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喫茶店内は、僕達以外お客の姿はなく静まり返っていた。
僕の思考は石田さんの話を聞いてパニックになった。
頭の中では、貯蓄場の中をを引っかきまわし、あらゆる貯蓄場の引き出しを開けたり閉めたりしながら。
どの位時間がたったのだろうか、やっと僕は現実世界に戻り、カップに入った冷たくなったコーヒーを飲みこんだ。
「すまない、現段階ではやすお君についての記憶は戻っていないんだ」僕はそうつぶやいた。
「そうね、岩田君に今すぐ思い出せと言うのも無理があるものね。だけど、覚えておいてほしんだけど、私とやすお君は幼いながらに本当に愛し合っていたのよ。絶対に真実を見つけ出すわ」
話終えると石田さんは最近発売されたばかりの携帯電話を取り出し何かの作業をしていた。
その携帯電話に、てんとう虫が半分になったキーホルダーが光っていた。
僕はその後、喫茶店からどうやって寮まで帰ったが記憶になかった。
次の日、美奈子からデートの誘いがあったが体調が悪いと断り、一日中部屋で寝ていた。
僕は夢を見た山の中腹の草原で少女と追いかけっこをしていた。
「洋ちゃん、洋ちゃん、こっちこっち」少女が呼んで僕は走る。
そして「原っぱで寝ると気持ち良いね」少女と僕は二人で原っぱで寝っ転がっていると、遠くの方から「ねぇーちゃん、ようちゃん、どこー」と少年の声が響いた。
僕は目が覚めた。
時計を見たが朝5時を少し回った所だった。僕は、熱めのシャワーを浴びて、伸びた髭をそり、着替えた後、少し早めの仕事に行くことにした。
会社に行くと沢松先輩が会社の社員食堂で朝飯を食べていた。
僕は、先輩に挨拶し目の前に座り朝食を食べることにした。
「先輩早いですね」
「おう、たまにはな、月曜日はいろいろやる事が多いから少し早いだけだよ」先輩は朝食を食べながら答えた。
「先輩相談があるんです。以前から話していた記憶についてです」僕は以前から沢松先輩に相談していた。
「いろいろ先輩に言われて試したんですがどうしても、昔の事が思い出せないんです」
先輩は僕の話を聞くと腕を組んで真剣に考えてくれた。少し、考えてゆっくり話始めた。
「お前が言っていた昔の記憶ってのがよく俺には理解出来ないんだ。記憶がなくなった原因は交通事故、これは以前にも話したと思うが、それはなにかのトラウマみたいな物をもっていたからそれが引き金になったと考えられる。そのトラウマが生まれた場所が解れば、その場所に行きトラウマが起こったときと同じような状況に身を置くのが一番速い解決策だと俺は友達から聞いたんだ、まあ、友達はその方法で記憶が蘇ったんだがな、でも、この話は以前にもしたよな~どうしよな~」とさらに考えてくれた。
僕はその言葉を聞いて、トラウマの場所が最近わかった事を思い出し「沢松先輩ありがとう、ございます」と礼と頭を下げ先輩と別れた。
僕は、週末トラウマが起きた場所へ向かうことにした。
記憶を蘇らすために、〇×東小学校の裏山へ。
僕は、会社が終わってから石田さんに電話した。
〇×東小学校の裏山の案内をお願いした。
日曜日のお昼過ぎならいいとの返事を受け、午後1時に石田家の喫茶店にいくことにした。




