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リエラと創ろう迷宮都市!  作者: 霧聖羅
逃走植物と虫の森
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361日目 新たな迷宮

ラヴィーナ:王太后。アスラーダさん達の叔母様。企んでそうな言動は旦那様監修らしい。

トーラス:アトモス村の村長。熊人なのに、兎耳族の可愛い奥さんがいる。


2017/2/9 誤表記の修正を行いました。


 思い立ったが吉日と、新しい迷宮の事はその日の内にラヴィーナさんと話し合えた。

彼女に連絡を付けるのは、実はものすごく簡単だ。

なにせ、本人がやって来る事は流石に無い物の、毎日彼女の部下の人が翌日必要な分の魔法薬を買いに来てくれているから、その人に手紙を渡せばいい。

まさか、手紙を渡したその日の内にお迎えが来るとは思わなかったけど。


「今更、迷宮が一つや二つ増えてもトーラスの仕事は変わらないわねぇ。」


 人払いをした部屋で、私の心配事を聞いた彼女はそう言って苦笑した。


「変わらない……ですか?」

「人が移動出来る速度が大幅に早くなった訳ではないもの。騎獣の平原の子達が外に出始めたと言っても、まだ、一般的に流通してるって程ではないわ。」


まぁ……確かにそうかもしれない。


「それに、私だって理由も無く迷宮を作って欲しい訳でもないのよ?出来るだけ早い時期に発見される方が望ましいわ。」


 ラヴィーナさんのいつになく真面目な雰囲気に、違和感を感じる。

最初に条件を言いに来た時には、こんな、一刻も早くという様子ではなかったはずだ。

彼女が焦る理由が分からず、内心で首を傾げた。


「それは……、ディナト大森林に出る魔物を全て迷宮に入れてほしいっていう要望と関係がありますか?」


 思いあたったのは、最初に彼女に会った時に言われた箱庭の条件。

その一番最初に挙げられたモノだ。



その1 箱庭の数と難易度


 箱庭は難易度別に最低でも3種類欲しい。

難易度は内部に生息する生物によって分ける。

王都近郊にいる動物は、そのままの姿形で使用せず箱庭独自の特色を組み込む事。


弱   ごく普通の動物のみ。草食よりも、肉食・雑食系を多く配分。

中   弱めの魔物のみ。草食系にも攻撃手段を持たせる。

強   ディナト大森林に出る魔物全般を配置。



 私はこの条件に、王都近郊に居る動物のみを配置する事を付け加えて迷宮を創って来ている。

現在設置し終わっている迷宮は一つだけれど、その希望の内から『弱』『中』の条件を満たしてある。

ラヴィーナさんもそれは了解済みだ。

次に設置する迷宮は最後の『強』の条件の物。

この条件と、彼女の切羽詰まった様子に、去年この村に来た時に遭った大森林から出てきた魔物の山を思い出した。



まさかとは思うけど、アレと似た様な事がまた起きる?


 そう思うと、背筋が凍る。

出来れば否定してほしかったその問いに、ラヴィーナさんは答えずにただ、薄く笑っているだけだった。

逆に言うなら、それが私の質問に対する答え。


「明後日の早朝、ここの真下です。」

「なら、その日の朝はジェルボア湖半の散歩にでも行こうかしら。」


 私の言葉に、彼女はホッとした様に視線を落としながら呟く。

今日明日の内に、創りかけになっている迷宮を完成させなくちゃいけない。

やることを決めると、私はとっとと狩猟館を後にする。


そう言う大事な事は、きちんと最初から言っといて下さい!!!


 と、心の中で毒づきながら。





 ディナト大森林では、植物系・昆虫系・獣形の魔物が確認されている。

魔物は大きさだけでなく、所持している魔法によっても討伐難度が変わってきてしまう。

森の浅い部分の方に弱めな魔物がいる事が多いものの、一概にそうはいえないのだそうだ。

だから、森に入るのはある程度の力量を認められた人だけになっているらしい。

その判断は探索者協会が主に行っているんだそうだ。


 今回創る迷宮はそれを踏まえて、1層目には少し弱めの魔物を……と思っていたんだけど、少し予定を変更することにした。

 気温設定は予定通り30度前後。これは植物系の魔物の為のものだ。

なんというか、ラヴィーナさんの為とも言うけどまぁ、それはそれ。

 地形は楕円形の島で、森を中心に平原が広がっており、その周囲を湖が囲っている。

平原に居る魔物は、ウサギ・鉄羽バッタ・鞭豆・8つ足スイカ・ポップコーン・走り大根・羽トマト・棍キュウリの8種類。

 平原と森の境目には、鉄羽カマキリ。

後で様子をみて繁殖数は増やして行く事にしておく。

 森にはウサギ・ヘビ・クモ・ハチ・蛾・ネズミの5種類は魔物の中でも小型の50センチ前後のサイズで配置。 次は少しサイズの大きい1M位の魔物として、キジとタヌキを配置。1.5Mの魔物はシカとクマを配置する。最後に2Mある大型の食虫植物……虫どころか人間も食べちゃいそうなヤツを森のあちこちに、密集しないように配置した。


 今回の迷宮は魔物だけだから、創るのに必要なだけ賢者の石が育っていれば良いから凄く楽ちんだ。

私は2日掛かりで迷宮の調整を済ませると、ジェルボア湖の狩猟館にほど近い場所に迷宮の入り口を設置した。


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逃走植物と虫の森


設定温度 30度前後

地形 楕円形の島で、森を中心に平野が広がりその周囲を湖が囲っている


魔物の配置数・繁殖数・魔法属性


小型(50センチ前後)

逃走ウサギ  10羽 繁殖数400羽 風 

 ひたすら逃げる素早いウサギ

鞭豆      2株 繁殖数200株 地

 蔓を鞭のように振り回して収穫者を攻撃してくる枝豆。

8つ足スイカ  2株 繁殖数200株 地

 8本の太い根っこで逃げ回るスイカ。自重が重くて鈍い。

ポップコーン  2株 繁殖数200株 風

 収穫者を実を飛ばして攻撃してくる。早く収穫しないと実が無くなる。

走り大根    2株 繁殖数200株 水

 収穫者が近付くと勝手に抜け出して走りだす。100m走ると乾燥して動かなくなる。

羽トマト    2株 繁殖数200株 風

 収穫者が近付くと空に逃げる。水分が多いので速度は遅い。

棍キュウリ   2株 繁殖数200株 水

 実を棍棒の様に振り回して攻撃してくる。当たっても痛くないけど、食べれなくなる。

ヘビ     10匹 繁殖数300匹 水

 水弾の魔法を使用する。木の上からの奇襲に注意。

クモ     10匹 繁殖数300匹 風

 風弾の魔法を使用する。巣を張っているので気を付けていれば奇襲は無い。

ハチ     10匹 繁殖数300匹 風

 風弾の魔法を使用する。羽音で居るのは分かり易い物の、3~5匹で一緒に行動するから少し面倒。

蛾      10匹 繁殖数300匹 風

 風弾の魔法を使用する。羽音がしないので気付き辛い。羽が綺麗。

ネズミ    10匹 繁殖数300匹 地

 土弾の魔法を使用する。素早いのでがんばれ。

鉄羽カマキリ 10匹 繁殖数300匹 地

 自前の鎌の他に羽が鉄製。盾の様に使ったり、刃物の様に扱ったりするので要注意。

鉄羽バッタ  10匹 繁殖数300匹 地

 鉄製の羽を盾の様に使ったり、刃物の様に扱ったりするので要注意。


中型(1M前後)

キジ      8羽 繁殖数200羽 風

 風弾と、カマイタチの魔法を使う。羽毛も重宝する。

タヌキ    10頭 繁殖数200頭 火

 氷弾の魔法で攻撃してくる。

 生きてる内に素手で触れると、『冷却』を掛けられて凍える事になるので要注意。


大型(1.5M前後)

シカ     10頭 繁殖数200頭 火

 氷弾を一度に10発は打って来る。結構好戦的。

 周囲の温度も下げてくるから、長期戦は危ない。

クマ      4頭 繁殖数100頭 地

 土槍の魔法も使ってくるけど、肉弾戦がメイン。


超大型(2M前後)

食虫植物   10株 繁殖数100株 水

 虫も動物も捕食する。クマも食べれるので人も要注意。

 実は歯が溶ける位甘い。

☆プチ知識☆  火属性について

火属性は、温度変化を司る属性です。

その為、『加熱』だけでなく『冷却』も火属性でないと使えません。

この迷宮に居る魔物は、属性こそは『火』ですが低温系の操作しか行えない為、

魔法による攻撃手段は氷弾となっています。

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