表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

子狼の対戦相手

 翁め、いつか仕返しシテヤル。


『フフフッ。皆、自己紹介は済みましたね』


 おっと。暗い思考をしてしまった。どうやらボクは顔に出やすいようだから注意しないと。


『フフフッ。それは無理そうですね』

「えっ!? それって一生考えてることだだ漏れ!?」

『フフフフッ。それはシロウ、アナタ次第ですよ』


 う~ん、指摘されないと気付かないから……もしかしたら、一生だだ漏れかも……。


『フフフフッ』

「シロ君、分かりやすい」

「プププ~」


 お、おお。母さんだけでなく、ハクとスーにも分かりやすいのか。……スーはよく分からないけど、きっとそうなんだろうな。……普通にこっちの言葉解ってるみたいだしね。


『フフフッ。さて、そろそろ試練を受けれるか、否か……ここにいる者たちには手合わせをしてもらいます』


 ここにいるって言うと……ボクとハクそれにスー、ハティアにスコル、グラニアとレグルス……ん?


「ねぇ、母さん。一人余るんだけど、その一人はどうするの?」

『フフフッ。そうですね……では翁、シロウと手合わせしてくれませんか?』

「え!?」

「フォッフォッフォ。儂は構わんぞ?」

「いやいやいやっ、さっき翁は手合わせの相手じゃないって言ってたよね!?」

『フフフッ。物事とゆうのは、絶対に……とゆうことは無いのですよ?』


 嘘つき! また……裏切られた!! とゆうかボクと翁が試合するのは決定なの!?


「フォッフォッフォ。まあそう落ち込むでない。手加減はするぞ? まあ、何時もの修練の稽古以上には厳しくするがのう」

『そうですよシロウ。何事も経験ですよ?』


 くそぅ。避けられそうにない。と嘆いているボクの肩に、ポンと手を置くハク。ハクゥ……ボクの癒やしの――


「――シロ君、ガンバ」


 くっそぅ~。味方が、味方がいない!!


「それでは、私たちの組み合わせはどのように決めるのでしょうか」


 あれ? グラニアさんや、話進めちゃいますか、そうですか。本格的に味方がいない……スコルが哀れむようにこちらを見ているが…………そんな目で見ないで、余計傷つく、泣くぞ。あと、レグルスさんや、あんたはなんでそんな羨ましそうな目で見てんのさ! そんなに翁と闘いたいなら替わってよ!? なんで何も言わないのさ!? 鳴くぞ、涙流しながら吠えるぞ!!??


『……そうですね、闘いたい相手がいるなら……その要望に添う形にしますよ』


 その言葉に真っ先に反応したのはレグルスだった


「ならば……オレは、スコルとの手合わせを所望する!」

「……わかった。オレはレグルス殿とやろう」


 ふむふむ。金髪同士の闘いか……なかなか見応えがありそうな組合せだ。


「では、私はハクビ殿との手合わせをお願いしたい。……二年前のことも、あります故」

「ンッ。ハクは……構わ、ない」


 ふむふむ。ハティアとハクか……ハティアは二年前のこと根にもってる感じがする。……ハクなら、大丈夫だよね……不安だ。


「そうなると私は……このスライ――「スー」――……スーさんとの手合わせ、とゆうことですか」


 食い気味にハクの訂正が入ったな。

 う~ん、スーがスライムだからなのか……侮ってる? それは……愚者の考えだ。スーは普通のスライムじゃない、それは……一緒に修練してきたボクやハクには解ってることだけど、何も知らない人に侮られるのは……不愉快だ!


「ププ~! プッププ~!!」


 スー……うん、そうだね。これは試練を受けられるか否かの手合わせ、……ならスーが受けるにたる力があると示せばいいだけだ!

 こうしてそれぞれの手合わせの相手が決まった。

 ……でも、やっぱり翁が相手なのは納得がいかない!?

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ