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機動女神エターナル・レッド ケモ耳ニャン子は俺の女神様?  作者: さば・ノーブ
第3章 Heaven On Earth 地上の楽園
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気まぐれな天使のテーゼ その2

さて、みなさん。

頓智噺をご存知でしょうか?


第1問の回答ファイナルアンサーをどうぞ?!

嵐とダレットが、奇妙な勝負を始めました。


質問に正解出来なかったらダレットの負けという、何ともおかしな闘いの幕が切って落とされたのです。



「第1問の答えを・・・どうぞ」


嵐がこれでもかと言うくらいの笑みで回答を求めます。


「ぐぬぬッ?!ちょっと待て。時間は20分だったでしょう?」


いきなりとんでもない問題を受けたダレットは、嘲るように笑う嵐を睨みつけて。


「もっと真面な問題かと思っていたわよ」


問答とか言われていたので、哲学的な設問とばかり思っていたみたいで。


「カラスなんて誰が買うって言うのよ?!」


設問者である嵐の意図が読めずにいたようです。



「買ったんだよねぇ、これが」


ニヤリと哂えるのは、ダレットが答えを導き出せないと踏んでいたから。

対するダレットは素早く頭脳を巡らせるのでしたが、解答を導き出せずに焦るのでした。


「カラスを欲しがる奴って?

 剥製か何かを造る業者か、それともカラスを使って何かを企てる者くらい?」


ブツブツと考えを纏めようとすればするほど、考えが纏められなくなっていきます。

しかも勝負の相手は自分を観て哂っているのですから堪りません。


嵐はダレットの後ろにある時計盤が時を刻んでいくのを観て笑っていたのですが、ダレットが気付く筈もありませんでした。


「ほらほら!もう直ぐ15分だよ。

 ファイナルアンサーまで5分しかないわよ?」


思いもよらず時間が稼げたことに気を良くしている嵐が、焦る相手に嗾けるのです。


「くぅッ?!

 回答は一度限り?間違えばお終いなのよね?」


「その通り!何度も答えてたらマグレ当たりするかもしれないじゃないの」


ダレットは焦れ、嵐は余裕で言い切りました。


「ううッ?!こんな筈では無かったのに。

 小娘の哲学なんて多寡が知れていると思い込んだのが間違いだったわ」


ドアクダー幹部のダレットの知識量は並みではなかったのですが、まさか嵐の設問がこんな物だったとは予想さえも出来ていなかったのです。


「はい!時間切れ。

 第1問は不正解につき、私の勝ちで良いわね?」


とうとう持ち時間の20分をオーバーしてしまいました。


「し、しょうがない。

 第1問はあなたの勝ちと認めましょう・・・それで答えは?」


ダレットがあっさりと負けを認めて、解答を聴きたがります。


「ふッ!良いでしょう。

 カラスを売り抜いた奴は、相手を騙して売り抜いたのよ」


「なんだと?!詐欺を働いていたというのか?卑怯な!」


犯罪組織の幹部が言うセリフではないですよダレットさん。


「詐欺かどうか・・・

 方法は至って簡単明瞭。

 カラスを入れた籠の上に、上等な鳥を据えて置いて。

 <カラスはいらないか>って売りに回ったのよね~」


「ふむ?上等な鳥の名ではなく、カラスと断じたのか?」


嵐の解答にダレットが興味を惹かれます。


「そう。

 上等な鳥だけを観た客達は、売り子の男が馬鹿だと思い込んでしまったの。

 そこですかさず値踏みをすると安いから跳び付くのよね」


「ふむふむ・・・上等な鳥にしては買い得だと思い込ませるのか」


ダレットは大分話が読めて来たみたいです。


「そこで!

 カラスを客に渡すのよ。代金を受け取ってからね!」


「渡された客は怒るでしょうねぇ。

 上に載っている鳥を買うつもりだったのだから」


騙されたと怒るのが眼に見えています。


「でもね、売り子は確かに<カラス>って明言してたのよね。

 上等な鳥よりはるかに安い値段を提示したのだから、客だって躊躇しなければいけない。

 あっさり買ってしまった方にも問題があるじゃない。

 これは、損得勘定だけで物事をみてはならないっていう哲学を元にした設問だったのよ?」


な?!

てっきり頓智話とばかり思ってましたが?


「なんと?!

 確かに商売の哲学にも、同じような噺がある。

 騙される者は自らの不出来を訓戒せよっていう教えがあるわ」


ええ~?!マジ?


ダレットは嵐をまじまじと見て、勝負が妥当だったと知らされたのです。


「まさか・・・私が哲学で負けていたとは」


衝撃の設問。笑劇の哲学。

まさに頓智話は奥が深いってことなのでしょうか?


「完敗だわ・・・これはトンでもない相手と勝負しているのでは?」


今になってダレットは後悔したようです。


「こんな小娘に、私が哲学で負けるなんて。

 いいえ、この娘程の哲学者が居ただなんて・・・畏るべし地球人」


外宇宙人であるダレットに、敢然と勝負を挑んで来た娘。

畏敬の念を持ったダレットが嵐を見据えて考え込みました。


「ふ・・・チョロイわね」


でも、当の嵐は舌を出して嗤うのです。


「頓智話が哲学の訳がないじゃない。

 私が勝手に言ってるだけなのを真に受けるなんてW」


・・・え?!じゃぁ?


「案外、ドアクダー幹部ってのも騙されやすいみたいね」


まさか?嵐さんが勝手に造った話なのですか?


「もしも正解を答えられたって、気まぐれで不正解にするつもりだったのよぉ」


気まぐれって損な?


「この勝負、どのみちドアクダー幹部に勝機はないわ」


酷いですね嵐さんも。


「もしも私を言い包められる者が居るとしたら。

 それは天使か神様か。それともドッペルゲンガー位なものね」


無理でしょそれ。

つまりは、只のお遊びって事なんですね。


「目的は飽く迄も、こいつの足止め。

 どうせ勝負を揉み消してゆー君の家に行くに決まってるんだから」


そうだったのですか。

嵐さんは初めっからそのつもりで?


「京香が知らせに行ってくれてる。

 こいつが辿り着く前に方策を練れるのなら。

 ・・・私の時間稼ぎも無駄ではないわ」


問答の勝敗に関わらず、ダレットは向かうと踏んでいるのですね。


「後2問。

 こいつが放棄しない限り、なるったけ時間を稼いでやるんだから」


健気です!立派な心掛けです!


「だって、どうせ私がゆー君の元へ行っても足手纏いなだけだもの」


嵐さん。あなたって娘は・・・・


「だから!ここで時間稼ぎをしたって言うの。

 そ~したらぁ、ゆー君が褒めてくれるに違いないんだから!」


・・・欲の皮が突っ張ってますよ嵐さん。


下心からの時間稼ぎだとしても、それはそれで善き哉。



「それじゃぁ第2問ね!」


「お、おおぅ!」


ビクリとするダレットに、大きなジェスチャーで嵐が設問を始めます。


「第2問!

 <人のかたちであって人ではないモノ。それは?>

 ・・・・答えなさい!」


「えッ?ええっ?!」


両手を拡げて見せるジェスチャーを執る嵐に、眼を見張り戸惑うダレット。


「人為らざる者?それって・・・」


先の設問が哲学だと言われたダレットが困惑してしまうのです。

人の形で人ではない。


皆様は答えが分ったでしょうか?

今回はなぞなぞからの出題です。


そんなに深く考えない方が良いと思いますよ。


ヒントは・・・田舎の畑なんかに立ち尽くしてるモノですよ。


でも、嵐ならどう答えるでしょう?

普通に答えたって間違いだと言うかも知れませんから。

だって、彼女は<気まぐれな天使>なのですからね。

如何?

嵐もなかなかにシタタカデショ?


第2問の正解は案山子ですが。

嵐の解答は別にあるみたいなのですが?


次回までに答えを導き出しておいてくださいね?

見事正解を答えられた方には・・・考えておきます。


それと、此処だけの話ですが、第3問の設問はございません。

なぜ?!だって勝負は2問不正解で終っちゃうんですから。


次回 気まぐれな天使のテーゼ その3

ダレットは正解を導き出せる?

 しかし、正解を言っても気まぐれな悪魔は不正解にする!悪魔だったのか?

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