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006 ダンジョンと剣の師匠


「ふっ……!」


 無骨な岩や柱に囲まれ、局所的な光源に照らされた空間の中。


 ラトラルが躍動する。


 手にした武器――自身が創造した異形の剣――【魔法喰らい(ガラゲラノーツ)】を走らせ、襲来する魔獣を切り伏せる。


 合同演習に向けた予習のため、久々にダンジョンへと潜りに来たのだ。


 現在、ラトラルが相手にしているのは、全身を銅色の体毛に覆われた兎型の魔獣である。


 名は、ブラッドラビット。


 非常に凶暴で俊敏性が高く、その上、肉食。


 その体毛よりも真っ赤な両目をギラリと光らせながら、ブラッドラビットはラトラルを捕食せんと襲い掛かる。


 一定の距離を取って跳び回り、隙を突いて高速で飛び掛かってくるブラッドラビット。


 俊敏且つ狡猾なこの魔獣が得意とする戦法で、この攻撃で重傷を負わされる者も少なくない。


「ハッ!」


 だが、ラトラルは手にした漆黒の刃をドンピシャで合わせる。


 襲い掛かったブラッドラビットは、自分の身が切り裂かれた事に気付く間もなく、二つになって地面に転がる。


 ラトラルの周囲には今、そうやって屠られたブラッドラビットの亡骸が散乱していた。


「ふぅ……終わった、かな?」

「ラトラル!」


 戦闘を終えたラトラルに、一人の少女が駆け寄る。


「ハルカゼ、大丈夫だった?」

「う、うん……」


 ハルカゼは慌てて返答する。


 合同演習の予習のため、ダンジョン探索に行くと言ったラトラルに、彼女も同行をお願いしたのだ。


 ハルカゼも、ダンジョンには数回程度潜った事はあるが――ラトラルの戦い方等を見たくて、付いて来たのである。


 しかし――。


「……? どうしたの、ハルカゼ?」

「あの、ええとね、ラトラル」


 そこで、ラトラルはハルカゼの様子がおかしい事に気付く。


「もしかして、魔獣に攻撃を受けた?」

「その、違くて……」


 心配そうな表情になるラトラルに、ハルカゼは視線を逸らす。


 地面に転がった、ブラッドラビットの死骸が目に入った。


 ブラッドラビット……。


 ハルカゼも魔獣学の教科書でしか見たことの無い、“初めて見る”魔獣……。


「というか、今更なんだけど……」

「うん?」

「ラトラルが普段潜ってるダンジョンって、学院指定のじゃなかったの!?」


 ――ダンジョン。


 主に魔獣、魔物の住処とされる地下迷宮のこと。


 世界には幾つものダンジョンが存在し、この王都にもそれはある。


 現在――王都には、二つのダンジョンが存在する。


 一つは学院が訓練場所に指定している、比較的難易度の低いダンジョン。


 ダンジョンには国から名称が付けられており――そちらのダンジョンの呼称は、『戦士の祠』。


 そしてもう一つは、今尚冒険者が攻略を続け、奥地の探索が進められている未知の部分が多いダンジョン。


 呼称は、『悪魔の神殿』。


 現在、ラトラルとハルカゼが訪れていたのは、後者だった。


「え、う、うん、こっちの方が難易度が高いし、鍛錬になるかなって」

「……か、勘違いしてた。てっきり『戦士の祠』の方に、点数稼ぎも兼ねて潜ってたのかと……」

「が、学院にはきちんと申請しているから大丈夫だよ! 魔獣を討伐すれば、点数もちゃんともらえるし!」


 慌てて付け加えるラトラルだが、ハルカゼが今気にしているのはそこではない。


 もう一度、ハルカゼは足元の魔獣……ブラッドラビットを見る。


 ここは、『悪魔の神殿』の第二階層。


 ハルカゼは学院指定のダンジョンに数回潜った事があるが、そこに出没するものと比べても強力な魔獣だ。


「………」


 ラトラルが以前から、ダンジョンに潜っているという話は知っていた。


 主に課外活動での点数稼ぎと、魔法の才能が薄いが故の身体能力の向上を目的とした特訓――それが目的だと聞いていた。


 ラトラルが、どのようにダンジョンの魔獣と戦うのか――それも気になっていた。


 可能ならば、参考にしたいとも思っていた。


 だが、先程の彼の戦いを見て……。


(……こんな凶暴な魔獣を相手に、全然気圧されてなかった……)


 ラトラルの特訓は予想以上だった。


 魔獣とは、自然界の動物とは一線を画し、人類に悪意と害意を持つ邪悪な獣。


 そんな魔獣を相手に、ラトラルは一歩も引かず、死線を潜っていった。


 ……正直、魅入ってしまっていた。


「………」


 だが、圧倒されている場合ではない。


 ハルカゼは強く拳を握り締める。


 ラトラルは強い。


 自分と同じく……いや、自分よりも才能の乏しかった彼は、体を鍛え、魔法を変質させ、十分強者の域に達している。


 自分も、今のままではダメだ。


 今のままでは、“夢”に辿り着けない。


“目標”も達成できない。


 何より……。


 ラトラルに付いて行けない……!


「ラトラル、ここから先は、あたしも一緒に戦う」


 そう言って、ハルカゼはラトラルの隣に立つ。


「あたしの『火炎操作魔法』で後方から支援する。そうすれば、ラトラルも周囲を気にせず目の前の戦いに集中できるでしょ?」


 ハルカゼは少し視線を逸らし、ぎこちなく続ける。


「合同演習は、クラスメイト同士でパーティーを組むでしょ? 今の内から連携をしっかり練習しておけば、それだけでアドバンテージになるし……ラ、ラトラルがあたしとパーティーを組んでくれるならの話だけど……」

「……うん、わかった」


 ラトラルは、ニコッと笑う。


「なんだか、嬉しいよ。ダンジョンに来る時はいつも一人だったから。ハルカゼと一緒なら、試験も心強い」


 ハルカゼは頬を熱くする。


 その宿った熱気をそのままやる気に変換し、彼女はラトラルと共にダンジョンを進んでいった。




 ■ ■ ■




「ふぅ……ちょっと休憩しよう」


 ダンジョンを進んだラトラルとハルカゼ――二人は現在、第三階層にいる。


「う、うん」


 休憩を提案するラトラル。


 しかし、ハルカゼから見ても、彼に疲れらしい疲れがあるようには見えない。


 恐らく、ハルカゼを気遣ってくれているのだ。


 無論、自覚はある。


 初めて訪れるダンジョン――『悪魔の神殿』の探索。


 緊張感もあり、正直、思った以上に疲弊してしまっている。


「ハルカゼ、ここの岩が平べったくて座りやすいよ」

「あ、ありがとう……」


 ラトラルに促され、ハルカゼは岩に座る。


 そして、体を休めながらも、周囲への警戒を怠っていないラトラルを見詰める。


「……? どうかした?」

「う、ううん、なんでも」


 ここまで来る途中、後方支援を行いながらも、ラトラルが魔獣を倒していく姿をずっと見ていた。


 正直、圧倒された。


 自分との実力の差を思い知った。


 だからか、普段とのギャップもあってか、何だか……ラトラルがとても、頼もしく見えるのだ。


「……凄いね、ラトラル」


 気付けば、そう口にしていた。


 決して、自身への情けなさや、彼への羨望からその言葉を発したのではない。


 素直な、称賛の言葉だ。


「ねぇ、ラトラルはダンジョンに潜って、ずっとこんな戦いを繰り広げてたの?」

「そうだよ」

「知らなかった……ラトラルがこんなに自分を追い込んでたなんて……」


 ダンジョンで魔獣と戦うのは、文字通り死と隣り合わせだ。


 多くの人間なら、そこに行けば成長できるとわかっていても、自ら死地に飛び込むのは躊躇するものだ。


 けれど、ラトラルはそれを実行していたのだ。


「追い込んでた……か」


 そこで、ハルカゼの言葉に対し、ラトラルは「う~ん……」と苦笑しながら首を傾げる。


「違うの?」

「無論、ダンジョンに潜ろうって決意した時からそのつもりではあったけど……でも、最初の切っ掛けは自らって感じじゃなかったんだ」

「え?」

「実は、僕にはこのダンジョンで出会った戦いの師匠がいて――」


 その時だった。


「ん? 女の子じゃねぇか」


 いつの間にか、ハルカゼの横に不審な男が立っていた。


 クシャクシャの髪に無精髭。


 くたびれた顔に、覇気の無い目。


 しかし体格はガッシリしていてハルカゼより頭二つ分くらい大きい。


 ゆえに威圧感がある。


 着ているのは異国の民族衣装……着物だ。


 腰に長物を佩いている。


「だ、誰!?」


 瞬間、ハルカゼは岩から立ち上がり、一気に距離を取る。


 魔力を集中し、いつでも魔法を起動させられるよう意識する。


 対し、男は――。


「えぇ……そんなに警戒する?」


 と、ハルカゼの反応に物凄くショックを受けたのか、悲しそうな声を発した。


「怪しい? 俺ってそんなに怪しい?」

「め、メチャクチャ怪しいです!」

「傷付くわぁ……」


 男は溜息を吐き、項垂れる。


 周囲にドヨーンというような雰囲気が漂っている。


 なんだ、この人……。


 ハルカゼが困惑していると――。


「師匠!」


 ラトラルが、そう叫んだ。


「お久しぶりです、師匠!」

「なんだよ、ラトラルじゃん。この子お前のツレ?」

「し、師匠……?」


 怪しい男と親しげに話すラトラルを見て、ハルカゼは呆然とするしかなかった。




 ■ ■ ■




「紹介するよ。この方は、シロウ=ライゼンさん。極東出身のサムライなんだ」

「よろしくー。不審者じゃないよー」


 ラトラルに紹介され、両手でピースサインを作る怪しい男――シロウ=ライゼン。


 極東出身という言葉に、ハルカゼは思わず反応する。


「極東の(かた)なんですか? だから、着物を着てるんですね」

「ハルカゼ、極東に詳しいの?」


 ラトラルが問うと、ハルカゼは「うん」と頷く。


 極東とは、この王国の遙か東の方にある、独自の文化圏を形成する国々の事を表わす。


「何を隠そう、あたしのお母さんが極東好きで色々と文化のことを教えてくれたの。あたしの名前も、極東の言葉が由縁なんだって」

「へぇ、そうなんだ」

「ハルカゼって、この国の人間にしちゃあ変わった名前だとは思ったが、そうだったのか」


 へー、と、無精髭を掻きながらリアクションを見せるシロウ。


「……ねぇ、ラトラル」


 そんな彼に未だ警戒の目を向けながら、ハルカゼが尋ねる。


「この人……シロウさんが師匠って、どういう事? 一体、どんな経緯があったの?」

「うん、実はね――」


 ラトラルの口から、彼とシロウの出会い……そして、何故師事するに至ったかのいきさつが語られた。


 ラトラルがシロウと出会ったのは、三ヶ月程前。


 場所は、このダンジョンでだ。


 ラトラルも、その頃はまだ『悪魔の神殿』に来たての頃。


 第一階層の魔獣相手にも苦戦を強いられていた。


 そんな中、運悪く危険等級の高い魔獣とエンカウントしてしまい、襲われそうになったところを、助けてくれたのがシロウだったのだという。


「シロウさんは、どうして『悪魔の神殿』にいたんですか? もしかして、冒険者なんですか?」

「んや、ここ、家」

「……は?」

「ちょっと事情があって職も家もなくてよ、どっか雨風凌げるところはねぇかなと探してたら、ここに辿り着いたんだよ」

「………」


 まさか、ダンジョンで暮らしてるの? この人……。


 ハルカゼの困惑を余所に、ラトラルの説明は続く。


 助けてもらったのを切っ掛けに、ラトラルはシロウに弟子入りを志願した。


「……という感じで、師匠に体を鍛えられて、魔獣との戦い方も教えてもらってきたんだ」

「な、なるほど……」

「本当、こいつ強くなりたい強くなりたいってうるさくってさ」


 呆れ顔のシロウと、そんなシロウに羨望の眼差しを向けるラトラル。


「………」


 ハルカゼは、改めて思う。


 自分は本当に、ラトラルの事を何も知らなかったのだ、と。


 彼と出会い、話をするのは学院の中でくらい。


 ラトラルは自分と同じく才能の薄いウィズで、でも魔法使いとして成長しようと、勉学にも真面目な努力家の男の子。


 それくらいの認識だった。


 でも、今日ここまで彼を見て来て、確信した。


 ラトラルは、普通じゃない。


 それは、頭がおかしいとかそういう意味ではなく、強い目的意識があるということ。


 何か――“目指しているもの”が明確にある。


 だから、ここまでの探求ができるのだ。


「ラトラルは、どうしてそこまで強くなりたいの?」


 知りたい。


 この……強く優しく、頼りになる、どうしようもなく心惹かれるこの男の子の事を。


 ハルカゼは、ラトラルに尋ねていた。


「何か、理由が……目標があるの?」

「そういや俺も聞いたこと無かったな」

「……うん」


 ラトラルは、目を伏せる。


「あまり……進んで人に話す事じゃないから、今まで言わなかったけど……夢、というか、目標がある」


 語り始めたラトラルの言葉に、ハルカゼは神妙な面持ちになる。


「僕には、幼馴染みがいるんだ。子供の頃、仲の良かった幼馴染み。その幼馴染みは、僕なんか比較にならない程の天才で、遠くに行ってしまった」

「幼馴染み……」

「だから、僕も“そこ”に行きたい。そのためには、今の何倍も、何十倍も強くならないといけない」


 遠くに行ってしまった幼馴染みを追い掛けている。


 そう、ラトラルは語る。


 余りにも漠然とした表現に、ハルカゼは追加の質問を投げ掛ける。


「その幼馴染みは、今どこにいるの?」


 ラトラルは数瞬間を置き、声を発した。


「《セレトロアの天球儀》」

「………」

「………ん? なんだ、それ?」


 ラトラルの口にした言葉に、言葉を失うハルカゼ。


 一方、馴染みのない単語にシロウが疑問符を浮かべている。


「《セレトロアの天球儀》って……あの?」

「知ってんのか?」


 シロウが尋ねると、ハルカゼは動揺しながら頷く。


「……《セレトロアの天球儀》。別名、《セレトロア・スフィア》。もしくは、単に《天球儀》と呼ばれる。国の中でも選ばれた存在だけが所属できる、特別な魔法使いの集団」


 全てのウィズの憧れとも言われている。


 大天才と称されるような魔法使いだけが入る事を許される組織。


 拠点は王都の『王権領』にあり……構成員は全員、特権階級を与えられる。


「ウィズという種族の祖であり、はじまりの魔法使い――セレトロア=エクスバニアの名を冠した組織……およそ、魔法使いが関わる組織の中での最高峰」


 ハルカゼの言葉に、ラトラルは同意するように頷く。


 それが、ラトラルの幼馴染みがいる場所で。


 ラトラルの、目的地。


「はぁん、なるほど。幼馴染みに先に行かれたのが悔しくて、追い付きたいって事か?」

「うーん、まぁ、そうなんですけど……」


 いつの間にか岩の上で寝そべり、空気の読めない発言をするシロウ。


 そんな彼に、ラトラルは苦笑しながら言う。


「また一緒に、お互いの魔法を見せ合いたいって。僕の成長した魔法を見せたいって。そう思うんです」

「………」


 ラトラルが進んでその夢を口にしなかったのも、無理は無い。


《セレトロアの天球儀》は、数百年に一人の天才と呼ばれるような者だけが所属することを許される、文字通りの選ばれし者の集団。


 王権領での生活が約束され、何不自由ない生活と魔法の探求にのみ集中できる日々が約束される。


 そんな場所を目指しているなどと、才能の乏しい、ウィズの一市民でしかないラトラルが口にしようものなら……同族のウィズからも蔑まれ、罵られる可能性がある。


 ……いや、もしかしたら、過去にそういう事があったのかもしれない。


「ちなみに、ハルカゼは将来所属したい組織とかってあるの?」

「え? あ、あたし?」


 そこで、ラトラルが逆にハルカゼへと問い返す。


 ハルカゼは慌てながらも、しかし、自身の目標をしっかり口にする。


「あたしは……あたしが目指しているのは、《ヴィーナ聖隷魔法騎士団》」

「女性の魔法使いのみで構成された騎士団だよね」

「うん、今の副団長が憧れの人なの」


 そこまで言って、ハルカゼはフッと微笑みながら、ラトラルを見た。


「ラトラル。あたし、あなたの事を全然知らなかった。凄い目標に向かって、ひたむきに努力してたんだね」


 そして、その目に光を宿す。


 尊敬と、闘志の光を。


「凄いと思った。同時に、負けられないと思った」

「ありがとう、ハルカゼ。僕も同じだよ」

「へぇ、若人は将来に希望があっていいねぇ。キラキラしやがって」


 互いに夢を語り合い、心を通わせる少年少女の一方、住所不定職無しのおっさんはふて寝するように岩の上で寝転がった。


 その時。


「!」


 高速で飛来した何かの気配を感知し、ラトラルはその場から身を翻す。


「ラトラル!?」

「ハルカゼ! 周囲に警戒を!」


 魔獣への警戒は怠っていなかった。


 それに、今の攻撃……恐らく、何か暗器のようなものの投擲だった。


「ラトラル、今のは……」

「……相手は、魔獣じゃない」


 そう分析を終えたラトラルの、発言の直後だった。


 ゆらりと、まるで影のように。


 黒い装束に身を包んだ集団が、ラトラルを囲う。


「……何の用ですか?」


 ラトラルが尋ねるが、彼等は答えない。


「何だ、こいつら? 血なまぐせぇニオイがするな」


 岩の上で起き上がり、シロウが呟く。


 そのシロウの言葉に、ハルカゼがハッとする。


「まさか、“闇ギルド”?」


 金次第で何でもする、闇社会の集団。


 学院での、貴族達の顔を思い出す。


 彼等がラトラルを狙い、裏稼業に依頼を掛けたとするなら……。


「安心しろ、命までは奪わない」


 そこで、黒装束の中の一人が言う。


「痛めつけて来いと言われただけだ。我々も仕事は楽に済ませたい。大人しくしていれば、苦痛は短い時間で済ませてやる。抵抗するなら、最悪の事態になるかもしれないがな」

「嘘……」


 貴族に逆らっただけで、ここまでするのか?


 いや、ここまでの事を、意図も容易くできる力を持っているのが、奴等だ。


 憤り、歯噛みするハルカゼ。


「ハルカゼ、下がってて」


 一方、ラトラルは既に臨戦態勢に入っていた。


「抗う気か?」

「……ええ」


 手に武器は無い。


 空手の状態。


 しかしラトラルは、動揺する事無く構える。


「反逆の意思は、とっくの昔にもう示しました」


 ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。


 本作について、『面白い』『今後の展開も読みたい』『期待している』と少しでも思っていただけましたら、ページ下方よりブックマーク・★★★★★評価をいただけますと、創作の励みになります。

 是非、よろしくお願いいたします!

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