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2日目 探索者組

ポッシェ:新工房の採集担当(予定)。女の子が大好きなクマ耳族の男の子。

スルト:リエラの幼馴染のネコ耳族。ルナちゃんと結婚して、しっかりと尻に敷かれてる。

ルナ:リエラの友達。スルトをきっちり捕まえた。


 ある程度の方針を決めて、夕飯の用意を始めた頃にやっと探索者組のメンバーが帰宅してきた。


「お腹すいたよー!!!」


 そう言いながら真っ先に台所にやってきたのはポッシェ。


「リエラん、ただいまー!ポッシェ、お腹空いてるのは分かってるから台所に入るのは綺麗にしてからにしなさい。」


 そんなポッシェの首根っこを引っ掴んで、お小言を言いながら台所からルナちゃんが引っ張り出して行った。ポッシェの方が頭一つ分近くルナちゃんよりも大きいのに、抵抗も空しく引きずられて行った。


「ただいま。今日の収穫さ、ルナがどこに出せばいいか聞いてこいって言うんだけど?」


 ルナちゃんがポッシェを引きずって行って暫くして、スルトが聞いてきた。


「あ、そのまま一旦リエラが預かるよ。」

「じゃ、リエラの代わりに俺が手伝うよ。」

「お願いー。」


 スルトに夕飯の用意の手伝いを任せて、ルナちゃんの部屋に向かった。

2階に上がると、ルナちゃんの声が聞こえてきた。


「全く、14にもなって一人でお風呂にも入れないなんてねぇ…。」

「なにも狩りの後だからって、お風呂にまで入る必要ないじゃん。」

「『洗浄』使えないんだからしかたないでしょ。あんたがドンくさいからイケないのよ。」


おおう…。

ポッシェは、また狩りの最中に返り血でも浴びちゃったのか…。

で、ルナちゃんにお風呂を強要された、と。

その上で入ったふりをして出て来ない様に見張ってるらしい。

スルトに任せると、そう言うのはなぁなぁにしちゃうから呼んでくる様に言ったのかと納得すると同時に苦笑が漏れる。

スルトもポッシェも、あまりお風呂が好きじゃないからそう言う点では信用がないらしい。


「入って平気ー?」

「ああ、リエラんいいわよ。」

「ちょ、ここ僕の部屋…!」


 ルナちゃんからの了解が出たのでポッシェの声は無視して中に入る。

お風呂とトイレはそれぞれの個室内に小部屋があってその中に作り付けになってるんだけど、きちんと体を洗ってるかを確認する為にかドアが少し開いてる。


「取り敢えず、先に荷物渡しちゃう?」

「うん、お願い。」


 言葉が終るのと殆ど同時に、ルナちゃんの腰に下げたポーチから次々とぺったんこな袋が取り出される。『収納』の魔法によって、袋の中に入ると同時に中身が入る前と同じ形に圧縮されているこの袋は、術者の手を離れると同時に元の姿に戻ってしまう。

中身が何かは分からないものの、狩ってきた動物が入っている物なら片手で受け取ろうものなら、ルナちゃんの手を離れた瞬間にモコっと膨らんで突然中身の重量がこちらの手に掛かる事になってしまう。

それだと大怪我をしかねないので、収納用として利用している腕輪型の賢者の石、『しまう君』に軽く当てて貰う事によってそのまま収納していく。

これは最近ではルナちゃんとの間では暗黙の了解になってる作業だ。

全部収納し終わったら、『しまう君』の中にいれて貰った袋と中身を分離して、袋だけを取り出してから

『洗浄』を掛けて綺麗にしてからルナちゃんに返すと受け渡しはお終いだ。


「今日は随分と頑張って来てくれたんだねぇ…。」

「とりあえず、この辺りの土や草の類は早めに手に入れておきたかったでしょ?」

「うんうん。ほんと、助かるよ。」


 私には分かってるんだから、とばかりにウィンクするルナちゃんに笑いながら答えた。

本当にありがたい。

これで、早速箱庭の作成に時間を取る事が出来る。


「あのさ、洗い終わったから…出て良い?」


 お風呂のドアからポッシェに声を掛けられてそちらに顔を向けると、ポッシェの良く鍛えられた裸の上半身がチラリと見えた。


「あ、もうすぐご飯の用意も出来ると思うから、着替えたらすぐに降りて来てね。」


 大慌てで部屋を出ると扉越しにそう伝えて台所に向かった。

2017/1/15 以下を追記しました。

追加文) 収納用として利用している腕輪型の賢者の石、

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