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リエラと創ろう迷宮都市!  作者: 霧聖羅
逃走植物と虫の森
79/200

320日目 帰って来たよ

アスラーダ:リエラの想い人。王都でお勤めする事になった。

ルナ:リエラの親友。グラムナード人。

スルト:リエラの幼馴染のネコ耳族。ルナの旦那さん。

コンカッセ:工房の魔法具担当。ぶつ切り口調の口下手さん。

アッシェ:多眼族の調薬担当。甘えた口調で毒を吐く。


2017/3/12 文章の締めを何箇所か修正しました。

 アスラーダさんは、年越しの祭りの翌日に迎えに来た麗臥さんの背に乗って王都に向った。

3日からもう、新しい職場での仕事があるらしい。

昨日の晩は遅くまで踊ったり騒いだりしていたのに、体力的には大丈夫なのかとドキドキしながら飛び立って行く麗臥さんとワタワタとその後を追う炎麗ちゃんを見送った。

彼が乗ってきたウサギは、アトモス村に帰る途中で王都に届けることになったから、最初の予定通りにグラムナードを出発して、少し時間が余ったら王都の観光をする事にする。


 王都では、前に泊まったお屋敷の母屋に宿泊させて貰ってしまった。

だから、少しはアスラーダさんとの時間がとれるんじゃないかと期待していたんだけど、実際には仕事に行く前に少し言葉を交わせただけ……。

アトモス村に戻る前日に、1時間だけ二人の時間が取れた物の今までいつでも会えた事を考えると、これはひどく切ない……。

代わりに、というかなんというか。

アスラーダさんのご両親とは色々話させて貰った。

 それにしても、アスラーダさん達兄妹はみんな真っ直ぐなストレートヘアなのに、ご両親はウェービーヘアだとか、一体どこからあの直毛がやってきたのかとても謎だ。

 アスラーダさんのお父さんはフーガさん。

誰もグラムナード人だという事を疑わないだろうなって位、グラムナード人らしい尖った長い耳に、漆黒の波打つ髪の白皙の(っていうの?)美形さん。

髪質はともかく、顔立ちはアスラーダさんに似てるかな。

瞳の色もお揃いの金色。

ラヴィーナさんのお兄さんだから、既に100歳は越えてるらしい。


あ、ラヴィーナさんは直毛だった!

彼女の事を思い出して、ポンと手を打つ。

謎が一つ解けました。隔世遺伝と言う方向で。


 アスラーダさんのお母さんはイリーナさん。

ゆるくふわふわ波打つ黒髪に若草色の大きなたれ目が印象的。

顔立ちはアストールちゃんに良く似てる。

小柄でめちゃくちゃ可愛くって、フーガさんに物凄く甘やかされているらしかった。

そのせいもあってかなんだか子供っぽくて、正直な話3人もの子供を産んだ人には全く見えない。



 アスラーダさんが私の事を、『将来を見据えて~』と紹介しちゃってくれたので彼らとの話は、主にアスラーダさんとの馴初めというかなんというか……。そんな感じの物が主体で、それがいつの間にか彼等の惚気話に移行しているというのものだった。

最終日には、きっと自分達の惚気話をしたいだけなんだという結論に落ち着く。

勿論、ルナちゃんとスルトもこの話の餌食にはなったんだけど、彼等も去年結婚したばっかりのアツアツ夫婦なのでその辺は負けてなかった。

だから、この話題でダメージを負ったのは私一人だという理不尽さ。


うう。

羨ましくなんて……あるんだからね!!!!!


 私は、王都に3日間滞在した後、逃げるようにアトモス村へと旅立った。





 アトモス村へは、新しくできた直通の道を利用した。

王都から斜めに草原を突っ切る形で作られた道で、前に行ったアエトゥス村やリュース村への道とは別の3つ目の道だ。

この道沿いにも、徒歩でアトモス村に向かう人用の宿場町が出来始めていたので、行きと同様、品揃えのチェックをしながら進む。

ディーが頑張ってくれた甲斐もあって、寄り道をしながらでも村の門が締まる前に帰りつく事が出来た。

顔見知りの門番さんに挨拶しながら門をくぐると、建築中だった建物が幾つか建て終わっており、代わりに新しい建物が建て始めているらしいのが見て取れる。


「ここはやっぱり、活気があるわね。」

「なんか、帰ってきたなー!」


 ルナちゃん達の言葉に、ウンウン頷きながらウサギを進めていく。

今日はお店はお休みだから、みんな遊びに行ってるかもしれないけど、上手くすれば一緒にご飯を食べに行けるかな?

久しぶりの我が家に辿り着くと、ポッシェがウサギ小屋から出てきたところだった。

彼は目を丸くすると、ブンブンと手を振りながら家に向かって声を張り上げる。


「コンカッセ、アッシェ! 帰ってきたよー!!」


 ポッシェに手伝って貰いながらウサギを小屋に入れていると、アッシェとコンカッセもウサギの世話を手伝いにやってきてくれた。


「おかえりですぅ♪」

「良く帰った」

「2人とも、ただいま!」

「今日は久しぶりにみんなでご飯かな。」

「そーですねー♪」


 ニコニコ笑顔で出迎えてくれた3人に、私達の顔も自然とほころぶ。

グラムナードからのお土産も、お土産話も沢山ある事だし、どれから始めようか?

そう考えながら、私達が居ない間の事を報告するアッシェ達の声に耳を傾けた。


ふふふ。

3つも『帰って来た』って思える場所があるなんて、私ってば随分と幸せ者なんじゃないだろうか?

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