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創作中  作者: 渋谷奏
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全てを一つに!?

「ホォホォホォホォ!」

 ライト文芸部の部室にバルタン星〇の鳴き声が!?

「気持ち悪い声を出すな!」

 犯人は天である。

「痛い!? 何するんだよ!?」

 麗は、天の頭を殴った。

「部室に宇宙人を呼んできらたダメでしょう!」

「違う!? 私は良いアイデアが思いついただけだ!」

 そう、ライト文芸部の部長、天にアイデアの神様が舞い降りた。

「新しいアイデア? 何か悪い子とするの?」

 麗は、天を信じていない。

「万引きする時に店員さんに捕まったら手品のように盗んだ品物を隠すんだ! どうだ? すごいだろう! ワッハッハー!」

 天は、自分の頭の良さを自画自賛する。

「やっぱり悪い事じゃない。」

 麗は、天の頭を再び殴る。

「痛い!? お嫁に行けなくなったらどうするんだよ!?」

「安心しなさい。私たちが大人になる話は、特別編を除けばない。私たちもドラえも〇やサザエさ〇方式だから。」

「やったー! 歳を取らないってことだな。ずっと若いままだ!」

 女子高生であっても、年齢や肌の劣化には興味津々である。

「喜んでないで、本題を話せ。」

 麗は、天の首根っこを猫のように摘まむ。なんと本題を話すまでに、これだけの前置きの遊びが入ってしまった。

「皆のモノは私のモノ! 私のモノは私のモノだ!」

「ジャイア〇宗教だな。で、何が言いたい?」

「今までの全作品を、部長である私が書いた作品にしてしまえば良いということだ! そうすればライト文芸部の最終課題「どうすれば全ての作品を1つにまとめることができるか!? また全ての死んだ作品を救うことができるのか!?」を解決できる! ワッハッハー!」

 結論からいうと、天はライト文芸部の部長だけあって、文学のことには小賢しいのであった。

「一石二鳥というやつか? 天にしてはやるな。」

 麗も納得の天のアイデアである。

「今までの全作品を1つにしようというのが間違いだったんだ。」

「どういうこと?」

「私たちが剣を持って戦うか? 答えはノーだ。私たちがロケットランチャーをぶちかますか? それも答えはノーだ。この時点で異世界ファンタジーのヒーローと同じ世界に共存することは不可能! おまけにCG制作費が高くて、納期の時期が遅くなってしまう!」

「そうね。だから「現代ドラマ」と「異世界ファンタジー」の2つのジャンルが主軸とされたわ!?」

「だから、それが間違いなんだ! なぜなら、それだと戦力を2分化しないといけなくなる!」

「どうするの?」

「この私の「ライブ!? 軽い文芸部の話」を現代ドラマとして、その中で異世界ファンタジーは、ライト文芸部の作品として扱えばいいのだ!」

「2つが1つになった!? これで20作以上ある過去の作品が無駄にならないですむ!? ライト文芸部を通して、全作品を一つにするというのか!? 天!? 只者ではないと思っていたけど、なんて恐ろしい部長なんだ!?」

 強引にも思えたが、意外に辻褄があったスムーズな合併案である。その部長のアイデアに麗は恐怖する。

「アイデアの神様! ありがとうございます! これがニュータイプ小説だ! ワッハッハー!」

 天は、アイデアの神様に感謝した。

「ということは、私たちのスタンスを変えないといけないわね。」

「そうだ。次々と新作は書きたくなるのだが、全作品の面倒は見ることができない。そこでライト文芸部の作品として、当てはめていけばいいというだけのこと。」

「部員全員は、作品を書き、1人の部員がSFロボットを担当するなら担当すると。」

「それに現代ファンタジー担当と、異世界ファンタジー担当が話合って、アイデアを企画立案して新作を書く。」

「まさに部活動だ! ライト文芸部は永遠に不滅です! ワッハッハー!」

「最後に勝ったのは、登場人物8人で地に足を着けてダラダラ書き続けてきた、私たちライト文芸部ということね。」

「そうだ! 私たちライト文芸部は勝ったのだ! ワッハッハー!」

「あの、それでは私の忍者モノはどうなるのでしょう?」

 そこに忍者の睦月ちゃんが現れる。

「忍者が現代に現れたら困るだろう。」

「残念だけどお蔵入りね。」

 神妙な表情で言う天と麗。

「そんな!? ガーン!?」

 ショックを受ける睦月。

「冗談よ、冗談。」

「そうそう。」

 天と麗は、忍者をからかっただけである。

「コラボしましょう!」

「コラボ?」

「旧暦忍者睦月ちゃんが女子高生になるとか、姫の護衛として本物の忍者の睦月ちゃんとして、現代ドラマにCGなしで登場できるかが問題ね。」

「あと睦月ちゃん作品の問題点は、108匹の妖怪を創作しないといけないという点ね。」

 さすがに108匹の妖怪の創作は多過ぎる。聖闘士星〇の12人のゴールド聖闘〇くらいがちょうどよい。

「とりあえず、私たちの世界にも、本物の幽霊おみっちゃんがいるから、本物の忍者の睦月ちゃんがいてもおかしくないし、どちらもコスプレ衣装だけで現代ドラマかは可能。」

「問題は、睦月ちゃんが忍法で火薬玉とかを使っちゃうと、CGで爆発シーンを描くか、自動車を1台、爆破しなければいけないところね。」

 あくまでも敵は、CG製作費用と製作時間である。

「戦闘は、作品の中でやってもらって、現実社会では、剣に魔法に忍術は禁止にしましょう。」

「なんて都合のいい設定だ。」

「例えると、手裏剣を投げると危ないから、フライパンを投げるとか?」

「忍法! フライパン投げ! いいわね。それでいきましょう!」

「マジか!? 忍者じゃなくなってるでござる!?」

 睦月は、現代人に恐怖した。

「いや~、久しぶりに創作意欲が湧くアイデアの神様の降臨であった。」

「私たちライト文芸部の1人勝ちか。勝つと思えば悪くないわね。」

「ワッハッハー!」

 天と麗は、上機嫌で部活動を終えた。

「カロヤカにお任せあれ。」

 つづく。

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