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魔導士 マルス  作者: 白井 みちる
第一章
1/26

subject : マルス

先人たちが残してきたもの。


時にそれは知識。

時にそれは建物。

時にそれは文献。

時にそれは人脈。

時にそれは記憶。



時にそれは魔術。





女が瀕死の男を腕に抱きながら、その存在ごと消えていく。

やめろ。やめろよ。なんでこんなに叫ぼうとしてるのに声が出ないんだ。のどが絞まって声が出ない。ただ少量の息が漏れる。だめだ、これじゃ、だめだ。息を吸って、のどを開けて、声を出せ。出せ!

「っやめろ!」

瞬間目覚めた。全身に汗をかいていた。


気持ち悪い。


起き上がっていた体から力を抜きパタンとベッドに倒れる。そうしてまた暗い沼に体を任せた。





宙海そらの。次、移動教室だぞ」

小学校からの仲である原大樹はらたいきが俺を呼ぶ。

「うん」

教科書をもち、席を立つ。

「購買よってこうぜ」

「うん、おなかすいた」

なんて、平和なごく普通の高校生活。

受験が目前に迫った普通の高校三年生。

も今は普通の男子高校生。




俺は魔導士の一人だ。

俺の家系がずっとやっている、家業と言ってもいい。親から子へとその力は受け継がれてきた。

じいちゃんは俺によく言った。

「魔導士というのは、魔術を導くために存在しているのだ。その力をむやみやたらに見せびらかしてはならない。私たちの存在意義をしっかりと考えて使うんだ。いいか?魔術を導くために私たちは存在しているんだから」

俺は魔術を導く。そのための存在。



魔導士 マルス



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