祝福とは時に罰ゲームでもある
急に目の前に現れたのは、顔がうっすら赤く、金髪美女。服装は天界で会ったアイツと同じく白のローブ。そして、なんと言ってもたゆんたゆんだ。
『初めまして、東京神でございます。茨城神は体調が悪いため、私一人で参りました』
空気を吸うように嘘をつくんだな神様も。
「うん、二人で酒を飲んでたからでしょうね。あなたも顔が赤いですし」
神様とは一体⋯⋯あれか、目の前のたゆんたゆんが神様って意味なのか? それなら十分に神様だよ。
『ッ! いえ、⋯⋯あっ。ごめんなさい。お酒のせいです⋯⋯』
素直に頭を下げて謝罪する姿は素晴らしい。
⋯⋯うん、角度がね。
『さ、さて。気を取り直して【天使の目】を授けますのでこちらにお願いします』
そう言われて、東京神に近づくと、顔の目の前に手を当てられた。
『ではいきますので、目をつぶってください』
この距離で目をつぶれとは、どんな罰ゲームだ。しかし。そうは言っても茨城から出るためだ仕方ない。言われた通りに目をつぶる。
目の周りが温かくなっていくのを感じる。堪えるならホットマスクだ。
『はい、終わりました。目を開けてください』
10秒もしないうちにそう言われて、目を開いて辺りをキョロキョロと見てみるが特に何か変わった感じはしない。
『今までと見え方は変わりませんが、悪魔がいればすぐわかりますよ』
流行っているのかその親指を立てるのは。
「なるほど、因みに悪魔が出たらどうすればいい? 何も言わずにゲンコツすればいいのか?」
そう言いながら握り拳を作ってみる。いつも通りの手で特に何か特別なものは感じられない。
『悪魔も強さが違いますので、強さにもよるとは思いますが、超素早くゲンコツすれば大抵は大丈夫でございますよ』
ざっくりしてるんだな。まぁこの人だ、話し半分に聞いていた方がいいだろうな。
「そっか。因みにそのスキルって言うのはどうすれば発動するんだ?」
『意識すれば良いだけでございますよ。超素早くゲンコツするぞー! って具合ですね』
⋯⋯雑!
『では、そろそろ行きますね。あ、そうでございました。
最後に、悪魔からの攻撃を受けると、とっても痛いし死んじゃう場合だってありますから気をつけて下さいね。番号登録しときましたので、ある程度の傷なら呼んでいただければ治療しに参りますよ~』
「⋯⋯ッ!」
そう言いながら目の前から消えた。最悪だ⋯⋯死ぬってなんだよ。全然簡単じゃねーだろ⋯⋯
そんなことを考えならがスマホの【東京神】を【たゆんたゆん】に変更しておいた。




