41死王の試練
sideメフィスト
「貴女の能力はたしか先駆者だから…試練かな」
「試練?」
嫉妬に聞かされた試練とやらについて聞いた。
何かを使役し、全面戦争を仕掛け人類の技術を大きく向上させると言う物だそうだ。
確かに私の能力は召喚をするって事だし…。
「私の能力は死者を召喚する能力だけど…君のは?」
「私の能力は嫉妬、他人の力を使う能力さ」
「そこで提案なんだけどさ?私とゲームをしない?」
「ゲームの内容だけど…」
嫉妬から教えられたゲームはこうだ。
聖堂の結界内にモンスターを配置し、その中のモンスターを全滅させたほうが勝ち。
と言うルールだそうだ。
「貴女に足りない力は自分で考える事」
「これまでの戦いを見てきたけど君は予想外の事には対応出来ないんでしょ」
そう奴は言った。
「まぁ御託はもういいか、始めよう」
そう言われ私達は同時に能力を使った。
「【召喚・死王】」
「【召喚・死王】」
相手も私も使うはデスナイト。
強い上に指揮を良く聞いてくれる。
デスナイト、迎え撃て。
そう言って相手のデスナイトを斬りつける。
もっとたくさん必要だろう。
そう思って沢山のデスナイトを作り出して行く。
でも同じ数だけ相手もデスナイトを召喚する。
「あぁそうそう、私のほうが魔力は上だから」
…嘘でしょ?。
勝てる訳が無い…。
どうやれば…『キマイラとか作れないかなー』
昔、キトラちゃんがキマイラを千変万化で作ろうとしていたらしい。
私の配下にはグラトニアと言う何かを喰らい成長する亡霊が居る。
私の配下の中で最も自由なモンスター。
でも、足りない。
なら、どうするべきかなんて決まっている。
意表を突く方法、それは私が直接叩く事。
でも直接叩きに行ったら死だろう。
だから私は策を練った。
第一の策グラトニアで敵を打ち倒す。
でもそれが出来るなら試練なんかじゃ無い。
そして第二の策はドッペルゲンガーによる奇襲。
でもドッペルゲンガーの素体が私だからあまり期待は出来ない。
でもそこまでは全て陽動、最後の策はグラトニアの中に私が入る事。
そうすれば、きっと私は勝てるだろう。
最悪、道連れでもね。
私は転移を発動させ、私が居た所にドッペルを配置させた。
グラトニアの中って結構広いんだね…。
そこからはグラトニアの独壇場だった。
私を取り込んだのだから当たり前だろう。
モンスターを全て蹴散らし、奴へと殴りかかる。
奴は手を伸ばし、グラトニアは奴の顔を食いちぎった。
『え…?』
「え…?」
私が言うとそのとおりにドッペルも連動して話す。
でも、奴はほんとにこれで勝ったんだろうか…?。




