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【書籍化・コミカライズ連載中】グランアヴェール~お守りの魔導師はラスボスお兄様を救いたい~  作者: 彩戸ゆめ
第ニ章 学園に入学しました

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第68話 コミカライズ連載開始記念SS お父様からのプレゼント

本日15時よりコミックファイア様にてコミカライズ連載が開始いたします

漫画・夏河もか先生

ぎゃんかわレティと麗しのお兄様の物語をぜひご覧くださいませ!

 ある日、お父様がにこにこしながらベルベットの箱を持ってきた。


「今日はね、レティにプレゼントがあるんだよ」


 はて?

 プレゼントということは、今日は何かの記念日なんだろうか。


 でも私の誕生日じゃないし、私が目覚めて一周年のお祝いというわけでもない。

 モコがうちに来た日だったら、プレゼントするなら私じゃなくてモコだし、一体なんだろう。


 首を傾げながら、モコを抱っこして何だか期待に満ちたまなざしをしているお父様の横に座る。


 公爵家の高級なソファーはふかふかで、まだ二歳の私はそのまま埋もれそうだ。

 そのままポフンと背もたれに激突しそうなところを、後ろにいたお兄様が支えてくれた。


「にーたま、ありがとでち」


 まだ舌ったらずなので、ちゃんとお礼が言えないけれど、お兄様は「気をつけてね」とにっこり笑う。


 あああああ。

 至福の微笑み、ありがとうございますうううう。


 途端にぶわっと増える魔力を、モコが吸収してくれる。


 ケバケバに逆立ったモコの姿に、お兄様が苦笑する。

 ……すみません。また興奮しちゃいました。


 いやでも、これはお兄様があんまりにも麗しいから仕方がないと思うの。

 八歳なのにこんなに麗しくて、これから成長したら一体どうなるんだろう。


 早いとこ聖剣と正式に契約しないと、私の心臓が持たないかもしれない。


『む? 我を呼んだか?』


 自分の名前を呼ばれたと思って、すかさず聖剣が話しかけてくる。


(今は呼んでないです)


『しかし最近は我のことを忘れておらぬか? 大体聖剣たる我に対する態度が少し軽いのではないか? もう少し』


(ごめんね、今忙しいからまた後でね)


『おいっ、娘――』


 聖剣ってばずっと話し相手がいなかったからか、話し始めると長いんだよね。


 暇なときならいいんだけど、忙しい時には申し訳ないけど通信遮断させてもらっちゃう。


 でも目の前にお兄様がいるというのに、遠くの聖剣と話す余裕なんてあるだろうか。いや、ない。


 私の優先順位は常にお兄様が一番なのである。


 あ、お父様もいた。忘れてた。

 お父様は……お兄様とモコの次かな。


 なんかこう、お兄様にそっくりなのに、鋭さがなくて物足りないっていうかなんていうか。


 あとお父様としての威厳がない。

 まったくない。


 むしろ八歳のお兄様の方がしっかりしてる。


「とーたま。今日は何かのお祝いでちか?」


 こてりと首を傾げて聞くと、意外なことを言われたというようにお父様がお兄様に良く似たアイスブルーの瞳を丸くした。


「お祝いではないけれどね、レティによく似合いそうなプレゼントを買ってきたんだ」


 そう言ってお父様はベルベットの箱をパカッと開けた。


 そこには三カラットくらいありそうな、大きなルビーのネックレスが燦然と輝いていた。


 四角くカットされていて、角が少し丸い。いわゆるクッションカットって呼ばれている形だ。

 カット面が大きいから、宝石の透明度を引き立たせて光り輝かせる効果がある。


 宝石は、前世で好きだったから結構詳しいのよね。


 というか好きになったのは『グランアヴェール』がきっかけだけど。


 ジュエリー会社とのコラボで、キャラのイメージに合う指輪が限定発売されたの。


 真ん中にそれぞれのキャラの瞳の色の宝石を置いて、その横に小さなダイヤを配置するというシンプルなデザインだった。


 値段はファングッズにしては高いけど、がんばれば買えそうな絶妙な値段。


 主役のアベルはシャンパンカラーのインペリアルトパーズ。

 エルヴィンはエメラルド。

 フィオーナ姫は真っ赤なルビー。


 そして私の最推しであるセリオス様の指輪は、クールに輝くアイスブルーダイヤ。


 前世ではブルーダイヤは凄く稀少価値があって、天然だと0.1カラットでも百万円くらいしちゃうので、指輪に使われていたのは加熱したトリートメントダイヤって呼ばれるものだ。


 でも透明なダイヤを加熱してもどの色になるか分からなくて、それが奇跡的にセリオス様の瞳の色になるわけだから、トリートメントダイヤでも尊い事には変わりはない。


 大体、ルビーとかサファイアだって普通に加熱処理されてるんだもん。ダイヤだけ偽物っぽい扱いをされるのはおかしいよね。


 もちろんセリオス様にすべてを捧げたといっても過言ではない私は、それまでコツコツと貯めていたお年玉を全額はたいて買いました。


 そういえばこの世界でルビーやサファイア、エメラルド、真珠は見たことがあるけど、まだダイヤモンドって見たことがないかも。


 まだ発見されていないなら、私が天然物のアイスブルーダイヤを買い占めたい!


 だってお兄様の色なんだよ?

 他の人には一カケラすら渡したくないに決まってるじゃない。


 ……って。

 ちょっと待って。


 今思い出したんだけど、お兄様の指輪って、アイスブルーダイヤの隣に小さなピンクダイヤがついてなかった?


 目の色じゃなくて髪の色だけど、あれって私の色じゃない?

 っていうことはつまり、私とお兄様は、公式公認の仲良し兄妹?


 ふおおおおおおおおお。


 そんな奇跡があるのかしら。

 凄く嬉しい!


 そうと分かれば、あの指輪をなんとかして再現しなくちゃ。

 お父様が買ってきてくれたルビーも綺麗だけど、やっぱり宝石といえばダイヤモンドだよね。


「ちゅてきなネックレシュでちけど、レチーには大きすぎまち」


 プレゼントに喜ぶのを期待して目をキラキラさせていたお父様は、私の言葉にがっくりと肩を落とした。

 待って。そんなに落ちこまないで!


「大きくなったらちゅけまち」


 そう言うと、お父様は分かりやすいくらいパアッと笑顔になった。

 本当に、公爵家の当主とは思えないくらい分かりやすい性格だなぁ。


「でもレティにはもっと可愛らしい色が似あいそうだよね。ピンク色の宝石は何があったかな」


 お兄様の言葉にお父様も同意する。


「確かに、妖精のように愛らしいレティには、もう少し柔らかい色が似あうかもしれないね」


 ルビーは鳩の血の色(ピジョンブラッド)が、一番価値があるんだけど。血の色だもんね。ちょっと物騒。


 フィオーナ姫は赤い瞳だったから似合ってたけど、私にはちょっと似合わないかもしれない。


 この世界にはダイヤモンドってあるのかな。

 あればアイスブルーダイヤとピンクダイヤの指輪が欲しい。


 コラボの指輪もいいけど、どうせなら参考商品で出てた、ピンクダイヤの周りをアイスブルーダイヤで囲んだ超ゴージャスな指輪なんてどうかな。


 お兄様に守られてる感じがして最高じゃない?


「にーたま。とっても固くて透明でキラキラちてる宝石はありまちぇんか?」

「固くてキラキラ?」


 お兄様は腕を組んでうーんと考えた。

 お父様も腕を組んで考えこんだ姿がそっくりで、微笑ましい。


「宝石ではないけど、魔石かな」

「魔石でしゅか」


 そういえば魔石なんていうものがあったね。

 魔物の心臓の中にある、魔力の塊だ。

 それを使って魔道具を動かしたりできる。


「魔石に含まれる魔力をすべて放出すると、とても固くて透明な石になるんだ。割ることもできないくらい固いから、まったく使い道がないんだけどね」

「それでちゅ!」


 見てみないと分からないけど、それって絶対ダイヤモンド!

 この世界のダイヤは、魔力を出し切った魔石だったのかー!


 固くて割ることもできないって話だけど。


 ふっふっふ。

 いいこと思いついちゃった。


 これでなんとかなりそ~♪




もしも「面白かった」「続きが気になる」などと思って頂けましたら、

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どうぞよろしくお願いします!

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