5:武器屋
アレックスに案内された武器屋に入った。
「いらっしゃいませ」
防具屋と同じ店長だろうと思われるおじさんが挨拶をしてきた。店員はいないのか?
防具屋のおじさんは見なかったけど・・・・・・『覗きの魔眼』発動!
名前:ガリウス・ブラット
レベル:52
HP:65000/65000
MP:85000/100000
スキル:『鑑定Lv12』『武器作製Lv14』
固有スキル:『商人の鑑』
MPが多いな。武器を作るのにMPが必要なのだろうか?MPが減っているという事はさっきまで武器を作っていたのか?
「どのような武器をお探しで?」
「ん~・・・・・・どんな武器があるか分からないけど・・・・・・アレックス、何かいいのある?」
「そうだな、剣で魔法が使える武器ってないか?」
アレックスが、武器屋のおじさんに聞いてくれる。
「剣士兼魔法使い用の武器でございますか?それだと、値段は少々高くなってしまうのですが、これはどうでしょう」
と、おじさんは銀色の刀身をした剣を持ってきた。とても神秘的な色をして美しかった。
「これは、古代遺跡から発掘され、失われた超技術が使われている品でございます」
なんかすごそーな言葉が出てきたな。『覗きの魔眼Lv2』発動!
名前:*****
スキル:『******』『******』
耐久度:******
何だこれは・・・・・・全て見えない・・・・・・スキルの部分をクリックしてみる。
『******』
説明:必要魔力量30%カット。魔法威力30%アップ。
開放済み:開放出来る項目はありません。
『******』
説明:自己修復。このスキルがある限りこの剣は刃こぼれ、折れたら、瞬時に元通りになる。
開放済み:開放できる項目はありません。
「す、凄い・・・・・・」
俺の口から声が漏れる。
「ほう。あなたもこの剣のステータスが見れるのですか?」
「えぇ、まぁ」
「だったらお分かりでしょうが、この剣は最高の品です」
「分かります・・・・・・この剣はいくらでしょうか?」
「そうだな・・・・・・白金貨1枚でどうだ」
「おい!それはいくらなんでも吹っ掛けすぐじゃねぇのか」
アレックスはこの剣の価値がわからないようだ。
「アレックス、この剣の価値がわからないのか?」
「その剣がすごいってのは分かるが、白金貨1枚なんて高すぎるって言ってるんだよ」
「なぁ、おじさん。この剣買うから、実験してみてもいいよな?」
「えぇ、いいですよ」
その意味を理解したのか、おじさんはニヤリと笑って承諾してくれた。
「よし、アレックス、この剣を折ってみて」
俺はアレックスに剣を渡す。
「おい、本当にいいのか?折っちまっても責任とらねぇからな、俺は」
折るぐらいは、頑張ったらできるだろう。だが、この剣の価値が分かるのはその後だ。
「いいから。誓うよ。その剣が折れても、全ては俺の責任です」
「なら、いいや。本気で行くぜ?」
そう言ってアレックスは剣を振り上げ、剣の腹を地面に叩きつけた。
キーンッと、かん高い音がした。アレックスが顔をしかめている。どうやら衝撃で手を痛めたらしい。
「アレックス。もっともっと強く地面に打ち付けていいよ」
アレックスは、顔をしかめながらも剣を12回地面に思いっきり叩きつけ、13回目でやっと剣が折れた。
その後、折れた刀身とアレックスが持っている剣が光り、磁石のように刀身が剣にくっつき、あっという間に元通りになった。
「ハァ、ハァ。な、なるほど・・・・・・ハァ、ハァ。詐欺師扱いして悪かった許してくれ」
そう言って、武器屋のおじさんに謝った後、俺に剣を返した。アレックスの手が真っ赤に腫れていて痛そうだったので、回復魔法を――昨日の夜、回復魔法を使ってみて、使えたので――かけてやる。
「ありがとう」
アレックスがお礼を言う。背中がかゆいな・・・・・・
「はい、白金貨1枚」
俺は、空間魔法の――昨日借りた部屋の備品全てが入れても限界が来なかったので、無限収納と命名した――無限収納から白金貨1枚を出し、おじさんに渡す。
「どこかの貴族の子どもだったのか?」
「何で、そう思うの?」
「白金貨なんて平民がもてるわけ無いだろう」
「だが、違うんだよな。俺は平民だよ?」
「そのお金をどこから手に入れたのかは、聞かないでおこう。やっかいごとに巻き込まれたくないしな」
どうやら俺を、泥棒か何かに思ったようだ・・・・・・失礼な・・・・・・まぁ、訂正はしないけどね・・・・・・異世界の物売ってお金をつくりましたって言っても信じないだろうし・・・・・・
「じゃ、ありがとね。また来る・・・・・・と思います」
そう言って、俺は店を出た。
「よし。じゃあ、ドラゴン討伐しに行きますか!」
「そうだな・・・・・・ドラゴンどこにいるか知ってるのか?」
「そんなの俺が知っているわけ無いじゃないですか」
ドラゴンさえ見たこと無いのに。想像はできるけど。
「そうだな・・・・・・ドラゴンは宝を集めるのがすきだからな・・・・・・洞窟かどこかにいるんじゃないか?」
「へぇ、洞窟ね・・・・・・ここから1番近い所で、火属性のドラゴンがいる所に行きましょう」
「まぁ・・・・・・情報屋に聞いてみよう」
そう言ってアレックスは、どこかへ向かって歩き出した。情報屋って何?
第5話は、短くなってしまいました・・・・・・すいません。
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