表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕のクラスの不登校が実はアイドルだった!  作者: M.H
三章 アイドルとアイドル
39/41

39話『???』

「いえ、大丈夫です。あと最後に、ひとつだけ……」


「なに?」


「先輩。私、アイドル辞めるかもしれません」


「……知ってるよ。だから告白したんだ……。見たよ画像、あれって」


「……ふふ」


 磐木はあきらめたように微笑む。けれどそれはどこか決めたような笑顔だ。


「私の、初恋の相手ですよ」


「でも、うちの事務所、明確には恋愛禁止してないよね」


「まぁ、バレないようにって念を押されましたね」


「バレたから辞めろって?」


「まぁ、そういう決まりなので」


 しばらくの沈黙ののち、東吾は訊く。


「で、俺に頼みたいことって何?」


「私、真面目なんで、せっかくアイドルやめるなら真面目な真剣な熱い恋がしたいんです……だから見定めてほしいんです、彼が、私にふさわしいか。私のことを真剣に想ってくれた先輩なら見定めて、くれますよね」


「……具体的には?」


「私と村川くんの仲を邪魔してください。私は頃合いを見て想いを……伝えるつもりです……勇気が、あればですけど」


「なんの意味が?」


「恋愛には障害が付きものなんじゃないんですか?」


 苦い顔をしながらも承諾した東吾と別れた夜。


「こまるんだよねぇ、ほんとに。次回のライブがラストライブ、卒業ライブになるから、自分の口でメンバーに言えるか? 言えないならこちらから伝えよう」


「いえ、大丈夫です。私の口から伝えます……」


 磐木は震える脚を叩いた。やけに明るい廊下は遠く、レッスンルームの扉を前に呼吸を整える。細長い小窓から覗くルーム内はピリッとしていた。


 私が規約を破ったことをすでにみんな知っている。


 けど、優しかった、口ではとても優しく言ってくれる。


 泣いてもくれた。その涙の意図はわからないけれど。今は考えないで、素直に表面だけを汲み取ることにした。


「ごめんね、ほんとうに、ごめんね――」


 卒業ライブは十二月二十四日予定。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ