表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メスガキ勇者と荷物持ち  作者: 日暮キルハ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/5

2

「勇者ララ、聖剣と共に人類に仇なす魔王を討つのだ!」


 玉座から立ち上がり、厳かに、しかしよく通る声で王はララにそう告げた。

 ララはそれを受けると王の眼前まで歩を進め跪き恭しく聖剣を受け取る。


「…………」


 ──そして、そんなララの少し後ろで俺はララと同じように王を前に跪いていた。


 もちろん望んでこんな状況になったわけじゃない。

 さっきからお前誰だよって視線が痛いし、何なら聞こえるか聞こえないかくらいの声でちょくちょく罵倒が耳に刺さってきて辛い。


 仕方がないのだ。

 あの狂人が「跪く? なんで私が?」とか当たり前みたいな顔をして言ってのけたうえに「私だけ跪くなんて絶対に嫌。ハイト、あんたは私に跪きなさい」とか意味分かんないこと言ったせいなのだ。

 そもそも本来だったらこんな場に俺みたいなのがいるだけでもおかしいのに……。ララの我が儘は当然の如く王都でもその鳴りを潜めることはないらしい。


 そして、そのことを証明するかのような事件が式典を終えたのち、王が勇者であるララのために集めた精鋭の紹介の場で起きた。


「勇者よ、優秀な仲間たちを紹介しよう。共に魔王討伐の旅に出てもらいたい」


 現れたのは、確かに優秀そうな冒険者たち。Aランクの魔法使いエリン、同じくAランクの僧侶マルコス、そして第三王子レオン。


「よろしくお願いします、勇者様。それにお付きの君も」


 エリンがララに向かって丁寧に頭を下げる。美しい女性で、知的な雰囲気を漂わせている。

 しかもたぶんいい人だ。明らかにこの場の異物である僕相手に笑顔を向けられるのだから間違いない。


「……」


 うちの狂人はこの人の爪の垢を煎じて飲んだ方がいい。

 そんなことを思いながら僕が挨拶を返すよりも一瞬早く、ララが言葉を口にした。


「──いらない」


 そして、場の空気が凍り付いた。


「あんたも、あんたも、あんたもいらない。私一人で十分よ。雑魚は足手まといなだけ」


 一人ひとりを指さしてララは何でもないことのように言ってのける。

 今、指さしたなかにこの国の王子混ざってたけど大丈夫そ?


 ──当然、大丈夫な訳はなく、王宮は騒然となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ