表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
理想的なおっぱいの話だけど、3.114514は黄金円周率です。  作者: 鳥山正人


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/16

11話

「また奇妙な夢だ。それにしてもネコ弁護士はいつ見てもマオさんのように見えてしまうな。って今日は今日で忙しいんだ」


朝早くに目覚めたボクはマイファームを改めて確認しに、外に出ることにした。


「昨日は遅い時間だったから、暗くてよく見えなかったからな」


まず真っ先に目についたのは、真っ赤なリンゴの実がついた木だった。


「最高品質のスネークアップルだ。これがあれば、錬金スキルで強力なポーションを作ることができるぞ」


今日これから会う予定の桜庭アンナさんはヒーラー兼アタッカーをこなす魔法使いの万能プレイヤーのアイドル。


ボクは手土産として上級MPポーションを手渡す予定だ。


「どうせなら神品質のポーション作りに挑戦してみようかな」


ボクはマイハウスの中に入り、生産設備の前へ。


「マイファームの生産はリアル志向なんだけど、ポーション作りのリアルって何だろう?」


錬金といえば中世ヨーロッパのポーション作りだけど……というか現代には薬草茶があるからリアル志向なら薬草茶の方がリアルだよな。


ボクはスマホを取り出し、情報屋に質問。


『薬草茶の作り方を教えて下さい』

『薬草茶は90度くらいのお湯で5から10分蒸らして下さい。根も使う場合は30分ほど煮出して下さい。乾燥状態の薬草と生の薬草では煮出す時間が異なる場合があります』


「うーん、これっぽいけどこれじゃない感がするなぁ。ゲームの中の標準的なポーションの作り方は沸騰したお湯に根のついた薬草を10分程度で煮出すってあるから30分は煮出しすぎるんだよなぁ。ちょっと視点を変えてみるか」


『緑茶の入れ方を教えて下さい』

『アミノ酸は低温でよく溶け出すため、旨みを楽しみたい方は50度くらいの温度がオススメです。カフェインやカテキンは高温でよく溶け出すため、渋みや苦味を楽しみたい方は80度くらいの温度がオススメです』


「こっちもこれっぽいけど、違う感じがあるなぁ。ゲームの中で使う薬草は生の状態で使うから……煮出す時間は10分。で、沸騰したお湯に入れるのではなく、水から煮出す……キーになるのは50度、80度……フィボナッチ数列っぽい数字が現れてきたぞ。それなら……」


ボクが考えたポーション作りのレシピ。

30度の水に薬草を入れる。

旨み成分を出来るだけ多く抽出するために50度のお湯になるまでは、7分。

そこから80度のお湯になるまでは3分かける。渋みや苦味成分は抑えめで。


「これでフィボナッチ数列の3、5、8を表せる。これがきっとポーション作りにおける天使なんだ」


これで準備は整った。あとは実践で実証するだけだ。


「集中スキル・タイムアンドサーモス・発動」


ボクの目の前にはデジタルの時計と温度計が具現化。このスキルを使えば正確に時間も温度もコントロールできる。


「よし、作業開始」


ボクは30度の鍋の水に、根のついた薬草を投入。


「50度、7分」


ボクの言葉でデジタルの時計と温度計の文字は光り輝き、鍋の水が徐々に温まっていき、水はうっすらと赤みを帯びていく。


「80度、3分」


80度になる頃にはうっすらとした赤みは急に深紅の色味を帯び、1人の天使がふわりと舞い降りた。


「よし、作業終了。やっぱり天使が舞い降りたぞ」


ボクは鍋から薬草を取り出し、鍋の中のポーションの品質を確認。


『HPポーション、最高品質の99%』


「えっ?なんで!天使が舞い降りたじゃん。なんで神品質じゃないの?」


そういえば天使は舞い降りてきたけど、黄金色に輝くことはなかった。


「まだ見つけていない天使がいるということか……ボクは何かを見落としているんだ」


天使が舞い降りたということはフィボナッチ数列の数字は合ってたということ……見落としいるのは、フィボナッチの黄金螺旋、アンモナイトのカラに描かれる神の曲線美を温度カーブで描けていなかったんだ。


「そうなると……煮出す時間は13分。温度にもフィボナッチ数列を組み込むと……」


ポーション作りのレシピ

0分30度

1分32度

2分34度

3分37度

5分42度

8分50度

10分60度

12分72度

13分80度


「このレシピでフィボナッチ数列の天使と黄金螺旋の天使が舞い降りるはずだ」


ボクは再び30度の鍋の水に薬草を投入。


「神様、ボクに微笑みを見せてください。作業開始」


鍋の温度は徐々に温まっていくと共に、水の色はうっすらと赤みを帯びていき、窓からの光に当たった鍋には虹がかかり始めた。


「よし!でもまだ気を抜くわけにはいかないぞ」


錬金作業は時間を見ながら魔力コントロールで温度調整をするのでかなり大変。


「80度、1分」


72度から1分時間をかけて80度まで上げる。10秒あたり1.3度。このコントロールが非常に難しい。


「これで完成だ」


ポーションの入った鍋にかかっていた虹は黄金色に光り輝き、2人の天使が舞い降りた。


『HPポーション、100%の神品質』


「今度は成功だ!よし、次はMPポーションを作って、スネークアップルと合成だ。ゆっくりしてる時間はないぞ。急げ!」


ボクは急いでMPポーションの元となる青薬草を使い、神品質のMPポーションを作成。そしてMPポーションとスネークアップルを作業台の上に乗せた。


「鍛冶スキル・アイテム合成」


『上級MPポーション、100%の神品質』


「鍛冶スキル・終了」


ボクは出来上がったポーションを見つめながら、テンションが上がっていた。


「憧れのアイドル、桜庭アンナさんに会って、このポーション渡したらどうなるんだろ。あー、もうヤバいよ」


テンションMAXのままのボクはレオさんとアンナさんとの待ち合わせ場所へと向かい始めた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ