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その名は炎龍2

しかし、二人は気になる所があり顔を見合わせる。

マサヤのロボットは陽炎ではなかったはずだ。

いつもは新しく作った場合はブログで報告していたのに、とリノが呟く。

確かに、夏のバトルまで名前から姿まで隠すのは今までに無い行動だ。

驚かせようとしたのだろうか?


「あれは……ただのロボットじゃない」


ハヤトは聞こえてきた声に辺りを見渡す。

他の観客が言った素振りは無く、首を傾げてモニターに視線を戻した。


「それでは、ロボットバトルトーナメントを開始します!」


司会者の言葉に選手達は闘技場を降りていく。

闘技場は中央が開き、フィールドが出現する。

専用眼鏡を付けた選手がコンテナに乗るなり、自身のロボットを戦闘用カプセルにセットして待機をしていた。

フィールドを小型カメラが飛び回って様子を移す。

審判が登場し、選手を見比べた後カメラに向かって頷く。


『それでは試合を開始します、第一戦目カトリーヌVS北斗……レディー』


『GO!』


選手が同時にカプセルを台に装着する。

台の中に埋め込まれフィールド上にロボットが現れ戦闘態勢に入った。

眼鏡に付いているセンサーが脳波を察知してロボットを動かす。

カトリーヌと呼ばれた少女型が、回し蹴りをして北斗をフィールド外に出そうとするも、槍の形になっている手を岩場に突き刺して堪える。

騎士の様な外見をしている北斗は右の槍をカトリーヌに向けて走り出す。

足のローラーを使って滑らかに回避していき、突き刺したままの恰好でいる北斗の頭に踵をぶつけて視覚センサーを破壊する。


「おぉっと!カトリーヌの踵落としが北斗の視覚センサーを破壊しました!どうする北斗!」


見えていない北斗だが、迫りくる足技を盾で受け止めて槍を向けた。

カトリーヌは地を蹴って槍の上に立つ。

安定している体勢に観客の驚く声が広がる。

これが、ロボットバトルだとハヤトは目を輝かせた。

人間のように動いているカトリーヌは北斗の首を両足で挟むと腰を後ろに曲げた状態で手を地につく。

そのまま地面に叩きつけられた北斗。

審判のカウントが始まり、操縦者である少年は焦りながら立つように叫ぶ。


「スリー、ツー、ワン!勝者、カトリーヌ!」


カトリーヌのファンである観客が大きな声を上げて喜んでいた。

すごいとしか言いようのない試合に三人は口を開けたまま座っている。

ここまで滑らかに動くロボットは初めてだ。

そう思っていると、コンテナにマサヤが乗りカプセルを手に取って陽炎を中に入れる。

あのロボットはどんな動きをするのか。

ハヤトはドキドキする気持ちになり、瞬きせずにモニターに視線をやる。


『第二試合、フィリジナスVS陽炎……レディー』


『GO!』


フィールドに透明の羽根を生やした少年型と黒い仮面を被った少年型が舞い降りる。

どっちも強そうなオーラを出しているのを感じた観客は静まった。

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