表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/42

東京神

 ぶぶぶっ。ぶぶぶっ。ぶぶぶっ。


 さすがに悪いと思ってかけ直してきた。それくらいの常識はあるようだ。


 そりゃそうだ。自分のせいで人間一人が死んでしまっていて、元に戻すためにも酒なんて飲んでる場合ではないだろう。


 そう思いながら電話に出ると、聞いたこと無い声が受話口から聞こえてくる。アイツが無邪気な幼女の声と言うのであれば、今聞こえてくる声はおっとりとした声。イメージは、たゆんたゆんだ。

 俺の記憶が確かならば都道府県で一番のたゆんたゆんは、岐阜と京都だ。まぁ、あくまで平均だし神様には適用されないのだろう。


『この度は、茨城神がご迷惑をかけすみません』


 周りの喧騒もなくなり、たゆんたゆんの謝罪の声が聞こえてくる。


「えっと。どちら様でしょうか?」


『⋯⋯どちら様? そうですね、神様でございます!』


 ―――ピッ。


 俺は間違った事をしたのだろうか? いや、そんなことはない。どちら様と聞いて、神様と答えて来るやつにろくなやつはいない。


 学生時代にイタズラで知らない番後からかけてきて、同じ事を言ってた奴がいたが元気だろうか? 今はもう名前も顔も思い出すことは出来ないが⋯⋯


 ぶぶぶっ。ぶぶぶっ。ぶぶぶっ。


 ディスプレイには【茨城神】――――


 はぁ⋯⋯今度はなんだよ。


「はい」


『なんでお切りになってしまうのですか? ゆっくりお話しを思い、居酒屋からテレポートで天界へ戻ってきたというのに⋯⋯』


 まさか本物の神様なのか?


「もしかして貴方も神様なんですか?」


『はい、申し遅れましたが東京神でございます』


 マジモンのやつなのか。たゆんたゆんなのに? テレポートとか言ってるし。というか、茨城神がいるならほかの都道府県の神様もいるよな。


「なるほど、ちなみに瞬間移動と言ってましたが、居酒屋でお金払いました?」


 ⋯⋯⋯ピッ。


 なるほどな。口調とか関係なしに、まともな神様は居ないんだ⋯⋯。日本は大丈夫なのか?

 ってか、よくよく考えてみれば、ちょっと前まで東京都民だった俺からしたら、無銭飲食するたゆんたゆんが神様だったのかよ⋯⋯



 きっと帰れる! だからそれまで頑張ろう! もう、自分に向かって自分で言い続けないとダメになってしまいそうだ。



 と、思っていたが無理なような気がしてならない。茨城永住の可能性も考えなければならないのだろうか?


 山や森や海の自然に囲まれた生活。毎日見えるお胸のようなお山を眺める生活。空港はあるが、茨城から出れないから意味はない。霞ヶ浦で何も考えずに魚釣り⋯⋯。


 考えはまとまらない。いや。正確にはまとめさせてくれない。という方が正解かもしれない。だってまだこっちにきて日が浅いんだ⋯⋯。


 はぁ~、今のところ俺の周りには上田さん以外、まともな人がいないぞ。いや、真っ先に俺を騙してきたのが上田さんだから、俺の周りには誰もいないかもしれないな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

完結作です。
是非こちらもご一読を!

俺TUEEE出来るって異世界では常識だよね?

ご意見ご感想お待ちしております!

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ