌が、あからさまに不審を抱いたんだが。


「いやなに。

 萌の弁当を喰いたいなぁってね」


俺がアリシアに口止めの意味を兼ねて顔を引き攣らせると。

流石に言いたい事が伝わったのか。


「そうニャ~。食べようとしていたんニャ」


それとも単に食い意地が張ったのか。

アリシアは弁当箱に手を伸ばして。


「頂きますニャ~」


何も無かったかのように、弁当箱の中身を丸ごと口へ放り込んだんだ。


・・・箸を使え、箸を。


春香さんがびっくりしてるじゃないか。

あ、萌が・・・切れた。



氷結のセッカ。

彼女はクラスに編入された雪華せっかさんだ。

それは本人も認めていたから間違いないだろう。


でも、曰く有り気な言い振りからして、事情があるのだろうと感じたんだ。

悪意の塊だったら、あんな悠長な闘いなんてしなかった筈だ。


もしかしたら、彼女は俺達に何かを求めていたんじゃないのか?


主の黄土という奴から解放して欲しいんじゃないのか?


それを確かめてからでも、勝負するのは良いのではないのか?



俺は無邪気に弁当を平らげつつあるニャン子を観て考えたんだ。


午後の授業に彼女が居るのなら、会って話さなきゃならないと思う。

そうすれば、僅かでも和解の糸口が掴める筈なんだ。



もう一つ気になったんだ。


ニャン子は眠らなかった。

結界の中でもニャ語を話していた。


それってつまり?


機動少女ではないアリシアが闘ったんだな。

あんなに怯えていたアリシアなのに・・・一体どう言う事なんだ?


たったの一度だけでも、変身出来たアリシア。

機動ポッドが無いのに変身した?!


俺はニャン子なアリシアに隠された異能に興味を惹かれたんだ。

ああ、折角変身出来たというのに?!


ニャン子なアリシアのままだったとは!

これでは先が思い遣られますね・・・がっくし。


灼炎王しゃくえんおうアリシアよ、どこへ向かう?


次回はちゃんと闘ってくれよ?


次回 灼炎王アリシア その2

マジか?雪華さんの主人って・・・この高校の?!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 烈火なアリシア強かった! 自分たちまで焦げたけどすごいぞにゃんこ! (∩´∀`∩)♡*。
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