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第15話 最終回

さて、最終回です。

今まで読んでいただいた皆様、ありがとうございました。

朝陽です。



常葉が観覧車にのろうと言ったとき、俺は心臓が止まりそうになった。


だって、ちょっと前に、石川達が観覧車の中でキスしているのを見てしまったからだ。


びっくりした。


石川達、あっという間に、恋人になっちまったんだな。


それはそうと、常葉もたぶん見たよな、あのキスシーン。


俺を観覧車に誘うってことは、キスしてほしいってことか?


どうしよう?と思いながらも、俺は観覧車にのることに応じてしまう。


こ、これは、俺たちも恋人になるってことか?


俺は、常葉とは男同志の友達でいようと思ってたけど、常葉はそうじゃないのか?


うー、悩むぞ。でも、常葉は可愛いっ。

これで、関係がまずくなって、ほかの男と付き合うなんて言い出したら

俺はショックを受ける。


あと、こんなに可愛い女の子と仲良くなる機会ってあるかな?

いやない・・・だろうな。

それに、常葉はもうすぐ性転換して、完全に女子の体になるんだ。

女の子ともう同じじゃないか?

そうだ、

あまり難しいことを考えないようにしよう。

シンプルに考えよう。

俺は、常葉をどう思ってる。

好きだ。間違いなく好きだ。

キスもしたい。

エッチなこともしたい。

正直な気持ちはそうだ。


俺は、観覧車に乗るまでそんなことを頭の中で考えていた。


よし、常葉とキスしよう。

チャンスだ。

でも、どうやって、告白しよう。

タイミングがわからない。


すると俺たちの順番がやってきた。


二人でゴンドラに乗り込む。


向かい合って座るもんだと思ってたら、なんと常葉は俺の横にぴったりくっついて座ってきた。


ああ、こいつ、恋人モードで来やがった。

でも、あいつからは告白しないだろな。

俺から言わないと。


ゴンドラが上に上り始める。

すると、強烈な視線を感じた。

常葉が俺の顔を見ている。


俺は、口を開いた。


「あのさ、性転換手術の前に言っておきたい。」


「えっ、何?」


「俺、常葉が好きだ。だから、ほかの男に興味を持たないでほしい。

俺の彼女になってほしい。

体が、完全に女子になっちゃったら、

常葉、好きな男できちゃうかもしれないから、

今のうちに行っておく。」


俺は、いきなり告白する理由を一瞬のうちに考えた。


性転換の前に告白する必要があると印象づけた。

ちょっとしたいいわけなんだけど・・・


「ええっ?


私、実は…

朝陽以外の男の人には…

興味ないよ。


私のこと好きなの?


なら、私…


彼女になる。」


常葉は恥ずかしそうに答えた。


もう、俺は我慢できなくなっていた。

石川達より、いっぱいキスをしたい。

あいつらがどれだけキスしたかわからないけど、俺たちは濃厚なキスをしよう。


俺は、常葉を抱きよせる。

地上からかなり高くなっているから、あまり外からは見えないだろう。

顔を近づけると、もう常葉は目をつぶっていた、

キスを待っている顔だった。


ゆっくり唇を重ねる。そして唇を動かし、常葉の唇を味わうようにした。


そして、唇を離す。


「これで、恋人になれたかな。」


「うん、もっとキスしようよ。」


そうだな、石川達に負けてられない。


結局、俺たちは、ゴンドラが高いうちにある間は、いっぱいキスをしてしまった。


抱きしめた常葉の体は柔らかかった。もう、完全に女子の感触だ。

こういう体になっているんだから、好きになっていんだと俺は自分を正当化した。


観覧車から降りると、もう待ち合わせの時間だった。


待ち合わせの場所に着くと、石川と純菜が手をつなぎながら、寄り添って待っていた。


こちらも、手を恋人つなぎにして、歩いていく。


石川が言う。


「俺たち、付き合うことにしたから・・・。

よろしく。もしかして、お前たちも?」


「おおっ、俺も、常葉と付き合うことにした。

相性いいからさ。」


純菜が嬉しさ爆発させる。

「わーっ、いきなり、クラスでダブルカップル誕生ね。

今日はいい記念日になるよ!

常葉、よかったね!!」


「うん、純菜も!!」


そのあと、トイレタイムになり、

それぞれ、男女は分かれてトイレにむかった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


純菜です。

今、ダブルデートをしています。

遊園地であそんで、もうすぐ帰るとこですけど、帰るまえに男女に分かれてトイレに行きました。


今、トイレで、常葉と成果報告です。

お互いに、彼氏ができたことを祝います。


そして、常葉が


「私、純菜たちが、観覧車でキスしているとこみちゃった。

それに刺激されて、朝陽を観覧車に誘ったら、うまくいっちゃった。

私たちも、キスしちゃったよ。」

なんて言う。


「ええっ!見ちゃったの?

うそーっ。

私は見てないから、何か損した気分。

・・・・・・

でも、よかったね。

高木君、素直になってくれたんだね。」


「うーん、よくわかんないけど、私も素直じゃなかったから、朝陽のことばかりいえないけど、

今日のムードがあったから、正直な気持ちになれたんだと思う。

純菜、ありがとう。

いろいろきっかけ作ってくれて。

大好き。」


常葉が、私に抱き着いてきた。


「おーっ、よしよし。

でも、喧嘩しないでね。

きっかけはつくったけど、ホントの恋愛はこれからだよ。

お互いの考えを尊重しないと。

すぐ破局するから。」

と、私は常葉を抱きしめながら、ちょっとだけ、厳しいことをささやいた。


「うん、肝に銘じます。

純菜も気をつけてね。ふふふ。」


「そうね。私も肝に銘じます。」



そのあと、4人でおしゃべりしながら、私たちは住む町へ電車で帰っていった。

イチャイチャしたカップルが二組いて、電車で近くにいた人はすごく迷惑だったかも。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


常葉です。


夏休みがあっという間に終わり、それからもう2か月たっています。


私は、夏休みに性転換手術を終え、完全に女子と同じ体になりました。

胸も成長し、今やDカップ。

ちょっと自慢です。

純菜は自分と同じ大きさになったって、すごく喜んでくれました。


最近の楽しみは、仲良し4人組である朝陽、石川君、純菜、私で日帰り温泉施設に行くこと。

私は女子の体になり、純菜と一緒にお風呂に入れるようになりました。


純菜は私の体に興味津々。いろいろ触ったり、見たりしてきます。

ちょっと恥ずかしいけど、私は純菜の裸をみることができるわけで、けっこう楽しんでいます。

女子の体最高!


ただし、女性の体を手に入れたとしても、生理はないわけだし、子供を産めるわけではありません。

これから、女性として生きていくにはいっぱいハードルを越えていかなければなりません。

がんばらないと・・・


支えはいつも朝陽が私に声をかけてくれる一言です。

「俺は、一生、常葉の味方だし、フォローする。」

これって、プロポーズみたいなものと私は勝手に解釈しています。


この言葉に甘えないで、朝陽にふさわしいいい女になるんだ。絶対。


それでは、この物語はおしまいです。


じゃあね。





難しいですね。全年齢対象のTS作品と言うのは。ちゃんと、細かい描写をしないと物語として薄っぺらになる感じがします。エッチな小説の方が書きやすいです。でも、そのうち気が向いたら、また全年齢対象に挑むつもりです。18才以上の方は私のノクターンノベルズの小説でお楽しみくださいね。

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