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リエラと創ろう迷宮都市!  作者: 霧聖羅
お客様にも色々あります
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111日目 採集ツアー 下

アッシェ:調薬担当。ぶりっ子で一言多い三つ目族の少女。

コンカッセ:魔法具担当。いつも眠そうな毒のある言葉を言いがちな丸耳族の少女。

 やる気を出したおじさん達は、思いの外スムーズに『魔力視』を身につけて行った。

魔法に関しての知識が欠片もないよりも、やっぱり多少なりとも知識があるのが違うのかな。

一番手こずった人でも1時間も経たずに使えるようになって、周りを『視』回しては鼻息を荒くしている。

確かに、初めて迷宮で魔法薬の素材の草原を『魔力視』を使って見た時は、私も凄く興奮したからね。

気持ちは良く分かる。

その状態で「移動しますよー」と声を掛けると、特に反論も無くぞろぞろとおじさん達は私の後に続いてくれた。


最初からこうだと良かったんだけどなぁ…。


 と思いながら後ろを見ると、ジョエルさんと目が合った。

彼がウィンクして来たのを笑って交わしながら、軽く説明を行う。


「この迷宮では、もう発見された方もいらっしゃいましたが『高速治療薬』の素材になる赤薬草が自生しています。他にも、私共の店で販売している薬の素材になるものも数多く存在しているのが確認されています。」

「あの、この辺りにある物を摘んではいけないのでしょうか…?」


 気弱そうなおじさんが足元の赤薬草を見ながら、恐る恐る訪ねてきた。

彼の足もとにあるものは、もうすでに一番薬効の高い部分が刈りとられていたので私は首を横に振った。

それからすぐに、しょんぼりと肩を落とす彼だけでなく、他の人の為にも理由の説明を行った。


「その赤薬草は、すでに薬効の高い部分は刈りとられてしまっているので、もっと奥に向かいたいと思います。」

「こんなに沢山葉が付いてるのに?」

「一番外についている一際色の濃い葉以外では、高い効果を得る事が出来ませんから。」


 その説明に、納得する人と不満そうにする人と半々ぐらいだったけど、実際に採集できるものを見つけた時には全員が納得してくれた。


「『魔力視』を行って見ると、こんなにも違うものなんですね…。」


 気弱そうなおじさんは、自分の採集した葉を大事そうに小袋に仕舞いながらそう呟いた。


「ここから1時間の間、自由に採集して頂いて結構です。あまり護衛から離れすぎないようにだけ気をつけて下さい。」


 私の言葉と共に、ツアー参加者のおじさん方はクモの子を散らすように離れて行った。


「アッシェ、コンカッセ。質問には答えてあげてね。ただし、喧嘩は買わない事。」

「はいですー」

「了」


 流石に、迷宮に入る前に揉めたのは本人達的にも思うところがあったのか、素直な返事が返ってきた。

それぞれ、別方向に居る参加者の側に向かうのを確認してから、私も手薄そうな方向に向かう。

一応、私が側にいるから迷宮内の生物は襲ってはこないはずなんだけど、万が一という事がないとは限らない。だから、警戒を怠るわけにはいかない。

 1時間後、特に襲われる事もなく無事に採集を終えると、途中で少し遅めの昼食を摂ってから工房に戻った。


 お次は、調合見学会。

多分、されるであろう質問への答えもちゃんとあるから大丈夫…なはず。

それでもやっぱり、少し緊張しながら工房への扉を開けた。


「では、この後は調合見学会になります。ご見学いただいた後は、調合体験も承りますのでご希望の方はおっしゃってください。」


 さて、ここからが本番だ。

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