第10話 女子の中に溶け込む常葉
暑い日が続きます。体調管理には気を使いましょうね。
高木朝陽です。
女子高生として、俺がいる高校に転入してきた性転換を目指す友人「常葉」。
彼女?と一緒に学校に行くようになり一週間ほど経過した。
常葉が孤立してしまうんじゃないか?
俺は常葉とべったりずーっと一緒にいなきゃいけないんじゃないか?
そうすると俺と常葉はカップルみたいに扱われるんじゃないか?
そうすると俺と常葉は本当の恋人になって、そのー・・・・・・
もしかしたら、エッチな関係になるんじゃないか?・・・・・・なんて
いろいろ変な想像をしてしまっていたのだが・・・
そんなことは全然なかった。
結局、常葉と俺が二人きりでいる時間は朝の早い時間だけになった。
つまり、常葉が俺の家に迎えにきて、そこから駅までの15分、乗り換えの駅までの15分、あと待ち時間の10分ほど、合計40分ほどが二人だけの時間で、そこから先は違った。
乗り換えの駅に着くと、女子生徒達に常葉は囲まれる。
そこから学校まで、常葉はずっと女の子たちと一緒だ。
常葉は人気者だった。最初はクラスの女子だけだったが、いつの間にか他のクラスの女子にも話しかけられるようになり友達になっている。
男なのにアイドル並みに可愛い容姿をもつ常葉は女子生徒にとって、
ものすごく興味がある存在だった。
ホルモン治療で毎日女性化を進行させているというのも興味が沸くし、在学中に行うとされている
性転換手術にもすごく関心がある。
女子生徒にとっては絶対仲良くなっておきたい不思議ちゃんなのだ。
俺はなんとなく居心地が悪くなり、ちょっと距離をとるようになる。
学校に行っても同じだ。常葉はずっと女子グループの中にいるし、
帰りも女子と一緒だ。
おれは、それまでの生活と同様で、仲のいい男子グループの中で過ごしている。
いつも仲良くしている石川優人が俺に言う。
(ちなみに優人はけっこうイケメンなのだが、妹が好きすぎて、全然彼女を作ることに興味がないという
ヘンタイだ。)
「常葉ちゃん、女子にすごい人気だなあ。
ほかのクラスや上級生にも人気みたいだぞ。
男でもいい、付き合いたいという男子もいるみたいだ。」
「まじかっ?
あいつ、まだ、ついているんだぞ。俺たちと同じもの。」
「でも、そのうち取っちゃうんだろ?そう考えると女の子みたなもんじゃねえか。
常葉ちゃん、お前と親友みたいなもんかもしれないけど、そのうち誰かの彼女になっちまうかもよ。
どうする?」
「いやっ、それは、あいつの自由だ。
おれは、普通の女子が好きだからな。
そうだ、優人の妹可愛いから、俺との仲をとりもってくれよ。
それで、優人はちゃんと彼女作れよ。」
「へ、変なことをいうな。
友梨佳は誰にもわたさん。
俺には彼女はいらん。」
「相変わらずシスコンだよなー。
そうだ、前みたいに3人でどっか遊びに行こうぜ。」
「だめだ。前に妹を連れてきたのは、いろいろ偶然が重なったからだ。
不純な動機をもつ朝陽にはもう会わせたくない。」
「けちだなー。」
こんな会話をしている俺だったが、内心は穏やかではない。
(常葉を狙っている男がいる?
うそだろ?
まだ、男だぞ?
そういえば、他校の生徒からみたら、完璧に女子にしか見えないよな。
あいつ、もしかしたら、いろんな男から告白されるんじゃねえか?)
そんな心配をしてしまう俺だった。
そのあと、家に帰ってきて、くつろぎながら、いろいろと考える。
「常葉との関係をよく考えてみよう。
あいつとは男同志の友達という前提がある。
あいつは女になりたいみたいだから、俺としては友達としてのバックアップをしていく
約束をしている。
だから、あいつを支えなければいけない。
問題はあいつの恋愛問題。
基本の性別は男だが、あれだけ可愛ければ、男でもいいと言いよって来るやつがいるに
決まっているし、
あいつの正体を知らない、学校外のやつらが惚れちゃうケースが出てくる。
恋愛は本人の自由だから俺がどうこう言うわけにはいかないけど、
結果的に傷つかないようにしてやらないと。
それが俺の友達としての責務かなあ。」
「俺自身の問題もある。
俺は彼女が欲しい。
それは、本物の女性だ。
常葉が可愛いからといって、常葉を彼女にしようというのは間違っている。
普通の女子を彼女にしたい。
でも、今の状況だと、全然相手が見つかりそうもないなあ。
どうしよう。」
そして、それから1か月が過ぎる。
異常に感じた常葉の存在も、普通の日常に溶け込んでいった。
常葉は完全にクラスの女子たちと同化した。
ふつうにクラスにいる可愛い女の子って感じである。
俺との会話はあまりない。
もちろん、朝は一緒になるから、多少会話するけど、なんとなく、授業のスケジュールとか
学校での噂話とかで、終わってしまい、今一つ消化不良だ。
常葉はクラスの女子と遊びに行ったり、買い物に行ったりするようになり、
俺の家に遊びに来ることはなかった。
忙しそうだ。
俺も仲のいいクラスの男子とつるんでいるので、楽しくはやっているが、女っ気なしで
なんとなくつまらない。
そんな、俺に仲間の中でも特に仲のいい優人が自慢する。
「昨日の日曜日は妹の友梨佳と買い物してきた。
楽しかったぞ。」
「俺も誘ってくれればいいのに。」
「朝陽と遊ぶときは、友梨佳は連れてこない。
友梨佳と出かけるときは、朝陽を誘わない。
それがルールだ。」
「結局それか?
友梨佳ちゃんだって、好きな男子いるかもしれないぞ。」
「それはない。
そんなことあってたまるか。」
「頑固だなあ。」
「そういえば、常葉ちゃん、S高校の男子と、Y高校の男子に告白を受けたみたいだぞ。
学校帰りにほかの女子と一緒の時に。」
「ええっ!どうしたんだ。」
「うまく断ったみたいだぞ。
クラスの女子に聴いた話だと、勉強が忙しくて、男子と付き合うつもりはないとか
上手く断ったみたいだ。」
「そうか、そうだよな。
もし、付き合うとするなら、本当の性別言わなきゃいけないから、付き合えるわけないよな。
うん、断って正解だ。」
俺は、優人がほんとのことを隠していることに気づかなかった。
後から知ったのだが、常葉ははっきりしたほかの理由で二人の告白を断ったのだった。
女装が似合う男子の話を続けます。
前回、華奢な体格な方が似合うという話をしました。
肩幅と胸囲の話でした。
今回は別のパーツの話をいたしましょう。
顔が小さく、腕や足が細いといいですね。
まあ、純女もそうなんですが、可愛く見える大きな要素と言えるでしょう。
まあ、素質もありますけど、小学校高学年から、食事とか運動とかを抑え気味にしといたほうがいいでしょう。顔の大きさはどうにもなりませんけど、手足の太さは肥満とかスポーツ体型とかに影響されますからね。
そして、顔ですが、
顔が大きい男性が女装すると、顔がきれいでも着ぐるみみたいな感じになってしまいます。
違和感半端ないです。
女装には向かないですね^^;