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やっぱり私は可愛い
その汚いドブ川で自分は息をしながら浮いている感じだった。沈んではいない。
反射的に目が開けたくなった。光があった、否、私が光っていた。よくある昇天みたいに神々しくて黄色い暖かい光。やっと死ぬ実感が沸いた。同時にあの彼氏や醜いブス女達、クソみたいな両親、私に手を出してきたロリコン教師、今までのATMが脳をよぎった。
死ぬ前に見たくなかった顔だった。
なんだが涙もでてきた。その涙はドブ川の1部になった、よくある自分の頬をつたうとかにはならない。
そりゃそうだ。入水だもん。
脳をよぎった人達の中に知らない人がいた。
天使の輪っかが着いていた。
「あの世界には君が必要だ」
心地よい浮遊感が締め付けられるような圧迫感に変わった。
「意味、、わ、かんない、」
それが私の最後の言葉になるはずだった。
川の中で喋れている自分に不信感は感じなかった。