3.ドジっ子女神
「ふむふむ、で?ゲームが好きで回線に侵入して見て回っていたら私が戻ってくるためのデータ回線に足引っ掛けて脳を焼き切ってしまった?」
「ふぁいっ!!すいませんすいません!本当にすいません!謝って済むものだなんて思ってませんすいませんすいません!」
目の前の女神様は綺麗な髪をべしべししながら今なお土下座をしている
「いやいいんだけどさ」
「ですよね!!!許して貰えませんよね!!もうほんとになんでもするんで!!!!ゆるっん?ん?え?いいんですか!?」
綺麗な顔が驚きに凄まじくなっているのを見て思わず吹きそうになった
「うん、何でもしてくれるんでしょ??」
「はいもうそれはもう!!」
話を聞いている限りでは私の生きていた世界の他にほかの神様達が管理している世界が沢山あるらしい。
「私は、平和な暮らしがしたいかな、どうせなら生き物とかがいっぱい居て、緑が綺麗なとこ!」
元の世界には私の存在があるから戻ることは出来ないけど、ほかの世界に転生することは可能らしい。
どうせ転生するならあんなとこじゃなくてもっと空気が綺麗なところがいいよね
「分かりました!!」
「ユイ様の願いは、緑が綺麗で生き物が沢山いる場所で安心して暮らしたい。ですね!」
「うん。よろしくお願いします。」
女神様は両手をぐっと握って私の要望を確認してくれる
「えっと、今の空いている世界……決まりました。ユイ様はサニアという神が制御している世界に転生することが決まりました。」
「サニア……様?」
つまり宗教的なものがあるのかな?崇めたたえないといけないかんじ?私無宗教なんだけどなぁ……
「では……ユイ様をサニアの世界へと飛ばしますね。」
「ちょっと待って、その前にあなたの名前を知らないんだけど……」
そう言うと女神様は少し目を瞬いてあっとしたように言った
「言ってませんでしたっけ!すいません……予想外の出来事が立て続けに起きて処理しきれてませんでした……えっと、私の名前はエルノアです。」
「わかった、ありがとう覚えとくね、」
エルノアははい!と満面の笑みを返したあと光のモヤがかかったようになって消えた
そして目を開けた時。何故か目に入ったのは茶色い天井だった
ーエルノアの世界ー
「ふぅ、無事にサニアの世界にたどり着いたみたいですね……えーっと、あそこで安全に暮らすために……んー、この数値をもう少し上げて、ここも……ん?あと、えーっと、これは全部上げちゃおう……選べないし、んーと、新しいゲームを始める時はレベルは1だよね!」
エルノアは天然入ってます。
次から異世界です