筑波山の情報収集をなぜかしていた俺
筑波山を知ってるだろうか? 茨城県にある山の名前だ。宇宙兄弟っていう漫画にも登場したJAXAがあったりする有名な街、つくば市の名前にもなるくらいの地元では有名な山だ。
男体山と、女体山と呼ばれる二つの頂上がある山。秋の紅葉や、ガマの油などが有名。
⋯⋯さて、目の前。距離にして10cmの所それはとてもとても立派な筑波山が現れた。
もちろん比喩的表現ではある。その正体は東京神のたゆんたゆんである。
視界一面に広がる、たゆんたゆんである!
「あ、申し訳ございません。出現ポイントを間違えてしまいました」
そう言うと律儀にも頭を下げて謝罪してくれた。⋯⋯ありがとう。
「いや大丈夫だよ、とりあえず立ってのもなんだし座りなよ」
と、着座を自然に促し俺とたゆんたゆんは、床に座り話すことにした。
⋯⋯ちなみに筑波山の標高は877m。バナナと覚えてくれ。⋯⋯つまりそう言う事だ。
「おい、お前⋯⋯」
俺の一部分を一瞬見たコイツは俺に話しかけてきたが、【天使の目】改め【悪魔の目】で制止させた。
一度終わった俺の人生をコイツは、また終わらそうとするのか? 流石に二度目はねーぞ⋯⋯
「さっ、さ~てと。えっと⋯⋯そうだ聞きたいことがあって呼んだんだけどさ。大神様が認めてくれる事柄って具体的にどんなものがあるんだ?」
「ん~、茨城神の場合だと⋯⋯やはり悪魔の討伐ですかね。天使も頑張ってはおりますが、数の問題でどこでも苦戦しているようでございますし」
どことなくいつもより暗い感じのトーンで喋るたゆんたゆん。
「なぁ、前から聞こうと思ったんだけど神様ってどれくらい強いんだ? 栃木の時に思ったんだけど、もしかしてあまり強くは無いのか?」
「というよりは悪魔への物理攻撃は出来ません。ですので、悪魔退治となれば、いばちゃんの為に赤城さんが倒していただく必要がございます」
なるほど。コイツは知らなかった訳ではなく、知っているくせに知らない降りをしたわけだな⋯⋯
目線を向けると、無言でポテチを食べ始めから正解だろうな。
「わかりました。因みに何体くらい倒したら良いんですかね? 大きさ縛りとかあったりしますか?」
「大きさは関係無いと思います⋯⋯ただ茨城神の場合だと大体100体位は倒さないとダメなんじゃ無いでしょうか⋯⋯」
100体だと? 思わず床に手につき項垂れる。⋯⋯俺が帰るための10倍だぞ。コイツもしかして本当に神様としての行動をしてこなかったんじゃ無いだろうな。
「わっ、私も手伝わせて頂きますので、力を貸してあげて下さい!」
そう言って、項垂れた俺の両手を握りしめてくる。その目はとても真剣だ。それほどまでにコイツが心配なんだろう。仕方ないな⋯⋯
「わっかりました、やりますよ」
「本当でございますか? ありがとうございます!」
本日二度目の頭が下がった。
下がったらどうする? 後は上がるだけだろう。やるだけやってやろう。今が最低なら後は上がるしかないからな。
こうして不本意であるがコイツに協力する事になってしまったのである―――




