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第22章: Dear you~蛍光花火最後のライブツアー~

僕が以前から描きたいと思っていた七奈や応援してくれている皆さんへの感謝を込めた「Dear you」は、リリースされた直後から広く受け入れられ、多くのファンからの応援と支持を受けていた。僕と夏希は、その成功を糧にして全国ツアーの準備を始めた。このツアーは「Dear you~蛍光花火初の日本ライブツアー~」と題され、音楽活動を通じて感謝の気持ちを伝えるための重要な機会となる予定だった。

ツアーの初日、僕たちは気持ちを引き締めてステージに立った。全国各地でのライブでは、多くのファンが集まり、僕たちの音楽に対する熱い支持を見せてくれた。各公演で、観客のエネルギーと反応を感じながら、僕たちはその瞬間を最大限に楽しんでいた。

しかし、ツアーが進むにつれて、僕の体調が徐々に悪化していくのを感じるようになった。胸の痛みや息切れが増し、ライブ中の体力が以前のようには保てなくなっていた。最初は小さな変化に過ぎないと思っていたが、次第にその症状は悪化し、医師から心臓病と診断された。

「余命は半年です。」医師から告げられたとき、僕の心は崩れそうになった。音楽を愛し、これまで多くの人々に支えられてきた中で、突然の病気とその宣告は、僕にとって大きな衝撃だった。

この診断を受けた後、夏希と相談し、ツアーの終盤に自分の病状と引退の決断を発表することに決めた。それまでは、ツアーの成功を目指して全力でパフォーマンスを続けることにした。

ツアーの各地での公演は、音楽と感謝の気持ちが溢れる素晴らしいものだった。大阪、名古屋、福岡、札幌など、各地でのライブでは、多くのファンが駆けつけてくれた。会場には感動の波が広がり、観客は僕たちのパフォーマンスに応え、共に楽しんでくれた。

大阪では、ライブの初日から、温かい歓迎を受けた。観客の手拍子や声援が会場を包み込み、僕たちはそのエネルギーを全身で感じていた。特に「Dear you」を演奏したとき、多くの人が涙を流しながら、歌詞に込めた感謝の気持ちを共感してくれた。

名古屋では、ステージ上の僕たちは観客の熱気に包まれながら、楽しいひとときを過ごした。「Dear you」の曲が流れると、観客の皆さんが一緒に歌ってくれ、その絆を深める瞬間が多く見られた。ライブ終了後、ファンからの温かいメッセージが寄せられ、僕たちの心も温かくなった。

福岡でのライブも大盛況だった。会場には多くのファンが集まり、「Dear you」の歌詞が響く中で、心からの感謝の気持ちを伝えることができた。観客の熱心な応援に支えられながら、ライブの中でたくさんの思い出を作ることができた。

札幌では、寒い冬の夜にも関わらず、多くのファンが集まり、僕たちのパフォーマンスを見守ってくれた。「Dear you」のメロディーが会場に広がり、その感動的な瞬間が多くの人々の心に残った。ライブ終了後、観客との絆を感じながら、感謝の気持ちを込めたメッセージが多く寄せられた。

ツアーの最終公演は、東京ドームで行われることが決まっていた。この公演は、僕たちの音楽活動の集大成として、特別な意味を持つものであった。リハーサルを重ねながら、僕たちはこの公演に全力を注いでいた。

ライブ当日、東京ドームの会場には多くのファンが集まり、会場は熱気で溢れていた。ステージの上では、最後のライブに向けての緊張と期待が入り混じっていた。観客の声援が響く中、僕たちは深呼吸をし、パフォーマンスに臨んだ。

ライブが始まると、会場の雰囲気は一気に盛り上がった。僕たちは「Dear you」やこれまでの代表曲を次々と披露し、観客と一体となって楽しむ時間を過ごした。音楽の力で、会場全体が感動と幸福感に包まれていた。

ライブの後半、僕は心の中で決意を固めながら、観客に向けて最後のメッセージを伝えた。ステージの上で、マイクを握りしめ、震える声で話し始めた。

「皆さん、今日は本当にありがとう。」

僕の声には感謝の気持ちと、これまでの活動への愛情が込められていた。

「このツアーを通じて、皆さんと一緒に過ごすことができたことは、僕にとって最高の幸せでした。」

「実は、僕は心臓病と診断されて、余命が半年と告げられました。」

この言葉を口にすると、会場が一瞬静まり返り、多くの人が驚きと悲しみの表情を浮かべていた。

「このライブが、僕たちの最後のライブになることをお伝えしなければなりません。」

「音楽を通じて、多くの人々とつながり、支え合いながらここまで来ることができたのは、皆さんのおかげです。」

僕は涙をこらえながら、心からの感謝を伝えた。

「最後まで、僕たちの音楽を楽しんでください。」

この発表を受けて、会場中が涙に包まれ、観客の中には嗚咽を漏らす人もいた。夏希も隣で涙を流しながら、僕のそばで支えてくれていた。美しい涙だった。音楽を通じて、最後まで多くの人々に感動を届けることができたことは、僕にとって大きな喜びであった。


最終公演のフィナーレには、「希望の光」を最後に演奏し、観客と一緒に感動の瞬間を共有した。曲が終わると、会場からは拍手と歓声が湧き上がり、僕たちの音楽が心に残ることを実感した。

蛍光花火の音楽活動が、これまで支えてくれた人々に感謝の気持ちを伝えるためのものであったことを強く感じながら、最後のステージを終えることができた。観客の温かい反応に、僕たちは心からの感謝と幸福を感じた。


ライブ終了後、僕たちは東京ドームのステージを降りて、最後の挨拶を行った。多くのファンからのメッセージや花束、贈り物が届き、感謝の気持ちでいっぱいになった。

「これで蛍光花火の活動は終わりますが、皆さんの心に残る音楽を作り続けたいと思います。」僕は最後の言葉として、観客に向けて伝えた。「音楽の力を信じて、これからも前向きに生きていきます。」


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