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機動女神エターナル・レッド ケモ耳ニャン子は俺の女神様?  作者: さば・ノーブ
第3章 Heaven On Earth 地上の楽園
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輝の中で その2

敵味方が蠢き会う中。


決着を求める者が、此処にも居る。

黒い魔鋼鎧フルメタルギアの3人が、再び技を仕掛けてきます。


「3人だろうが100人だろうが同じ事だ!」


強力な鎧に因って、これまで数多の敵を破って来た自信がそう言わしめるのでしょう。


「次こそは!お前から剣を奪い取ってやるぜ!」


負けるなんて微塵も考えなかったのです。


「俺達にはブラックバーニア・アタックがあるんだよ!」


それしかないって言えないのでしょうかね?


同じ戦法を二度も同じ相手に掛けると言うのは、馬鹿の一つ覚えでは?



「今度こそ!奴等をぶちのめしてやるんだ!」


ユージの言葉に二人の使徒が頷きます。


「ボクは何をやれば良い?」


地の龍を纏うシンバが命令を求めるのです。


「私は攻撃ですか?それとも守備?」


氷結のセッカが異能をどちらに向けるのかを問いかけるのです。


アルジであるユージからの命令を求め、自分の異能を以って仕えようと。


「そうだな・・・」


臣下の二人から求められたユージは考えます。

攻撃と防御、その異能をどう生かすかに因って決まるのですから。


「今度こそ、奴等は決めに来る。

 同じ手を使うように見せて、きっと戦法を変えて来るだろう。

 こちらに二人が加わったのだから、当然俺だけに的を絞る筈は無いんだから」


力任せだった戦法を執れる筈もない。

もしもユージだけに的を絞っていたら、横合いから二人に攻撃されるのは目に見えている。


「だとしたら奴等はどう仕掛けてくる?

 俺達を同時に攻撃する方法ってのは?」


戦力を分散させる戦法を執って、各個に闘うのか?

それとも主目標である俺へ、再び攻撃を集中して二人を束縛させる気か?


「俺が奴等の立場だったとしたら。

 敢えて攻撃を集中させる、同じ手になったとしたって。

 一点に攻撃を集中させれば横合いから攻撃を受けても主目標を捉えられるからな」


黒の3連鬼がバーニアアタックを仕掛ける理由。

敢えて同じ手を踏み、攻撃をかけるのは馬鹿でも間抜けでもない。

そうする事に因り、戦闘力を一点に向けれるからだ。


もしも、相手が戦闘に長けているのであれば、尚更に・・・だ。



考えが纏まった。


「シンバ!奴等の前にシールドを展開してくれ!」


「なに?!守備なのか・・・分った!」


敵を攻撃する気だったシンバには物足らないかもだが。


「セッカ!シンバの後衛から氷の壁で補強してくれ!」


「ええっ?!防御に極振りするの?」


シンバにシールドを貼らせたのだから、自分には攻撃命令を下されるとばかり思っていたようだ。


「そうだ!二人で防御してくれ」


「仕方ないなぁ・・・」


嫌々ながら二人が承知してくれる。

攻撃を受け応えるだけでは勝利はやっては来ない。


そんな事、幼稚園児だって分かるだろうさ。

だから二人に教えておかなきゃならない。


「俺の魔剣サンダルフォンで勝負を決める。

 奴等を只の一撃で葬り去ってやるさ!」


でも、どうやって?

二人の顔には疑問符が現れている。


「奴等をシールドで食い止めてくれれば。

 きっと塊ざるを得ないだろう?

 黒の3連鬼が集まってシールドを壊した瞬間に、俺が斬るッ!」


初めからそのつもりで闘い始めた。

3人が同じ場所に塊ってくれれば、魔剣の一撃で打ち倒せるんだ。


「でも、待っ正面からだと一人しか斬れないかもしれないよ?」


シンバの言うのは尤もだ。


「壁を壊した勢いでバラけるかも知れないぞ?」


セッカの心配も頷ける。


だから、俺はこう考えてるんだ。


「地の龍の壁と氷の壁を打ち砕かれる瞬間を捉えて。

 俺は二人にもう一つお願いしなければいけない」


それで闘いにケリをつける気なのだから。


「お願いなんて水臭い!」


「何をすれば良いのだアルジ?」


魔剣で斬ると言い切った俺に、二人が嬉々として訊いたんだ。


「それは・・・」


二人に願うのは、戦闘を終えれる戦法。

魔剣を以って悪を斬る・・・その為にやって貰いたいのは。



「ウオオオオオォッ!」


3人が雄叫びをあげて突進する。


少年を真ん中に据えた二人の少女が一歩前に出てくるのが判った。


「防御魔法など粉砕してやる!」


3人が一列になって突き進む前で、鎧を纏った娘が地に拳を突き立てた。


震撃シェイカーシールド!」


地の龍を纏うシンバが魔法障壁を展開させる。

衝撃波で地面から壁が飛び上がって、黒の3連鬼に立ち塞がる。


「氷よ!岩塊となって敵から護れ!氷結アイスバーンシールド!」


土壁の後ろ側に、氷の岩が積み上がる。

二重の守りは黒の3連鬼を押し留められるのか?


「どぉりゃぁああッ!」


力技のヌンが拳骨で岩山をぶん殴ります。




 ドガッ!




猛烈な衝撃で、シンバの貼ったシールドがひび割れてしまう。


「糞っ!」


展開したシールドが、半ばまで破壊され。


「ボクの地龍よりも、奴の拳が優ったのか?」


ヌンの破壊力にシンバも舌を巻かざるを得ない。


「まだ!私の氷が護ってる!」


二重の障壁に因って貫通はされていない。


「この糞がぁッ!」


だが、二番目のヘットが肩の棘付きガードで体当たりを噛まして来た。




 バゴォン!




魔鋼鎧フルメタルギアの威力は、並みの魔法障壁ならば軽く喰い破ったであろう。


二重の守りが罅割れ裂かれてしまった。


「やはり、アルジの言っていた通りだな?!」


シンバが天を仰いで覚悟を仄めかす。


「次の瞬間には・・・ヤラレルな」


セッカも、結界の上空を睨んで言うのだ。

自らの終末を?まだ攻撃も受けていないというのに?


そして使徒たる二人の娘は哂った。


「壁を割かれる前にやれて良かったよ」


「そうだな地の龍よ。やれることは全て終えれたのだから」


二人は障壁を貼り終えた後に何をやった?

それに姿を見せないユージは何処に居る?



「これでぶち破ってやらぁああああああッ!」



二人の兄を飛び越えて、テットのケリが炸裂する!

先のユージに加えた蹴りで、40パーセントものダメージを負っているとは思えない。

脚力に極振りされた魔鋼鎧フルメタルギアが、氷の壁に穴を穿つ。



 ドゴォ!バリバリバリ



黒の3連鬼は使徒の貼ったシールドの破壊に成功する。


「これで護りは潰えたな小僧よ!」


ヌンがそこに居る筈のユージへと罵り、


「お前の剣は俺達が貰うぜ!」


勝ち誇るヘットが喚いた・・・


「兄者ぁッ?!」


最期の壁を打ち破ったテットが?


「上だぁッ!」


殺気を感じて振り仰いだ。


「なんだと?!」


末弟の叫びに釣られて振り仰いだヘットが観たのは?!



「うおおおおおおおおぉッ!」


吠えるユージが降って来る。


手に携えた魔剣サンダルフォンが輝を纏っているのも観えた。


挿絵(By みてみん)


「馬鹿な?!いつの間に俺達の頭上へ?」


一点に攻撃を集中していた間。

黒の3連鬼は見張りに気を配れずにいた。




「アルジって、闘いになると異常に頭が切れるな」


「ああ、私も同感だ」


シンバとセッカが頼もし気にユージを振り仰いでいます。


「ボク達にシールドを貼らせて姿を隠し、その間隙に放り上げてくれだなんて」


シンバが降って来るユージに頼まれた戦法を説明してくれます。


「ボクに地龍の波動で突き上げてくれだなんて・・・」


「そして私の氷に乘ったアルジを空中高く放り出せだなんて」


二人は交々教えてくれました。


ユージの戦法。

それはシールドで守るだけでは無かったのです。

壁を張ったのは護るだけではなく、相手に何を企てているのかを隠す為でもあったのでした。

壁を破られるのは、魔剣のシールドを破られた事からも想像できたのです。

そして護るだけでは勝負に勝てない事も承知していたから。


「まさか、アルジ自体が氷塊に乘って行くだなんて。

 私には想像すら出来ない戦法だな」


セッカは呆れたように言いますが、でも。


「シンバの振動波に載って行くだなんて・・・考えも及ばないな」


打ち上げられた震撃の波動。

波のような波動に乗って氷塊が撃ち上がって行く様を思い出し、


「やっぱりアルジは・・・」


フッと笑いを押さえてシンバに目を向けます。


「ああ、彼こそが。本物の勇者剣士だよな」


黒の3連鬼目掛けて舞い降りて来るユージ。

魔剣サンダルフォンを腰為に構え、上空から真っ逆さまに。


「決着の時だ!黒の3連鬼」


最期の剣を振り抜くのでした・・・

ユージは輝きの中で剣を振るうのでした。

それは一つの戦いに終止符を打つことになるのでしょうか?


彼は使徒である魔剣を手に、新たなる覚悟を決めるのでした。


次回 輝の中で その3

彼の名はサンダルフォン。神に仕える天使にして魔剣・・・

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