表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/200

11日目 帰ってきた

アッシェ:新工房の調薬担当。ちょっと変わった多眼族の女の子。

ポッシェ:新工房の採集担当。女の子が大好きなクマ耳族の男の子。

コンカッセ:新工房の魔法具担当。いつも眠そうなマイペースさんの丸耳族の女の子。

スルト:リエラの幼馴染のネコ耳族。ルナちゃんと結構お熱い感じ。

ルナ:リエラの友達。スルトにラブラブ。新婚さん。

アスラーダ:帰ってきたらなんだか、元気がない…??

ミーシャ:アトモス村の村長さんの奥さん。兎耳族。可愛い系


2016/12/15 現在の資産内の情報に追加を行いました。

2017/6/11 家の構造について加筆しました。

 アスラーダさんが王都に向かってから3日後のお昼。

彼は飛んで帰ってきた。

いや、比喩じゃなくってね。

物理的に飛んできたんだよ?



 それは、昼下がり。

家の整備も済んで、初開店したものの昼間は人が来なそうだからと夕方までお店を閉めて、村の女衆に混じって薬草採りに出かけてた時のことだった。

あ、朝のうちに、狩りに行く人達が新薬・単価1000ミルを買って行ってくれた。

減った数が100本だったから売れ行きは順調かな。

来た日の事件がお店にとっては良い方に作用してくれてるんだと思う。

村にとっては災難でしかなかったんだけどね…。


「あら、鍛冶屋さん達が帰って来たわ。」


 ミーシャさんの嬉しそうな声に彼女に釣られて空を見上げると、そこには大きな赤い竜が2頭空を飛んでくるのが見えた。


「え……。」

「コンちゃん、竜ですよ、竜!」

「おおー。でっかい。」


 さっと、頭上を飛び去っていった竜は村の入り口に着陸すると、背に載せていた人達を降ろしてその姿を消した。

……消したって言うのは正確な表現じゃないな。

その姿を人に変じた。

と言う方が正しいと思う。

そしてその竜から降りたのは、よく知っているメンバーでその中の一人が手を振りながら大きな声を張り上げた。


「おーい! リエラん!! 7日ぶり~?」

「ルナちゃん?!」

「おー、ルナちゃんですー」

「猫先輩とクマ耳も居る。」

「お友達?」

「はい。というか殆ど家族、です。」

「なら、お迎えに行ってあげないと。」


 優しく微笑みながらそう言うミーシャさんに、「そうですね。」と返すと、摘んだ薬草を詰め込んだかごを持ってみんなのところへ駆けだした。




「わわわ!随分立派なお店じゃない?」

「でしょ?」

「へー、結構広いんだ。」

「2階に、小さいけどお風呂も作ったよ。」

「うわぁ、いいね!!!」


 ルナちゃんは、大喜びで新しいお店の探検をして歩いた。

後ろでスルトとポッシェも何か言ってるけど、まぁ、似たような感想に違いない。

全部の部屋を案内し終わったところで、アッシェがルナちゃんとスルトを並べると、決めてあった通りのセリフを口にした。


「それでは、このお店の夜間警備は、スルト・ルナ夫妻にお願いするです~♪」

「ひゅーひゅー」

「家具とかの細かい細工はコンカッセにお願いしてね。」


 コンカッセは口笛が吹けないから、口でヒューヒュー言って二人を冷やかす。

二人とも目を丸くしてたものの、スルトの方が先に正気に返った。

私の背中をバシンと叩きながら、「気が利くじゃん!」と言って笑う。

ルナちゃんはアッシェ・コンカッセと順に抱きしめて、最後に私をつかまえた。


「リエラん、あたし、超・嬉しい~!!!!」

「ふふ。喜んでもらえてよかったよ。」


 ルナちゃんとスルトが結婚したのは最近の事なんだけど、いくらプライバシーがしっかり守られてるとは言え、グラムナードの大家族状態の中ではちょっとやり辛い事もあったらしい。

今は…元々の5人の他に、外部からの教師2人。更に兄弟弟子が8人。

なんとなく、照れくさいとかは分かるよね。

今回の王都行きで、少しだけでも二人きりになれると良いなぁと、ぽつりと溢した事があってそう言う物なのかと思ったんだけど。

今回、結構余裕のある住居が用意できたからね。

夜の間、まるで人のいない状態にするのも不用心だし、という理由をとってつけてみました。

思った以上に喜んでくれて、思わずニマニマしてしまう。


「それじゃ、もう一軒の方に行こうか。すぐ近くではあるんだけどね。」


 少し落ち着いたところで、他のメンバーが暮らす事になる家に向かう。

こっちでも、ルナちゃんは大はしゃぎだった。

隣り合った2軒の家の1階部分を繋げてリビングと居間を広くとり、余った部分にはトイレとお風呂を設置した。

2階はわざと繋げずに、右を女棟、左を男棟として使うつもりだ。

お風呂は2つ。二人なら余裕を持って入れる位の広さの物を、左右に設置。

トイレは外にもあるんだけど、……グラムナード式を採用させてもらう為に、お風呂の隣に設置した。

箱庭の複製機能に大感謝!

お店のトイレもこっそりと、グラムナード仕様に変更させてもらっています。

グラムナード式に慣れちゃうと、どうにも普通のおトイレは落ち着かないんだよね……。

ぼっとん……。



 夕方になってお店を再度開ける時間になると、私とコンカッセだけでお店に向かった。

今日は、離れてたみんなにアッシェのご飯をたらふく食べてほしい。

……ただ、ちょっと気がかりなのは、アスラーダさんの疲弊具合と、竜の背から降りた人数が5人だったような気がする事なんだけど……。

きのせい……だよね……?



現在の資産


8.107.000 → 8.087.000


内訳


支出  貸し馬代  12万ミル

収入  魔法薬販売 10万ミル


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ