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【書籍化・コミカライズ連載中】グランアヴェール~お守りの魔導師はラスボスお兄様を救いたい~  作者: 彩戸ゆめ
第ニ章 学園に入学しました

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第84話 交通安全お守り

「ご助力ありがとうございました」


 臣下の礼を取りながら言うと、小さく笑う気配がした。


「いいえ。こちらのほうこそお礼を言わなければなりません。レティシア様のおかげで助かりました。どうぞ顔を上げてください」


 そう言われて視線を上げると、案外上の方に赤い瞳があった。


 こうして見ると、女性にしては背が高い。

 私が小さいだけっていう話もあるけど。


「私のお義姉様になる方ですのに、こうしてお話するのは初めてですね。それにしても素晴らしい魔法でしたわ」


 胸の前で手を組むフィオーナ姫はたおやかに微笑んでいる。


「魔法ではなく、お守りの力なんです」


「おまもり?」

「はい」


 私はポケットから新しいお守りを取り出して見せる。

 そこには日本語で『交通安全』と書かれている。


 魔力はあっても魔法を使うことができない私は、授業で魔法ではなくお守りの力を披露して点数を稼ぐしかない。


 ただ私の安全のために、お父様とお兄様が尽力して詳しい効力は公表しないという取り決めを学園側としている。


 正直、学園に通わなくても家で勉強はしてたし、学園を卒業しなかったら王太子妃になる資格がなくなるって言われても「ふーん」で終わるしで、最終的に学園側が私の力を内緒にしたまま通っていいって許可が出た。


 そうは言っても、先生や――目の前にいるフィオーナ姫に見せて欲しいと言われたら、見せないわけにはいかない。


『交通安全』のお守りなら、敵かもしれない人に渡しても大丈夫だしね。


「今持ってるのはそれくらいです。精霊の糸を使って刺繍しているので、特別な効果があるんです」


 精霊の糸っていうかモコの抜け毛だけど。


 でも実際に糸にして使ってるし、凄い効果があるんだから、精霊の糸って気取って言っても問題ないよね?


「これにはどんな効果があるのですか?」

「安全、ですね」


 その前に『交通』ってつくけど。

 フィオーナ姫は物珍しそうにお守りを見ている。


「ひとつ、差し上げましょうか」

「まあ、よろしいのですか?」


「ええ。はいどうぞ」

「ありがとう。嬉しいわ」


 お守りを受け取って、はにかむように喜ぶフィオーナ姫は、正直とても可愛い。

 さすが『グランアヴェール』のヒロインだけのことはあるわ。


 うっ、眩しい。


「マリア!」


 そこへマリアちゃんの名前を呼んで誰か……アベルだ、アベルがきた。


 ヘルケロベロスとの戦いが終わってすぐに来たんだろうか。ずいぶん早いな。

 多分だけど、一緒に来てないってことは、お兄様に後始末を任せちゃってるんじゃないのかな。


「マリア、無事か」

「ええ。レティシアさんとフィオーナ姫が倒してくださったの」


「良かった」


 アベルはフィオーナ姫のことは眼中にない様子で、マリアちゃんをぎゅうぎゅう抱きしめている。


 これって、絶対にただの幼馴染じゃないよね。


 てっきりアベルはフィオーナ姫に恋をするって思いこんでたけど、もしかしたらそうならない可能性もあるのかな。


 というか、この時点でこんなにマリアちゃんを大事に思っているのなら、小説のアベルもそうだった可能性が高いんじゃない?


 そうすると、どうしてアベルがフィオーナ姫をお兄様から奪ったっていう話になっていたんだろう。

 もしかして何か事情があったとか……?


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どうぞよろしくお願いします!

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