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4.転生したら世界が安全じゃなかった


「ん……っここ、は……」


どうやらベッドに寝かされていたようだ、転生そうそう安心できない事態だ……


寝かされていた部屋はコテージのような木の材質だった

これだけじゃ自分の家で寝ていたのか他人の家に寝かせてもらっていたのかも分からないな、ここから少し出てみようか。


私はベットから足を下ろして寝室と思われる部屋の扉を開けた


「おや、目が覚めたのかい。」


扉を開けたらそこには綺麗な銀髪のおばあちゃんがいた


「あ、はい、」



この人は誰!?!?!?私は何!?!?!?


この人がもし私のおばあちゃんだったら!?え、いや、え!?!?


「勝手に人んちの目の前で倒れられても迷惑なんだよ。まぁこのご時世色々あるから無理に事情は聞かないけどね」



あ、おばあちゃんじゃなかったみたい


結構辛辣な……


過激派おばあちゃんだね。


「あの……私、記憶がなくて、迷惑かけたみたいですいません。」


この世界のこと何も知らないのは事実だからね。

目の前のおばあちゃんは驚いたような顔していった


「へぇ、わたしゃどっかのお姫様が結婚が嫌で逃げ出してきたのかと思ったよ!」


わっはっは!と大きな口を開けて笑うおばあちゃん


「はは、お姫様……ですか、」


この国には王様とかお姫様がいるんだ。外国みたいだね。

じゃあ王族を守る騎士とかがいるってことかなぁ



「お前さん、名は覚えているのかい?」


おばあちゃんは家の中を掃除する手を再び再開させながら私にそう問いかけた


「あ、えっと、ユイです」

「ユイ……そうかぃ、アンタこれからどうすんだい」


そうだ、家がないと安心して暮らすことも出来ないじゃないか!!


「ど、どうしましょう……」

急に狼狽しだしたユイをみておばあちゃんはニヤッと笑った

「あたしの所で住み込みではたらかせてあげてもいいよ」

「おばあちゃん!ありがとう!!」


思わずそういうとおばあちゃんは怒ったように言った。


「誰がおばあちゃんだい、あたしの名前はユーリカだよ」

「ユーリカさん!!私頑張って働きますね!」






ユーリカさんの家で住み込みで働くことが決まって、次の日から仕事ということにしてもらった。優しい。


だから今日は自由だって。



自由時間を貰ったらこの世界の情報を集めないといけない。まずはこの家の外がどうなってるか確認したいかな。ここが街中なのかどうかさえ分からないし。


「ユーリカさん、ちょっと外出てきますね。」

ユーリカさんに一言掛けてから出ようとした時

「待ちなさい、そんな格好で魔物に襲われたらどうするんだい、」



……魔物?



ん?ここ、安全な世界じゃなかったっけ?


「え、ユーリカさん、ここ、魔物が出るんですか?」


驚きと不安に刈られながらユーリカさんに聞いていた


「何を当たり前のこと……そんなことまで忘れちまったのかい!」


呆れたようにため息をつかれた





いやいや、話違くない!?!?!?!?





私、安心した暮らしをって……



『ユイ様の願いは、緑が綺麗で生き物が沢山いる場所で安心して暮らしたい。ですね!』

『うん、よろしくお願いします。』


たしかに、生き物が沢山いる場所って言ったよ?


でもね、そんなん安心して暮らせるって事には……


「しょうがないねぇ、どんな子でも少しは魔力があるもんだよ。この家の周りには魔物が入ってこないように結界が貼ってあるから魔法の練習でもしてみようか」



「魔法……使えるんですか」



魔法……凄い……ガルスオンラインは魔法がなかったから使うって言うのがどんな感覚かわからないけど、魔法は……人類の夢だからね!!!


私はユーリカさんに連れられて庭に出た。




こうして結衣はユーリカさんに魔法を教えてもらうことになった


「まずは体の中に眠る魔力を感じるんだ」

「はい」


ユーリカさんは目を瞑って集中するとやりやすいよ、と教えてくれたのでその通りに目を瞑ってやってみる



すると体の奥に温かいものを感じた



「そうそう、そんな感じだよ。次は魔法を使ってみようかね、魔法には風、火、水、闇、光属性がある。一般的に1人が持つ属性は1,2個。稀に3個か4個持つ人もいるよ。ユイ、使ってみな」



ユーリカさんは庭に木の的をさしてくれた


「最初は当てられないかもしれないけど、あの真ん中を狙って撃つんだ」


「よーし、いけ、ふぁいあっ……なーんつってー……うおおっ!?」


「っ!?」


当たったのは木の的の端っこの方だったけど、こんなんで魔法は出ないって思いながら言ったはずなのに手のひらから出たのは真っ赤な業火球だった。



当然木は火に入れたら燃えるのである。



「ああああああ!!火事になっちゃうぅううううう!!水水水っ!!水っ!えーっ!来たれうぉーたー!!!」


なんでもいいから火を消してくれと適当に言っていると次は日で燃え盛っている庭の真上から大量の水が降ってきた


「ぶっへぇっ!!」

「……っ!?!?」



はぁ……一大事にならなくてよかったね。


「ふぅー、良かった良かった……」

「なにがだい?」


突然背後から聞こえた声にユイは背筋が凍った


「あ、う、えー、っと……すいませんでしたぁ!!!!」


後ろを振り返ると頭から足までびしょ濡れのユーリカさんがすごい形相でいらっしゃった。



「魔法が使えるなら最初から言いな!!!あんたが知らないのは魔法の限度だったんだねぇ!!!!」



「ごっ、ごめんなさいいいいいいいい!!!!!」







散々怒られたあと、


2人で濡れた服を着替えてあったまった。

そのあとは魔力の制御の勉強だよ!と言われてスパルタレッスンをして一日が終わってしまった


「うっ、ユーリカさん……キツイ……っ」


体の中の気力がそがれたような感覚に倦怠感を覚えてベッドにバサッと倒れ込む



外の世界を知る時間がぁ……


最初に寝かされていた部屋を自分の部屋として与えられたユイはベッドに顔を埋めながら考えていた


明日からはお手伝いしてお金貯めなきゃいけないしな……


今日は疲れた、

でもユーリカさんのご飯は美味しいし、なんだかんだ言って優しいし。なにより、私の事気にかけてくれてるって感じが伝わってくるんだ


そういえば、お手伝いって何するか、聞いてなかったな……





ユイはそこまで考えて意識がなくなった











「あの子……あれだけの広範囲に無詠唱で魔法を展開できるなんて、やっぱり王都に連れていった方がいいのかねぇ……」


ユイが寝たのを確認したユーリカは暖かい飲み物を飲みながらユイのことをどうするか決めかねていた。



「1度街に連れて行って、それからでも決めるのは遅くないだろう……」







王都から少し離れた森の中にある家の明かりは、夜更けになるまで消えなかった



ユイは自分で気づいていませんが、この世界では本当はもっと魔法を使うために長い詠唱が必要です(笑)


これはエルノアの天然チートが炸裂してます。

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