逃げる兎はあえかなる世界で魔法(希望)を見る
逃げて、逃げて、逃げ続けて、でも逃げ切れなかった私――兎束遥姫(とつかはるき)は、ボロボロになって街の片隅でうずくまっていた。
――もう……ううん、やっと終わりかな。
そう覚悟をし、ゆっくりと目を閉じようしたとき、一人の大学生が偶然を装って飄々と私の前に現れた。彼――黒廼刻矢(くろのときや)は、非合法且つ営利最優先団体である何でも屋『パンドラボックス』の所長であり、そして――
「ねぇ、お嬢ちゃん。その命、捨てるつもりなら俺にくんないかな?」
悪そうな魔法使いだった。
――もう……ううん、やっと終わりかな。
そう覚悟をし、ゆっくりと目を閉じようしたとき、一人の大学生が偶然を装って飄々と私の前に現れた。彼――黒廼刻矢(くろのときや)は、非合法且つ営利最優先団体である何でも屋『パンドラボックス』の所長であり、そして――
「ねぇ、お嬢ちゃん。その命、捨てるつもりなら俺にくんないかな?」
悪そうな魔法使いだった。
パンドラボックス
プロローグ「希望か災厄か」
2019/03/10 14:00
1‐1「食事か搾取か」
2019/03/10 15:00
1‐2「対価か代償か」
2019/03/10 16:00
1‐3「同情か泥棒か」
2019/04/07 19:00