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プロローグ
恋愛ではありません。ホラーです。
でも、読んでもらえたらとても嬉しいです。
朝から立ちこめていた霧はさらに深くなり、すべてがうつろにぼやけていくような湿った空気の中、鐘の音だけが妙にさえざえと響く。
葬儀は粛々と進み、やがて深く掘られた穴に棺は埋められた。
墓を囲む人々はどんな表情をしているのか、言葉を交わすものはあるのか、ここからではわからない。
舞い降りた天使のように美しかった彼女、その瞳が開かれることはもう永遠にない。
両頬を涙が伝う。
きっと、この先一生、人を愛することなんてできないんだろう。




