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3.身支度


二人で紅茶を飲みながら会話をしばし楽しんだ後、サラさんは自室へ戻っていった。


「また、お呼びがかかると思いますけど、それまではゆっくりしていてくださいね」


ゆっくりって言われても、、、内装からして落ち着かないのだが、、、。

しかも、さっきまでめっちゃ可愛い子と楽しく会話なんて!!

人生35年の中でどんだけあったよ、、、(;´Д`)


でもな~、、、こっからどうしたらいいんだろう、、、

野盗とのやり取りで、なかなか死なないようにはなってるみたいだけど、、、

生活の基盤とか、、、どうすりゃいいの、、、(;´Д`)


などと考えていると、


「コンコンコン、、、ユート様、よろしいでしょうか」

「あ、、、はい、どーぞ、、、」


ドアがノックされ、メイドさんと思しき女性が室内に入ってくる。


「本日は、お嬢様方をお助けいただき誠にありがとうございます。旦那様より今夜の晩餐を共にするよう仰せつかっておりますので、よろしくお願いいたします。」


晩餐?晩御飯のことか?

そんな言い方、キリストの絵ぐらいでしか聞いたことないよ、、、


「はい、わかりました。」


ある意味囚われの身だしな~、、、テーブルマナーとかわかんないけど、断る理由にはなんないだろうし、、、


「それと、晩餐に際しましてその衣服では、、、こちらでお召し物をご用意させていただきますので、そちらへ着替えていただきますようお願いいたします。」


へ?この格好だめなの??(;゜Д゜)

メイドさんがそう言うと、ぞろぞろと何人かのメイドさんが衣服を数着持ってきて、僕に合わせてくる、、、デートとかで彼女に「これ似合うんじゃない?あ、やっぱこっちかな?」みたいな状況だ、、、


そんな経験無いけれど、、、(;´Д`)


と、着せ替え人形のごとく、あれこれされているうちに、メイドさん達の中で僕の服が決定したようだ、、、


「ではユート様、こちらのお召し物でお願いいたします。晩餐まではしばらくありますのでそれまではしばしお待ちください。あ!申し遅れました、わたくし、ユリと申します。ユート様がこちらに滞在中、身の回りのお世話をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。」


メイドさんの丁寧過ぎる自己紹介に、力なく「はぁ、、、」と答えると、衣服を持ってきたメイドさん達はいずこかへ去って行ってしまった、、、って、ユリさんは行かないの??Σ(・□・;)


「えっと、ユリさんはお仕事戻らなくていいの?」


「わたくしは、ユート様の身の回りのお世話を仰せつかっておりますので、、、」


そう言って、ドア傍に佇んでいる。

そういうものなのか、、、な?(;´・ω・)


まぁいいか、、、部屋だけで十分落ち着かないついで、メイドさんの一人や二人で心境が変わる由も無いし、、、汗


「そう言えば、サラさんって料理とか家事が好きって言ってたんだけど、、、」


ぎこちない空気が嫌で話しかけてみると、、、


「お嬢様にはほんとに困ったものです。お嬢様の家事好きが祟って私たちや料理人がすべき仕事がどんどん奪われていきます。確かに、名誉子爵ということで一代で家格は無くなるかも知れませんが、それでも、嫁がれる先もそれなりの家格の家に嫁がれることになるでしょうから、家事をすることなど無いでしょうに。それなのにあのお嬢様ときたら~~~~~」

しゃべるしゃべる、、、(;’∀’)


日頃からうっぷんが溜まっておられるのですね、、、汗

でも、それじゃ日本の感覚じゃ良い奥さんになるんじゃないかな!

顔も可愛かったし、姉と違ってお淑やかそうだし、、、って、相手にされることは無いだろうけれど、、、(;´Д`)


ってか、今の状況だと、正体不明の異国人なんだよな~、、、僕って、、、

そりゃ、見張りも付けとかなきゃだよね~、、、(;´Д`)


って、(;´Д`)が多い、、、


「どうかなさいました?」


考え事をしてたらユリさんが覗き込んできた、、、

余計不審がられたかな、、、?(;´Д`)


「いえ、晩餐に呼ばれたのはうれしいのですが、何分田舎育ちなものでして、、、テーブルマナーとか知らないので、かえって失礼になるかと考えてまして、、、汗」


「それならお気遣いなさらずに。本日は旦那様より異国の恩人に感謝の宴を行うと伺っておりますので、そのようなことにはならないと思いますし、、、そもそも、旦那様自身、平民の出身だとかなんだとかで、テーブルマナーとか一切気になさらないお方ですので。奥方様も、寛容なお方ですので気になさらないで大丈夫かと存じます。それでもご心配なようであれば、わたくしの方で簡単に教えさせていただきますが?」


「そう言っていただけると助かります。お願いしてもよろしいですか?」


「はい、よろこんで!」


と、そんなこんなでユリさんにテーブルマナーを教えてもらう。基本的に西洋のテーブルマナーと同じなようだ。フィンガーボールらしいものが無くて良かった、、、間違って飲んだりしたら赤っ恥だもんね、、、(;´Д`)


と、学位を取った頃に将来そういう機会もあるかもとウィキペディアさんに教えていただいたことが脳裏に思い浮かぶ、、、その後使うことは一切無かったが、、、汗


「ユート様、そろそろお召し物を変えさせていただいてもよろしいですか?」


あ~、そうだったそうだった、着替えろって言われてたよな!


「あ、じゃあ着替えますので、、、」


と、ユリさんの方を見ると、きょとんと首を傾げて、、、可愛いな、おい!汗


「はい、お手伝いさせていただきますね。」


と言って、僕の服を!!


「ちょ、ちょ、、、ええぇ!?汗」


「もぅ、、、腕を広げていただかないと、お召し物を取ることができません。腕を広げてくださいませ。」


「は、はいぃ、、、汗」


ユリさんの勢いに気圧されて腕を広げると、衣服が脱がされていく、、、

ユートさん、穢されちゃったよ、、、(´;ω;`)ウゥゥ


で、

そうこうしているうちに、、、


どうやらこの世界の正装らしい服に身を包まれていた。

貫頭衣に帯を巻いたアラブかどっかの服装みたいだ。

腰回りがスース―するのがすごく気になる、、、(/ω\)


「コンコンコン、、、晩餐のご準備ができました。ユリはユート様を案内して差し上げてください。」


「はい、畏まりました。ではユート様、参りましょう。」


「あ、はい。」

ユリさんに連れられて、僕は晩餐会場へ向かう、、、なんか扉でかい部屋に着いたよ、おい、、、(;’∀’)


確かに屋敷はでかいからこんな部屋があってもおかしくはないけれど、サラさんとアヤカシさん、お父様とお母様に僕を入れても5人だよ?こんな部屋で取らなくてもいいはずなのでは???(;’∀’)


扉の前でどぎまぎしているとユリさんが扉をノックした。

「ユリです。ユート様をお連れ致しました。」


「入れ」


サラさんのお父さんの声が聞こえて、ユリさんが扉を開ける、、、

え~、僕、来る場所間違えたみたいですね、、、(・_・;)


って、なんだこれ!!

テーブルは確かにあるにはあるのだが、結婚式場のような空間に6人一テーブルでなんと6席もあるよ!!Σ(・□・;)


ユリさんが小声で、


「本日は野盗からお嬢様方の身をお救いになられたとのことですので、この都市の有力者が集っております。ユート様には後でご紹介されると思いますが、テーブルが移動されるようなことはございませんので、気を楽になさってください。」


と、とんでもないことを教えてくれた、、、(;’∀’)


た、確かに晩餐だな、、、


ユリさんに伴って座る予定のテーブルに行くと、向かいの席の真ん中に子爵、向かって左側にアヤカシさん、、、ニヤニヤしてるよ、、、汗、そして右側にサラさんに似た美人さんが、、、、ってあれ?サラさんは??って、僕の隣に座ってる!!Σ(・□・;)


「し、失礼します、、、」


緊張がほぐれないままに、サラさんの隣に座る、、、サラさん顔真っ赤、、、汗


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