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>とにかく解決?
奈々は納得してこの件には触れない事にした。自分の学園にとって不利となるような記事は出来れば残したくない。
学園の黒歴史を知り周防 匠という人物についてもなんとなく理解出来た事に自身にとっては収穫だったと思う。
「……ん~?」
しかし、何かがひっかかっていた。思い出そうと腕を組んで頭を傾ける。
「なんだったかなぁ」
記憶を必死にたぐり寄せるがなかなか掴めない。
「何か物騒なことを話してたような気がぁ~……」
瞼を強く閉じて唸った。
「あ! 思い出した!」
そうよ! 初めに周防先輩の処に行った時、爆破とかなんとか言ってなかった!?
「まさか……校庭爆破」
言ってすぐに笑いをこぼす。
「んな訳ないわよねぇ~」
瞬間、青ざめる。
「……やりかねないわよね」
奈々は慌てて駆け出した。