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魔導士 マルス  作者: 白井 みちる
第一章
2/26

subject : バー

一人の大柄な男が、やけに小さく見えるグラスをあおり、なにか・・・をほおばった。

その隣に座る背の高い女は足を組み、その光景をじっと見つめている。

「あ?食いてぇのか、お前」

「いらないわよ、そんな悪趣味なもの」

そういうと、女は足を組みなおした。

「それより、準備は進んでる?」

「まぁな」

「念には念を入れて確認しとくのよ」

「分かってるよ」

男はカチャカチャと忙しなく動かしていた手を止める。

「あぁ、分かってる」

女は再び足を組み替える。

「だが、俺たちにとってこの計画はまたとないチャンスだ。俺たちに与えられたのは、がきのお守りなんていう誰でもできる任務だ。そのうえ、計画が成功すればあの研究にも、関われるかもしれない」

なにか宗教じみた物言いで男は遠くを見つめる。

「ええ。あの素晴らしい研究に、私たちの力が」

熱意のこもった視線を女は手元へとむけた。

女の手にはつらつらと文字のようなものが躍っている。

終わりの結晶イネティールクリスタル

グラスに残ったワインを飲みほして男が席を立った。

「一週間後だ、タルファで待っていろ」

「了解」

女は手渡された円状のものを左手首にはめる。

それを心底愛おしそうに見つめた後、女は席を立った。



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