カーテンと、そら。
ひらひら揺れて ゆらゆら漂う
七色どころか それ以上の色彩に 潤いに
頚が吊ってしまうほど 見上げた宇宙にオーロラ
凛として 厳しく責め立てる 極限の冷気
「はぁーーーっ」
悴んだ指先を暖めようとした吐息は
やがて アレに吸い込まれてゆく
毛布を被る 全身すっぽりと覆い尽くすように
冷たい大地に 胡座をかいて コトコト鳴る湯気を待ちわびて
流れ星の代わりに チカチカと点滅する灯りが見える
飛行機 それとも 未確認飛行物体だったのだろうか
眺めた先には もう―― 何もなくなっていて
コーヒーカップに 手を伸ばし 火傷した
痺れた 舌 濡れた 絨毯 仰いだ夜空 幻想