新たなる仲間!?8
激しくぶつかり合う陽炎とゼノン。
炎龍はサポート役に入ろうと移動を始めた。
だが、新しい姿のせいか速度が上がっていて捕える事が出来ない。
獣から人間体、人間体から獣と変わっては攻撃を回避していった。
「おいおい、そんなんじゃ俺は捕まらないぜ」
「何故、お前はニトロを知っている!」
攻撃をしながら叫ぶとゼノンは無表情になる。
何も答えない。
ニトロとの関係に炎龍も質問を投げかけた。
「どうして、私達にニトロの情報を与えた!」
「るせぇな、なんだっていいだろうが!俺様はな、戦いが面白くなればそれでいいんだよ、ニトロの事?そんなん自分で考えてみやがれ」
どうせ、聞いてるのだろうと意味不明な言葉に炎龍は首を傾げる。
誰かに監視されているのか、辺りを見渡すがそれらしきものは無い。
何の事を言っているのだろう。
鋭い爪を回避して陽炎と同時に飛翔する。
「甘いな、スターソルジャーだけが敵の動きを知っているなんて思うなよ?俺達だって行動してんだ」
「何!?」
「炎龍、惑わされるな集中しろ」
ハヤトの言葉に黙り、ガトリングガンを展開させてゼノンを狙う。
フィールドを突き進み回避する姿に、苦戦を強いられながらも隙は無いかと陽炎は集中して全体を見つめた。
僅かな物音に顔を向けると背後から声が聞こえて振り返る。
鋭い爪が伸びて来ているのに気付くも、回避する時間は無い。
「陽炎!」
マサヤの叫び声に炎龍が攻撃しようとするも、間に合わない。
エネルギーの冷える感覚に強張る身体。
ゼノンは歓喜の表情のまま目の前で起こった事に理解が出来ずに固まる。
切り裂く感覚が無い処か、陽炎が消えた。
これで、全てを理解したと攻撃を止める。
離れた場所で唖然としている陽炎に炎龍はセンサーの故障を疑った。
同型であるから分かる。
陽炎には、瞬間移動の力なんて無い。
なのに何故回避出来たのか。
「何が、起きたんだ?」
「陽炎が……煙みたいになって……移動した?」
ハヤトもマサヤも戸惑いを隠せなかった。
ゼノンだけは、知っている。
今起きた事が何なのかを。
そして、観察していた烏魔は小さく微笑むとやっと自身の力に気付いたのかと呟く。
「そうか、やっぱりな」
喧嘩を売って良かったと言葉に含んで言われ、戦いを忘れたかのように動けずにいた。
自身の身体を見ても理解出来ない。
ただ、分かるのはダークソルジャーになる前にはこんな力は存在しなかった事。
「まさか、陽炎は……」
炎龍は一つの心当たりを思い出して言葉を発する。
聞いただけで実際に見た事は無い。
「そう、コイツは亡霊なんだよ」
一度、機能を停止したスターソルジャーの身体を使って配下に置かれた。
二度目の機能停止から、復活する事は本来ならあり得ない。
なのに、陽炎は動いている。
それはどうしてなのか、炎龍とゼノンだけが理解していた。




