無理難題?
賢者の地位と名というのは基本的に引き継がれていくもので現在この国には10人の賢者がいる
目の前にいる賢者タイムも先代から引き継がれた名で本名は別にある
……まぁつまり、いつの時代も『賢者タイム』は存在しているわけだ
「いえ、ぼくのような若輩の身としては…」
「かぁ~、お主はそれでも貴族かの?
他の貴族なんぞお呼びでないのに、自ら涌いてきよるのに」
まぁ賢者は特権があるし、輩出した家にはかなり箔がつくから、その地位を欲しがり群がる貴族は多いな……だから賢者の大半は隠遁生活をしてるんだが
○フォイ的にはこっちからその地位を欲しがるべきだが……賢者タイムは絶対イヤッ!
「それよりも、実は一つお訊きしたいことがありまして」
「何なのじゃ?」
「癒術不全症と癒反転症の治癒法です」
「それはまた難題じゃの
未だにお主の家でも治癒法は確立しておらぬのか?」
「はい、残念ながら」
「妾とて完全に治癒法を確立しておるわけではないが幾ばくかはわかっておる
さりとて、賢者たる我が身がそれをお主に教える訳にはいかぬ」
賢者には特権がある反面、義務もある……有名無実になっているものが多いけど
その一つが特定の組織に肩入れしないこと、だ
うちは大貴族だから組織に含まれる
「そこをなんとかお願いします」
「なんとかと言われてものぅ…ってこら、頭をあげるのじゃ」
賢者の義務でも有名無実化している部分だからDOGEZAで頼み込む
「教えていただけるのなら我が身をあなたの弟子…「ああ、もぅわかった、わかったから頭をあげるのじゃっ」」
「よろしいのですか?」
この人、賢者関連には良くも悪くも融通が利かないからダメ元だったんだが…
「その様子では技術を知りたい訳ではなく、何者かが発症したから治したいのじゃろ?
教えることはできぬが、妾が処置すればよいのじゃ」
……ああ、そういやそうだな
「ありがとうございます」
「だから、頭をあげるのじゃ!
まったく、それよりも発症原因はわかっておるのかの?
発症原因によって治療法は変わるのじゃが……最悪、妾でも治療出来ない原因もあるしの」
「おそらく、になりますが獣人の成長不全障害です」
「……む?…まぁよいか…
獣人の成長不全障害が原因ならなんとかなるが……」
が?
「投薬する治療薬の材料が少し足りんのぅ」
「何が足りないのでしょうか?
足りないものは大至急うちで取り寄せますが…」
金に糸目をつけないぞ
「あぁ…、これに関しては金があれば手に入る物では無いのじゃが…
必要なのは────────じゃ」
え、何その無理難題?
ストックがなくなったので週1・2回ペースになります




