17ユグドラ・グリンガム
「逃げなくていい、こいつは機能を停止した」
「ふむ、ルウが喜びそうなだし持って帰るかな【血界】」
そうつぶやき俺はその機械をしまう。
プルル、プルルと通信用イヤスカーフがなる。
『皆、そろそろ敵の砦に攻め込むから砦の前方10キロ地点に集合してくれ!』
「司令エンド、了解」
そうレイの声が聞こえて俺はそれだけ言って通信を終えた。
行くとするか、翼を広げると突き飛ばした少年から声をかけられる。
「どうしたらそんなに強くなれるんですか?」
「お前は…」
あの緑髪か…。
「強くなりたいのか?」
そう聞かれ俺はと問う。
「はい…」
そう言って奴は話し始めた。
「要するにこの村の人間が信用ならないから大切な奴らを守れる力が欲しいと…」
勇気は十分あるしやろうとしたらすぐにやれるんだよなあ…。
しかもこの気配、俺と同じネフィリムだよな…。
「いいだろう、ならこれを持って王城に来るといい」
俺はそう言ってペンダントを渡す。
レイの家名、アンセスター公爵家の家紋だ。
「なくすなよ」
そう言って俺は空に羽ばたいた。
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よっと…。やっぱり俺が一番最初か…。
血の渇望のスキルでも見てみるか。
【ラプラス】血の渇望から手に入ったスキルを見せろ。
そう言うと俺の前にホログラムのような物が現れる。
『変型・超変形、超変身が統合されたスキル
超変身・変身の上位スキル。15cm×スキルレベル分肉体を変身できる。
超変形・変形の上位スキル。15cn×スキルレベル分骨格を変形出来る。
硬化・肉体、骨格を金属質の物質に変える。強度はスキルレベルに応じて上昇する。
超再生・再生の上位スキル。再生速度はスキルレベルに応じて上昇する。部位の欠損も治す』
…という事は手を剣に変えれたり?。
「【変型】、【硬化】」
そう唱えて手が剣になるように想像した。
そうしたら手首から上が剣に変わる。
そして千切れ落ちる。
まぁ…柄も作ったらそうなるか…。
そうやって試行錯誤する内にルウがやってきた。
「エンド…なにしてるの?」
そう聞かれたのでスキルの事を説明するとルウが聞いてくる。
硬化状態から伸ばしたりできるのか、鎖みたいな物は作れるのか。
どちらもやり方次第では可能だった。
鎖は楕円を作り分離してそれの中に楕円を通す…という作業を繰り返したり。
硬化状態の間に普通状態を作りそれの上に硬化の板を作り甲冑のように硬化状態の板を付けたりもした。
ルウに言われて腕を大きくして長い爪を生やしてそれを改良して。
ラプラスにその状態を記憶させたりして遊んでいると他の奴らも集合した。
全員が集まったのを確認して俺は作戦を発表した。




