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アンラッキーなボーイの来世決定はラッキー(連載未定)

題名すら考えてないけどまぁまぁな骨組みはある。

あとは細かいイベントと、落ちをどうつけるかと、何話くらいまでやるか決めたら書けそう。

運動音痴がひと段落したらこれを書きたい。

2月月9日日午後7時23分。

雪がちらつくなか、同じ校章がついた制服を着た男女が2人、並んで歩いている。

男の方は身長178センチで肩幅もそれなりに広い。顔は特に整っている、と言うわけでもないがどことなく影が射し、ミステリアスな雰囲気を醸し出している。そのお陰か学校にファンもいるようである。

女は身長150センチくらいで、女子にしても低い方である。小さいのだが決して小さく見えない。バランスのとれた手足に胸、ストレートの黒髪は腰までのびている。愛嬌のある顔は守ってあげたくなるようなそれである。

パッと見身長差的に兄弟と間違えられそうだが2人は恋人である。今日から。2人はしばらく無言で歩くと、一軒の家の前で立ち止まった。

表札には『田中』。


「送ってくれてありがと。瞭太、明日も楽しみにしてるね」


「また明日な、愛」


愛、と呼ばれた少女は少し俯いている。その頬は心なしか紅潮しているようである。

一方瞭太、と呼ばれた少年は表情を崩さずしかし、声に喜色を含ませている。

お互いに二言三言言葉を交わした後、愛は扉を開けて家の中に入っていった。少し跳ねながら入っていったのは、彼氏の『また明日』が嬉しかったからだろうか。

それを見届けて、瞭太も帰路につく。



◇◇◇◇◇

「また明日、か…」


そう一人ごちりながら瞭太は歩く。今日は今季一番の寒さらしい。凍える顔をマフラー隠しながら立ち止まった。交差点に差し掛かり、信号が赤だったからだ。

この通りは車通りが多くはない。皆路面凍結を恐れているのだろうか。


「ん?」


向こうからトラックが走ってくる。ウィンカーを出しつつ交差点を曲がってくるようだ。


「あれ…」


そのトラックはスピードをあまり落とさず交差点に入り────そしてスリップした。


「あ…ごめん、愛」


瞭太はそういうとそのままトラックに押し潰された。



◇◇◇◇◇◇◇


トンネルを抜けるとそこには───普通この後に続くのは綺麗な景色を形容する言葉のはずだ。しかし俺はたった今、人生と言う名のトンネルを抜けてしまった。

要は死んでしまった。

確かに家は裕福と言うより貧乏で、アルバイトしながら苦しい生活をしていた。

しかし、周りは気を遣ってくれたし、彼女もできたばかりだった。

それも中学校から気になっていた幼馴染みと。

だから人生には未練も後悔も大量にある。

その後ろ向きな思考を瞭太は頭を振って追い出す。

死んでしまったものは仕方ないのだ。

それにしても今現在、召されてる感覚を絶賛体験中だが、段々見えてくる光景に神々しさなんてなく、むしろ俺の死後の世界観をぶち壊しに来ている。


─────そう、

見えてきたのは行列のできてる役所でした。


「はぁ?」


だからこんな間抜けな声が出ても誰も戸惑うまい。

外見も内装もTHE現代という感じで、俺は天使の輪っかがついてる人たちに案内され整理券をもらった。

ちなみに番号は245。今案内されたのは123。先は長そうだ…。



そんな考えが自分にもありました。圧倒的窓口数によってサクサク人々(死人)は案内され、待ち時間20分くらいで自分の番が回ってきた。


「此方にどうぞ」


窓口の人に呼ばれたのでそちらに行く。

外見は超普通。普通に保険の窓口とかに座ってそうなおっさんだ。日本人っぽいのは多分俺が日本人だからだろうか。


「それでは転生種と転生場所のガチャガチャがこちらになります」



─────え?

転生種?転生場所?ガチャガチャ?いきなり何を言い出すんだ。

多分凄いアホ面を晒していたのだろう。丁寧に説明してくれた。


「はい。まず貴方は先程亡くなりました。肉体は滅びますが魂はその限りではありません。魂と言うものは使い回せます。なので魂に新たな肉体をつけ、もう一度生きてもらいます。所謂輪廻転生と言ったところでしょうか」


「輪廻転生、ですか…。まあ分かりました。で──ガチャガチャというのは?」


「それは一種の余興ですね」


「余興?」


「はい。此方にいる皆さんは既に亡くなっています。中には取り乱すかたもいらっしゃるので、落ち着いて新しい人生を迎えてもらおうという、主様のごら───あっいえ心遣いです。」


「成る程。じゃあ引く前からちなみに転生種と転生場所は決まってたりしますか?」


娯楽という言葉は華麗にスルーである。


「その通り、ですが…」


「ですが?」


「主様が『その時知る方が職員的にも楽しいだろう』と仰っていますので我々職員は何処に何が転生するかは分かりません」


凄い真面目な顔で対応してくれた。凄い接客術だ。年季が違うのだろうか。うん、違うんだろうな。



とりあえず目の前のガチャガチャを引くしかやることがないので引くことにする。

先ずは転生場所からかな。




引きました。出たのは『ZZDC-765823-277653-8862173』と言うわけわからん文字と数字だ。職員さん、出た奴見て驚かないで、分かんないから。


「凄いところなんですか?」


耐えきれずに聞いてしまった。

聞いてはじめて職員さんは我に帰ったようだ。


「申し訳ありません。しかし瞭太様、場所は当たり、に分類される世界でございます」


「当たり?しかも俺の名前───」


「順を追って説明致します。転生できる世界と言うのはたくさんありまして、初期の地球のようなバクテリアしかいない世界や文化の水準が著しく低い世界、逆に著しく高い世界、と色々あります。転生するときには記憶が無くなるのであんまり関係は無いんですが…。因みに瞭太様が転生するのはファンタジーな世界です」


「ファンタジーですか」


「剣と魔法の世界です。転生したい世界No.5です」


「ほぇ〜それは当たりですね」


「はい。名前は見れば分かるようになってますので」


「よく分からないけどハイテクなんですね」


「その認識で問題ないと思います」


苦笑しながら職員さんは答えてくれる。

多分何回も同じやり取りをしているのだろう。

多分俺も次来るときには忘れているだろうし。


「では転生種のガチャガチャを回してください」


俺は言われるままにガチャガチャを回す。

別にレアだと金色が出てくるとかそういうわけではない。

種族に優劣はない、ということらしい。



出てきたのは──────なんだろう?

先に職員さんが確認するらしい。そして、職員さんの動きが止まる。

もしかしてバッタとか蟷螂とかだった?



「あ、あの…?」


「し、失礼しました。なんとも瞭太様は運が言いようですね。転生種は半鬼人。鬼人族と人間族のハーフです」

半鬼人?そりゃ剣と魔法の世界なんだからそんな化け物が居ても不思議じゃないか。

エルフとか獣人とか魔族とかいるんだろうか。いるんだろうな。

ってか運が良いって元々決まってるんじゃないのかよ!!って突っ込みたいが、まぁガチャガチャだし運が良い感じするからいいか。


「どうも…」


「それではここでやることは終わりましたので、次はいよいよ転生です。転生課の者がご案内しますので。おーい」


「はいはーい」


職員さんに呼ばれてきたのは天使の輪っかがついてる人だった。

天使感凄いけど雑用なのか…。

何か複雑。


「はーい。じゃ、早速…いってらっしゃい!!」


「えっ?」


俺の足元が光始めた。

え、マジ?もう転生?なんかあっさりしすぎじゃね?

さすがに焦りが心を支配する。

ああ光が全身を包み込んでいく。

さよなら────俺。







「あれ?」


やって来たのは普通の部屋でした。

まだ転生ではないみたいだ。

そして俺の目の前。

ストレートのロング金髪、顔も完璧に整っていて、体も女性のそれを強調している。

感想は唯一言。


「─────美しい」


美人なんて生易しいもんじゃない。

目の前にあるのは美の頂点だと思う。

9:16だっけ?の完全な比率が身体を構成している気がする。


「どーも。忘れられると思うけど、一応自己紹介しとこうかな。私は輪廻を司る神、ササよ」


「あ、ご丁寧にどうも。俺斎藤瞭太(さいとうりょうた)です。ところで転生って神様直々にやるんですね。知りませんでした」

そういうとササ神は顔に微笑を浮かべて


「私だけじゃないわ。天使達も仕事してるわ。やることは変わらないけど、私自ら転生させてあげるんだから運が良いんじゃない?」


「運が良い…ですか」


何か今日は無駄に運が良いんだな。

死んでる時点でついてないかもしれないけど。


「時間もないし、早速転生させちゃうね」


「よろしくお願いします」


「転生世界、座標入力完了!!後はこの左側の洗濯機に入ってね。ここで記憶を洗い流しつつ排水ついでに転生できるから」

なんだよそのシステム!!

思わずずっこけてしまった。

指差された先には二台の洗濯機。指されたのは右側だが。

というか排水ついでに転生とか、洗濯機で記憶を洗い流すとか、何となく嫌だけどしょうがないか。

後地味に横ドラム式で最新っぽいのが腹立つ。

家には無かったのに。


「へーい」


もう斎藤瞭太もいなくなるし意を決して洗濯機に入る。

すると後ろからササ神がドアを閉める。


「じゃあいってらっしゃい。貴方の新たな人生に幸多からんことを」


───そしてスイッチが入れられた。

あらぶる水流に押し流されて俺の意識は白く塗りつぶされた。





────数時間後────

先程まで瞭太がいた部屋に一人の女性がつまらなさそうに待機している。

輪廻転生の神、ササ神である。


「ササ様。修理に来ましたー」


「はーい」


待ってましたとばかりに扉が開かれる。

入ってきたのは『修理命』と書かれたハチマキを巻いた天使だ。


「どっちの洗濯機です?」


「んー左だったと思う〜」


「かしこまりました」


そういうと天使は左の洗濯機に手を当てて集中し始める。


「じゃ、調べまーす『サーチ』」


途端に魔方陣が発生し、洗濯機を上から下までスキャンしていく。

そしてスキャンが終わったが天使の顔は晴れない。

寧ろ若干険しくなっている。


「え…ど、どうかした?」


その表情を見てこちらも声を硬くするササ神。

顔は少し青ざめている。


「申し訳ありません。この右の装置も点検してよろしいですか?」


「…」


「よろしいですね?」


「はい…」


そういうと天使は先程瞭太が使った方の洗濯機に手を翳して同じように魔法を唱えた。

魔方陣が展開し、同じように洗濯機をスキャンしていく。


「ど、どうかしら…」


もう既に結果は分かっている、という諦めも感じながらササ神は聞いた。


「壊れてるのはこっちの方ですね。記憶洗浄機能が壊れています」


天使は事も無げにそう言い放った。


「そ、そんな…」


それを聞いてササはその整いすぎた顔をさらに青くする。


「あれ?」


天使は落ち込んでいるササを気遣って彼女から視線を外そうとして─────見てしまった。

紙に書かれている転生の座標と実際入力されている座標が違うことに。


「ササ様?」


「何よ…。どうせ私は機械の故障にも気付かない愚かな神ですよーだ。最近ミスなんて、してなかったのに…」


うだうだいじけているササ神を尻目に、天使は真実を伝えた。


「ササ様、───転生させる座標の入力、間違ってます」

連載未定

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