一緒に幸せに
二人が再会して想いが通じ合ってから一ヶ月後くらいのお話です☺️
「このイエローのカーテンなんてどう?小花柄が可愛いし」
そう言って飾ってあるカーテンを手に取ると、ネイトが頷いた。
「あぁ。レイナらしくていいんじゃないか?」
「ちょっとネイト・・・。私が何を選んでもいいんじゃないか?しか言わないじゃない」
「そ、そうか?本当にいいと思っているんだが・・・」
「もう!そんな感じなら私が勝手に決めちゃうわよ?」
「あぁ。レイナに任せる」
私たちは部屋の模様替えをしようとインテリアショップを訪れていた。
今はリビングがグリーン系で統一されているのだけれど、これはユリアさんの好みで選んだものだから、君の好きなように変えてくれとネイトに言われたのだ。
「でもどれも素敵だから迷っちゃうわね・・・」
「別に今日決めなくてもいいんじゃないか?また来ればいいしな」
「そうね・・・。ゆっくり考えましょうか」
「すっかり遅くなっちゃったわね。すぐに夕飯の支度をするから待ってて」
「あぁ。私は先にシャワーを浴びてくる」
「えぇ。あ、ネイト、郵便物の中に」
「どうした?手紙か?」
「えぇ」
白い封筒を手渡すと、差出人を見たネイトが少し驚いた顔をした。
「誰から?」
「ユリアだ」
ネイトは手紙に目を通すと微笑んだ。
「来月結婚式を挙げるそうだ」
「そうなの?良かったわね」
「あぁ」
「ネイト・・・会いに行かなくていいの?」
「どうしてだ?」
「だって・・・」
ユリアさんはネイトにとって大切な人だろうし・・・。
「エンファ島まで行く必要はないだろう。祝いの品を送ろう」
「そうね・・・。じゃあ今度の休みに買いに行きましょうか?いいお店がないか大家さんにも聞いてみるわね」
「レイナ・・・」
「え?」
肩を掴まれて顔を上げると、ネイトが心配そうな顔で私を見下ろしていた。
「ユリアのことで不安なことがあったら言ってくれ」
「不安なこと?」
「無理して笑っているだろう?」
え?
無理してる?
「すまない・・・」
「なんで謝るの?」
「私のせいだ・・・。私の気持ちがちゃんと伝わっていないから君を不安にさせてしまっている」
「そ、そんなことないわよ?ネイトにはいつも大切にしてもらってるし」
「いや、まだ全然足りていない」
「足りてるわよ!毎日愛してるって言ってくれてるじゃない」
「これからはもっと伝えるようにする」
「ほ、本当に大丈夫だから。早くお風呂に入って来て!」
なんだか気まずくて慌ててキッチンに向かおうとすると、ネイトに後ろから抱きしめられた。
「ネイト?」
「レイナ聞いてくれ・・・。私はレイナと出会った頃、ユリアの記憶を消したいと思っていただろう?」
「え、えぇ」
そのおかげで私たちは出会えたんだもの。
「でもそれは間違いだとわかったんだ。今ならわかる・・・。私は何があってもレイナのことは忘れたくない。それは・・・本当に君を愛しているからだ」
背中からネイトの切実な想いが伝わってきて目頭が熱くなった。
私はもしかしたらネイトの気持ちを信じきれていなかったのかもしれない。
だって未だにネイトにとってユリアさんは特別な存在だと思っているから。
でもそれはきっとネイトのせいではなくて、愛される自信のない自分のせいで・・・。
「レイナ・・・」
ネイトは私を振り向かせると、額にキスを落とした。
「信じてくれ。私は君だけを愛している」
ネイトの唇が額から瞼、頬へと降りて来て、私の唇と重なった。
それはいつもの情熱的なキスとは違ってまるで私を慰めるような優しいキスで、余計に涙が溢れた。
「ネイトのこと・・・信じてるわ・・・」
「本当か?」
「うん・・・」
「ははっ。泣くな」
「もう・・・ネイトのせいなんだから」
口を尖らせるとネイトがぎゅっと私を抱きしめた。
「レイナも一緒にシャワーを浴びるか?」
「えっ?」
一緒に??
「・・・冗談だ」
「も、もう!からかわないでよ!」
「ははっ。すまない」
それから三ヶ月後、屋台でお弁当を作っている私の元に指輪と花束を持ったネイトが現れた。
そして跪いて「結婚してくれ」なんて言うものだから、屋台通りを歩いているお客さんやお店の人たちがしんと静まり返ってしまって。
少し離れた所からキースさんと騎士団の人たちもこちらを覗いているし、その場から逃げ出したくなるくらい恥ずかしかったけれど、それでも顔を真っ赤にして私を見上げるネイトが愛おしくて。
ネイトの首に抱きついて「はい」と答えると、辺りは大歓声に包まれた。
「ふふ。ネイト・・・これからもよろしくね」
「あぁ。一緒に幸せになろう」
「えぇ」
本編ではプロポーズのシーンがなかったので書き足してみました!
また二人の幸せな姿が書けて良かったです♪( ´▽`)
総合ポイント1000ポイント、ブックマーク100件達成しました!!
読んでくださった皆様、評価、ブックマーク、リアクションをしてくださった皆様、本当にありがとうございます☺️
ぽーりー




