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リエラと創ろう迷宮都市!  作者: 霧聖羅
騎獣の平原
30/200

12日目 朝のお店

アッシェ:新工房の調薬担当。ちょっと変わった多眼族の女の子。

コンカッセ:新工房の魔法具担当。いつも眠そうなマイペースさんの女の子。

アスラーダ:帰ってきたら疲労困憊。一日ゆっくりしてほしいなぁ。

ラヴィーナ:王太后。アスラーダさんの叔母さん。ソウルフードはきゅうり。


2016/12/16 誤字の修正を行いました。

 アトモス村の朝は早い。

村の男衆の大半は狩人だから、夜が明けると森や平原に出かけて行って獣を獲りに行く。

そのお陰で、私達のお店の稼ぎ時は夜明け~朝の8時くらいまでの間になるらしい。

一昨日それを教えて貰ったので、今日も眠い目をこすりながらお店を開けた。

昨日、ついつい夜更かししてしまったのが地味に痛い。

今日は早く寝ないとなぁ…。


 この村の住人は213人。その内の158人が男性で、残りが女性だそうだ。

夫婦ものもいるけど、大半は独身で子供はいないらしい。

だから今の村の中で最年少は、アッシェ・ポッシェ・コンカッセの14歳トリオになるそうだ。

 ウチのお店は若さ溢れる上に、可愛らしさも兼ね備えたアッシェとコンカッセの二人に気前の良さを見せたいのもあったのか、若い人は年かさの人よりも多めに薬を購入して行った。

無理矢理寝床から『働かざる者食うべからず!』と言ってお店に引っ張ってきたラヴィーナさんも、文句も言わずにせっせと働いてくれてる。

もっと文句タラタラな感じをイメージしてたので、好感度が上方修正された。

ついでに、何故かアトモス村の人達と既に仲が良かったと言う、新しい謎が生まれてた。

 昨日買って行った人の口コミと、リピートもあって中々の商売繁盛っぷりでいいことだ。

ライバルになるお店がないのもあるけれど、看板娘は大事だね。


 売れたのは、新薬の『治療薬』が180本。『高速治療薬』が3本に『治療丸』が3粒。

高速治療薬と治療丸を買ってくれたのは、魔獣の襲撃で特にひどい状態だった人達。

曰く「こんな金額で命が助かるなら安いもんだ。」。


納得。


 お守り代わりに身につけておくとの事。

全ての商品は、消費期限対策に開発した新しい容器に封入しておいたから、半年は品質が変わらない筈。

 アスラーダさん達も、ラヴィーナさんが詰め替え作業に勤しんでる間にこっそりと治療薬一式を5セット購入して出掛けて行った。

昨日よりは顔色が良くなってたものの、まだ疲労を感じさせる様子が心配だったけれど引きとめる訳にも行かずに見送った。やけに親しげに彼にべたべたしている大柄な赤毛男性に殺意が沸いた気がしたんだけど、気のせいだと思いたい。



 人の波が収まると、ようやく休憩の時間になる。

お店の扉に『準備中』の札を下げると、奥の工房でお茶と軽食を振る舞う。


「やっときゅうりが食べられるのねぇ…。」


 工房の作業台に並べられたサンドイッチを手に、ラヴィーナさんは顔をほころばせた。

その手にあるのは、勿論きゅうりのサンドウィッチ。

多分、もっと欲しがるだろうと彼女の前にだけきゅうりを丸ごと3本お皿に載せてある。

大好きなきゅうりが目の前にあって、随分と嬉しそうにしてる。

 食後のお茶を飲み終わると、ラヴィーナさんは優雅に小首を傾げてこちらに視線を向けた。


「それで、アスラーダちゃん達と狩りに行く予定だった私を引き止めた理由って、なぁに?」


口の端っこにマヨネーズが付いてますよ、奥さん。




現在の資産


8.107.000 → 8.370.400


収入内訳

治療薬    180本× 1000ミル=180.000ミル

高速治療薬    3本× 9000ミル= 27.000ミル

治療丸      3本× 3600ミル= 10.800ミル

治療薬一式    5個×13600ミル= 68.000ミル


支出内訳

パン        8本×300ミル= 2.400ミル

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