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第12話 2年になった。

いよいよ終盤です。高校生時代を思い出して書いています。

高木朝陽です。


高校2年になり2か月がたった。


いまだに彼女ができない。情けない話だ。


ちなみに、高校での親友である石川優人も彼女がいない。

彼はモテるのにシスコンで、妹とデートする変態だ。

最近、妹がデートを嫌がるようになったとちょっとこぼしているけど。


妹は違う高校に進学したようだ。

そりゃそうだろう、シスコンと同じ高校には行きたくないだろう。



そういえば、俺と常葉との関係はあまり変わりないが・・・

常葉の女性化はかなり進んだ。


どうもホルモン治療や睾丸摘出が聴いて、すごく女っぽくなっちまった。

おっぱいはDカップになったって言ってた。

すげーっ。

それに、常葉は仲のいい女子、草加純菜の影響を受けて、ちょっとギャルっぽくなってる。

すごく可愛いから、けっこう他校の生徒からモテモテで、苦労しているようだ。


「体が中途半端だし、いちいちカミングアウトするのが嫌。

勉強が忙しくて、男子と付き合う気はないという理由ですべて断ってる。」

という話を聴いている。

俺は直接聴きにくくて、間接的に情報を得ている。


ちなみに高校2年のクラスはラッキーなことに、石川と一緒だった。

そして、なぜか、常葉と草加も一緒のクラスだ。


仲のいい同志が一緒のクラスというのは奇跡的だ。


常葉のことも気になっているので、同じクラスでよかった。


えっ?常葉のことが好きなんじゃないか?って?


ち、違う。あいつは男同志の時代からの友達だから、いろいろ学校生活をフォローしようと思っているだけだ。


あいつとは学校ではあまり話さないし、接触はしていない。


でも、トラブルとかあったら、助けに行こうとは思っている。


そういう、万が一の時の救急車みたいな存在であろうと考えている。


あっ、学校では話さないが、毎朝、通学の途中までは一緒にいるし、

たまに休みの日にお互いの家を訪問して、いろいろおしゃべりはしている。

お互いの意思疎通はできているんだ。

以前のように、恋愛関係の話はできなくなったけど・・・

なんとなくね。


あ、最近では、夏休みに常葉がタイで性転換手術を受けることが話題になっていた。


常葉はかなり不安な顔をしていたので、


「これで、完全に女の子になれるじゃないか?

中途半端とおさらばだぞ!」と励ます。


「でも、いろいろ不安なの。だって、体にメスが入るんだよ。

そして、できた体がきちんとしたものになっているか心配。

失敗手術の例もあるし。」


「ちゃんとした実績のある病院の実績のある医師に頼むんだろ。

大丈夫だよ。しっかり気持ちを持て。信じるんだ。」


俺は、常葉の手を握って、励ます。


「ありがとう。

ちゃんと女の子の体になって帰ってくる。

女の子の体になれば、男の子との恋愛ができるかも。

今は自信がないから、恋愛できない。」


「そうか、常葉は美人だから、

体が完全に女性化すれば、無敵だな。」


「ははっ、褒めすぎ。

朝陽は彼女できそう?」


「うーん、最近は彼女を作るのはめんどくさくなってきた。

大学受験も近づいてきたしね。デートしたくなったら、常葉にデートしてもらうよ。」


「ひどーいっ。

まるで私は代打みたい。

でも・・・

ま、いいかっ。

・・・・・・

デートしたかったら言ってね。

デートしてあげる。」


そう、俺たちは、朝の通学と家の相互訪問以外では一緒に外出はしていなかった。

高校1年のあのデートごっこ以来、遠くに一緒に外出はしていなかった。


常葉が可愛いだけでなく、色っぽくなりすぎて、

ちょっと誘うのが恥ずかしくなってしまっていた。




でも…


6月になり


突然のデートが実現してしまった。


男二人、女二人のダブルデートである・・・


企画は、

意外なことに、

元気すぎるギャル少女、草加純菜の提案から始まった。


「ねえっ、4人で遊びに行かない?

私と常葉と石川君、高木君の4人で。

親の知り合いがチケットくれたんだ。」


それは、東京の某所で行われる「食のフェスティバル」のチケットであった。

一人5000円分、地方のグルメを味わえる魅力的なものだった。

それを草加は4枚持っていたのだ。


俺と常葉は友達だし、常葉と草加は親友。俺と石川も親友。

そして、草加と石川は実は小中高と一緒で、けっこうツーカーの仲だった。


考えてみたら、石川はシスコンだから彼女はいないけど、容姿端麗だ。


草加も常葉ほどではないが、けっこう可愛いくて、彼氏がいない(と思う。ビッチだと噂もあるけど。)


二人は似合いなんじゃないかとちょっと思った。


でも、友達以上にならないのかな?

二人の会話をみてると、男同志みたいだ。

なんか色っぽい感じにはならない関係かな?

友達関係が長すぎるとこういう感じか?


そういう詮索をしながらも、

俺は、そのチケットの魅力的なグルメに惹かれてしまった。


一緒に誘われた石川も、よだれが出そうだった。


「妹と行きたいところだけど、最近妹には避けられているしなあ。

よし、その4人でいくか?」と

あっけなく石川は承諾する。


俺も、特に断る理由がない。


休日に常葉と一緒に遠くへ外出するのはワクワクする。

もう決まりだ。


「よし、行こう!」


そう返事をした。



そして、

その日の夜に常葉が俺の家にやってきて話があると部屋に上がった。


「あのさ、

純菜って、石川君のこと好きみたいなの。応援してあげて。

石川君の妹も、そろそろ、お兄さんから卒業したいみたいだし。」


「そうだったのか。

なるほど、

急な話で何だろう?って思ったけど

そういうことか?


そんな気はちょっとしたけどね。


それなら、お安い御用だ。


二人が仲良くできるようにしよう。まかせておけ。」


「ありがとう。

二人で純菜と石川くん、くっつけちゃおう。」



俺はこれは盛り上がるなとワクワクした。


自分のことは全く考えなかった。



・・・






純菜です。


私は、常葉が高木くんと打ち合わせをしているはずの時間、

石川優人に電話をしていた。



「常葉って、高木君好きみたいなんだ。協力してほしいんだけど・・・」


「そうだよなあ。

高木もたぶん常葉ちゃん、大好きだぜ。まちがいない。

なんだかんだ言って、ごまかしてるけどな。

男同志の友達だから、なんたらかんたらって言ってるけど。

常葉ちゃんが男子から告白受けたっていう話をすると、顔が青ざめるからなー

よし、協力するよ。

純菜が急に企画するから何かと思ったけど、そういう裏があるのか。

うん、いいじゃないか。」


私は優人と、常葉と高木くんをくっつけちゃおうという話で盛り上がり、長電話をしてしまった。



女装が似合う男性とは?

今回は顔のつくりについてです。

女装が似合う男性っていうのは、卵に目鼻みたいな顔がいいといわれています。

つまり、特徴のないつるっとした顔。

丸顔がいいと思います。

メイクが映えるんですよね。

逆に合わないのは濃い顔、陰影のつよい顔です。彫りが深いという表現もあります。

イケメンであっても、こういう男性が女装すると、いかにも女装してますっていう

コミック的な顔になってしまうので、要注意です。

男としてはぱっとしない顔が女装すると、見事に化けるというケースもあるのです。

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