【うらばなし】もうすぐ2章が終わるというはなし
以前お話ししたかと思いますが、第2章がついに終わります。
というか、これを投稿した日の内に第2章最終話が投稿されているのではないかと思います。ついさっき書き上げましたので。
深夜テンションで、遂にここまで来たか!と騒いでます。
そう。2章完結にまで――つまり合計で20万字にまで達した長編って、実は文月がこれまでやって来た中だと確か1作品しかないのです。
で、本作は貴重な2作目な訳ですが、ここまで来るのに思ったより時間がかかってしまいました。
早く第3章を書きたいと思っていたので、本当に「ようやくか……」という感じです。
もっとも、新章を書こうと決めたのは最近でした。
何故?はい。もちろん、モチベーションはありましたし、もっと面白くなりそうだとも思っていました。
が、問題が一つ→「やっば……この先、どういう風に話を進めよう。わかんねぇよ(冷汗)」
これです、この所為で決断できなかった訳ですね。
そんな感じで、あれこれ頭の中で迷走しながら、何とか全体の方向性と最初の展開だけ形になったので3章の執筆を決意できました。
ホント、マジで良かった……。
閑話休題。
本作の2章は、結構時間がかかった。という訳で、当然、執筆中は色々悩んだり進路変更したりしました。
特に大きな変更があった点は、やはり袈刃音の仲間の少女・響の扱いなのかなと。
第2章は結構彼女の視点の描写があったり、ストーリーも彼女に寄ったものになりました。
本作の主人公はもちろん袈刃音です。
ただ、響について描く目的は、袈刃音をより深く掘り下げるためでした。
第1章では袈刃音の人間性だとかを描けたと思いますし、そのお陰で袈刃音自体への感情移入がしやすくなったと思います。
少なくとも書いている側からすれば、彼の行動原理だったり、一番大事なものだったりが分かるので、彼の心理状況を描くのが楽でした。
そんな袈刃音なのですが、お気付きの方はお気付きでしょう――そう、彼には「謎な一面」があります。
基本的に凄く人間的で、成熟し切っていない故の甘さがある癖に、たまに冷徹な行動を取るのです。
これは彼が時間遡行する前の5か月間、特に旭が死んでからの2か月間にあった出来事が原因です。
しかし、そこの描写は第1章では一切しておらず、完全にブラックボックス状態でした。
彼の行動が周りにはどんな風に映るのか、その上で彼がどういう風に考えているのか。
それを知っているのは、必然的に時間遡行前に行動を共にしていた響だけとなります。
袈刃音との信頼度、情報共有率が高いのも響でしたし、そんな彼女だから袈刃音も偽らない自分を見せるはず。
それに、これも前にもお話したと思いますが、彼女は袈刃音の相棒としても活躍するキャラで重要度の高いキャラです。
響の出番は自然と増えました。
もっとも、そうなると重要キャラの彼女の行動原理にも具体性を持たせないと感情移入出来なくて。
ぽっと出のよく分からないキャラが何か語っても、全然刺さらないですよね。
なので、「今回はそういった部分を描くために、響にとっての危機が必要なのでは」と思い至り、第2章のエピソードの方向性が固まって行きました。
そうそう。そういった経緯もあって、満実に訪れる危機の内容が激しくなった、というのも変更点の一つですね。
最初はギリギリのところで響が駆けつけるようにするつもりだったんです。
が、「あれ?も、ものたりねぇ……。全っ然、ヒリつく感じがしない」と思ってしまいまして。
翌日閃きました。「満実がゾンビに――なんてのは?いや、でも流石にそこまですると……」
即刻採用しました。ハラハラ、ドキドキするなと思ったからです。
ゾンビに噛まれる=死。
それに矛盾する話を無理矢理成立させるために袈刃音のチートはあったし、今回は彼のブラックボックス状態の過去も利用して、話に一定レベルの説得性を持たせられましたので、やってやれない事はないなと。はい、ラッキーという奴です。
ちなみに、3章に入る時に変更しようとしていた事があります。
そうです、ご存じの方もいらっしゃるでしょう、サブタイトルです。
結構長いし、正直未だに覚えていないし、消したくて堪らなかったんですけど。
でもやっぱり、本作の趣旨は変更しないって意思表示が……。
ので、サブタイトルは変えません。
?何で同じ事を本作の後書きだけでなく、ここでもわざわざ、しかもちょっと真意をぼかして書くのか?
それはもちろん、作品の趣旨を変更したのか疑われるようなストーリーにするつもりだからです。
どんなヤベー事するつもりだよ?と思われた方は、3章を読んでみてください。
まさか、連載を読まずにこのページに来て何故かここまで読んでいる猛者はいないと思いますが、もしいても大丈夫。
本気出せば、多分1時間くらいで最新話まで読めますから(知らんけど)。