2.これはもしかして転生と言うやつでは……
ギリギリボスを倒し、100レべになった結衣は暗転した暗い世界の中現実の体へと意識が乗るのを待った。
…だが、それは待てども待てども来ない
(あれぇ、緊急メンテでぎりぎりまでログインしてたからバグってメンテ中のゲームの中に取り残されちゃったのかな、)
そこまで考えていやいやと思い直す。そんなことがあったら現実のVRMMOにログインするためのヘッドセットのセーフティが作動して意識が戻るはずだ。
再び結衣はうーんと悩み始めた
本当ならあごに手を当てて言うだろうがここではあいにく体がなかった。
だが、ふと気を抜いた時、回り一面が真っ白になっていた
「なっ……!!」
なんだ、ここは……
「はっはっはっ、新フィールドは天空?天界?まさかっ……翼が生えた天使族のモンスターとか!!!!神様からクエスト依頼来たり!?!?」
そう、なんか、何だかすごく神様が出てきても驚けないような、そんな場所である
「はー、それにしてもなにもないな……」
とりあえず今どこにいるかマップで見ようかな
「……ん?」
「なんで?なんでこんな……?」
マップが、砂嵐みたいになってる……
レアフィールド?的な……?
でも、モンスターはリポップしないし、武器も持っていない。それに……
「うわっ!!」
自分のステータスを表示するウィンドウを開こうとした時、急に目の前にそれは現れた
「だっだだだだだただれっ」
私の目の前には土下座した人がいたのだ。
そして急にバッと顔を上げた
わぁ……綺麗な人……
「ごめんなさいごめんなさいチートでもなんでもあげますから許してくださいごめんなさい!!!!!」
と思ったのもつかの間、私と同じくらいの歳と思うほどの女の子は綺麗な金髪をヘドバンかと思うくらいに頭を上下して超早い土下座をしてきたのだ。
ウルトラスーパーシャイニング土下座かな……
結衣は半ば思考回路がぶっ飛んだ頭で壊滅的ネーミングセンスを発揮した
「えっ、で、え、あの、なんで?」
目の前の女の子が過激すぎて言葉が出てこなくなりつつも疑問に思ったので聞いてみた
「そっれがぁ〜……」
お話を聞いていたら金髪碧眼のかわいい女の子は女神様っぽい
そして私は死んじゃったんだって
ん?????
死んだ????これゲームじゃなくて?
かわいい女の子の胸ぐらを掴むほど自分の気性が激しかったなんて知らなかったわ私
「どういうことですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?!?!?!?」